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工事

床の開口部はすぐに転落対策を

床の開口 工事
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転落は残念ながら非常に多いです。

天橋立の件のような意図的なものを除いても多いです。

建設業では特に多いです。

化学プラントの工事も例外ではありません。

プラントの工事で特に見落としがちな転落の危険性を解説します。

工事に関わる人はしっかり意識して対策しておきましょう。

床の取付が終わったら危険

プラントの建設工事では床の取付が終わった後は、危険度を上げましょう。

床を取り付けるまでは、専門の工事会社による管理がなされ、工事現場に入ることができる人も限定されています。

どこの床がちゃんと付いているか把握しているのは、工事会社だけですからね。

いざ床の工事が終わったら、他の業種やオーナー側の工事監理者も現場に入るでしょう。

現場に慣れていない人にとっては、床の工事が終わった後というのは以下のイメージをするでしょう。

イメージする床

柱で囲まれた領域に床が前面に貼られていて、いかにも安全そうに見えます。

一般の建築物はこのイメージですから、仕方ありませんが・・・。

バッチ系の化学プラントの建設で、床を付けた後は例えば以下のような形になっています。

実際の解雇部

白色の部分は開口部です。

なぜこういう形になるかというと、そこに設備などを通すからです。

プラントの完成系だけを見ていると、工事途中のイメージはしにくいですよね。

設備を付ける前と外した後が危険

床が張られた後は設備を設置します。

設備を設置すると、以下のようなイメージになります。

タンクが付く

タンクが床を貫通する形で設置される今回のパターンでは、タンクを設置することで床の開口を塞ぐ形になります。

タンクを設置するまでは床の開口ができていますし、タンクを撤去した直後も同じ開口ができます。

  • 床の開口がある
  • 床開口の工事会社の人以外が立ち入る

こういう条件が成立すると危険性が上がります。

工事現場に立ち入る人は許可制にして教育をしていたとしても、いつ何が起こるか分からないのが工事現場。

最低でも以下のようなバリケードなどで表示しましょう。

バリケード

床を設置→タンクを設置というパターンでは、工事時期を調整すると床を設置した翌日にタンクを設置することが可能でしょう。

この場合でも、バリケードくらいはしておいた方が良いです。

夜間のパトロールで間違って工事エリアに入って、開口部に気が付かずに転落するリスクは残っています。

床を設置してからタンクを設置するまでに時間が空く場合には、開口部の下に安全ネットや足場を設置しましょう。

タンクを撤去して床の開口部が空いた場合は、次のタンクを翌日に設置したり、床の工事をすることが多いので、夜間対策としてバリケードくらいの対応が限界だと思います。

いずれにしろ、開口部が見えているから誰も近寄らないだろう、という甘い期待はしない方が良いです。

許可・教育だけに頼らず、現実的にできることは全部するのが安全上の配慮ですね。

配管用の貫通穴は最後まで危険

タンクの設置が終わったら安全。

見た目上はそう思いますが、実はもう1つ落とし穴があります。

それが配管開口部

配管が付く

配管は床を貫通して上下に張り巡らされます。

配管を設置するまでは、この開口部が1つの危険源となります。

開口部の大きさがあまり大きくないので、下の階まで転落する危険性は少ないですが、足を怪我したり2次災害に繋がる可能性は十分にあります。

ここはアナログですが表示に頼るのが最適だと思っています。

表示

タンクの開口部と同じですが、何もしないというのはNGです。

A型バリケードでもトラロープでも何でもいいので、表示しましょう。

逆に良くないのが、ブルーシートなどで覆ってしまう方法。

物を下に落下させないという点では意味がありますが、開口部が見えなくなるので、そこに開口部があることに気が付かずに踏み抜く危険性があります。

ブルーシートを敷くにしても、その周囲に表示はしておきましょう。

代わりに安価な木板などで蓋をしてしまう方法は、やや注意しましょう。

木の強度が不足していて、人が乗ると割れてしまうリスクはあります。

配管開口部を最小化することは良いことか?

配管開口部が危険だからと言って、開口部を極力少なくする設計は1つ考えられます。

しかし、これは後々影響を与えます。

配管を外へ

建物の外を使って配管を通すという方法です。

この方法だと後々のメンテナンスが非常にしにくくなります。

配管から漏れがあった瞬間に、大きな足場を設置しないとアクセスができなくなります。

ストリップ工場だと配管がありすぎて、建物の内側なのか外側なのか良く分からないから、外側に配置しようとしてしまっても不思議はありません。その分だけ室内を幅広く使えるメリットはありますからね。

私もストリップ工場でこれで1件失敗したことがあって、10年くらい尾を引いてしまった案件があります。

壁で囲われたプラントであれば無条件に室内に配管を通さざるを得ないのですが、ストリップだと見落としてしまうかも知れないので注意したいですね。

参考

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最後に

化学プラントの工事では床の開口部が多く、転落の危険性が高いです。

設備回りの大きな開口部はすぐに処置するでしょうが、1日レベルでも何かしら対策をとっておきましょう。

長期間の開口が発生する場合には、安全ネットなど追加対策を取りましょう。

配管など小さな開口部は、転落自体のリスクは低くても怪我をするリスクがあるので、転落と同じ目線で対策をしたいですね。

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