【直列・並列】複数台のポンプを運転するときの設置方法と配管系統の関係【分岐】

ポンプ化学機械

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、遠心ポンプの運転台数と配管系統の関係を学ぶことができます。

  • 2台運転はどういう運転方法になるか?
  • 複数の送液先に送る場合に条件がどう変わるか?

2台運転

2台運転を行う場合、並列運転と直列運転の2ケースが考えられます。

同じ仕様のポンプ2台を運転するケースを想定します。

並列運転

2台並列運転を行うと1台運転に比べて、揚程は変わらないが流量は増加します。

2台並列運転すると1台運転の2倍になるかというと、そうではありません。

同じ配管系統で2台運転している時と、1台運転をしている時とで、配管抵抗曲線は同じです。

1台運転の方が2台並列運転よりも流量が下がるために、配管摩擦損失が下がります。

下がった摩擦損失とポンプの性能曲線が合致する方向に動いて、1台運転の流量が2台運転の量の0.5倍よりも大きい方向に動きます。

1台運転の時には、設計店よりも大きな流量を流そうとポンプは駆動するため、オーバーロードをする可能性があります。

オーバーロードを抑えるためにバルブを絞ることで、2台並列運転の0.5倍の流量で送液しようという制御を行います。

直列運転

2台直列運転を行うと1台運転に比べて、流量は変わらないが揚程は増加します。

これも並列運転と同じで、単純に2倍にはなりません。

注意すべきは、1台が止まった時です。

並列運転では止まった1台のポンプは悪影響を与えませんが、直列運転では止まった1台のポンプが抵抗となります。

そのため、2台運転の系統でポンプ1台を止める場合にも、バイパス配管を付ける必要があります。

並列運転ではポンプ前後にバルブを付けて止めるだけで対応できますが、直列運転ではバイパスを付ける工夫が必要です。

配管合成抵抗

1台のポンプで配管口径が変わらずに送液する場合は、非常に簡単な圧力損失計算で解決します。

実際には、そんな系は少なく、下記のケースが多いと思います。

1つの送液先で配管口径が途中で変わる場合

配管抵抗曲線を2つ考えることになります。

この2つの配管抵抗曲線を合成して、圧力損失を計算します。

必要な流量を想定して、2つの配管摩擦損失の計算を行い、足し算をします。

  1. 流量Qに対して口径Aの部分の圧損計算をして圧損P1を得る。
  2. 流量Qに対して口径Bの部分の圧損計算をして圧損P2を得る。
  3. 圧損P1とP2を足して、合成圧損Pを得る。
  4. QとPがポンプの運転点になる。

こういうアプローチです。

2つの送液先に送液する場合

こちらの場合は、配管系統が非常に複雑になります。

専用のソフトで計算するケースもあるでしょう。

バッチ系化学工場では、詳細計算の需要が極めて低いため、簡易計算で対応します。

2つの送液先に送液する場合、途中までは1つの配管で送液し、途中から分岐することになります。

真面目に計算すると、合流地点までと合流地点後の計算を繰り返し計算することになります。

  1. 分岐先Aの部分の圧損がP1となる流量Q1を計算する。
  2. 分岐先Bの部分の圧損がP1となる流量Q2を計算する。
  3. Q1とQ2を足して、分岐元の圧損P2を計算する。
  4. P1とP2の合計が合成圧損Pとなる。
  5. QとPがポンプの運転点になる。

水道管方式であれば分岐点が非常に多くなるので、P1・P2と分岐先の圧力損失を個別に計算することになり、繰り返し計算数も膨大になります。

私が行う簡易計算では、分岐元の圧損P2はゼロとみなせるように配管口径を設定しま。

枝分かれした先の圧損P1がどこでも同じくらいの5mになるように口径を設定して、必要な流量を合成します。

合成流量に対して分岐元の圧損P2がゼロになるくらいに、配管口径を設定すれば間違いはありませんし、計算は楽になります。

コストを気にする人もいるでしょうが、少なくともバッチ系化学工場では問題にならないレベルです。

特に、このクラスの計算を行うのはユーティリティ系に限定されますが、そこの投資を抑えることで運転ができなくなれば本末転倒であり、分岐元の配管口径はある程度大きくしておく方が正解だと思っています。

最後に

ポンプ2台で運転を行う場合や、1台のポンプで2つ以上の場所に送る場合には、少し工夫が必要です。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました