【液・ガス】化学プラント運転条件をイメージすることの重要さ

図面化学工学

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学プラントの運転を液とガスの視点でイメージする重要さを知ることができます。

結論

液体とガスを使って、運転を制御する基本として、下記を紹介します。

  • 容器に液を入れるときに、ガスは上に抜ける
  • 気体を冷やすと液体になり、下に降りる
  • 液体でガスを遮断できる

はじめに

化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアにとって、化学工学が大事

これは今後も変わることはありません。

ところが、化学工学と言っても非常に幅が広い。

特に重要なことは

液とガス

これを知り・使いこなせるだけでも十分合格点に到達すると思います。

その例を紹介します。

液は下、ガスは上

何を当たり前のことを…

と思うかもしれませんが、この原理が極めて大事。

液体の方が気体よりも比重が重たいので、下にあります。

容器に液をいれると容器内のガスは逃げる

コップに水を入れる場合は、何も意識しませんよね。

化学工場の設備に水を入れる場合は、急に状況が変わります。

化学工場の設備は密閉されていて、気体が逃げる場所が、配管で制限されています。

容器に液を入れると、容器内のガスは逃げます。

容器に液を入れる速度より、ガスの逃げる速度が速くなければ、液はなかなか入りにくいです。

これをイメージできるかどうかが、化学工学の第一歩。

身近な例では以下のようなものがあります。

  • ペットボトルの液や瓶ビールをラッパ飲みするとき、ガスを逃がさないと途中で胃の中に入っていかなくなる
  • 醤油差しにはガス供給の小穴がある

危険物製造所の貯槽では、通気管の口径として設計することになります。

ところが、これは危険物貯槽に限らず、

容器全般に適用できる話です。

そこに気が付くだけで視野が広がります。

ポンプで液体を送る時に、ポンプ内のガスを逃がさないと、ポンプは起動しません。

ここで、ポンプ出口のラインを開放して、液体を流入させないといけません。

ところが、ポンプ出口には自動弁や逆止弁がいっぱいついていて、液体が流入するかどうか、個別に確認しないといけません。

これが実は難しいところです。

単に液とガスの話だけなのに、構成する部品が多いために、複雑になります。

沸騰した液を冷やすと液になる

沸騰した液は上に登ろうとします。

これはイメージがしやすいでしょう。

では沸騰した液(つまり気体)を冷やしたら液体に戻ります。

この液体は当然下に降りようとします。

この原理を使うのが、蒸留です。

熱交換器で気体から液体に凝縮させるとき、

液体が通るラインを極端に小さくすると、液体が流れずに熱交換器に溜まっていきます。

液体のラインはどこに送られるでしょうか?

液体を沸騰させた元の容器に戻す場合は、還流をかけることになります。

別の容器に移す場合は、単蒸留となります。

この単蒸留を使えば、プロセス液の一部を抜き出すことが可能です。

ここで、液体の入る容器のガスラインを、どこかに逃がしてあげないと、液体は入っていきません。

ガスのラインを液体で遮断する

さて、先ほどの蒸留・還流の件で注意点があります。

特に還流で、液のラインをそのまま容器に戻しても、還流は掛けれません。

Uシールを必ず付けなければいけません。

というのも、容器から熱交換器にガスが伝わり冷やされると同時に、液のラインからもガスが外部に逃げようとするからです。

液体が下におると同時に、ガスが上に登ろうとして、けんかしてしまいます。

Uシールとは、配管をUの字に形つくることです。

家庭では、シンクやトイレの排水口に設けています。

Uの字に液体がたまることで、気体の流れを遮断できます。

排水溝の出口の臭気を、家の中に持ち込まないようにするために、Uシールでシールします。

これと同じことを、還流ラインにも付けます。

そうすると、沸騰した液体はUシールから登ってくることはなく、

熱交換器で冷やされた液が逆Uシールから、容器に戻っていきます。

これと同じように、危険物タンクの水シール、いわゆるシールポットも同じような発想です。

おわりに

液体とガス

この2つがどういう風に移動するか、

これをイメージすると機電系設計者・プラントエンジニアも化学プラントの運転で議論できます。

逆に生産部よりも詳しくなれる場合もあります。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました