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配管

JIS10kフランジを使わなくても良い場面

JISいらない 配管
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化学プラントでは多くの配管をフランジ接続することは、とても都合がいいことです。

この時JIS10kフランジを使うのが、ごく当たり前となっています。

例外としてJIS20k以上の高圧のフランジがあります。

JIS10kより高い側は分かりやすくても、低い側は結構適当に考えてしまいます。

大は小を兼ねるの理論?で、JIS10kにしてしまうことも多いでしょう。

そんな小さな圧力の時に、どう考えるかをまとめました。

マンホールなど強度が必要な場所JIS5k

JIS10kよりも小さなサイズとしてJIS5kがあります。

これは手っ取り早く効果がでます。

設計を初めから考える必要がなく、調達も製作も可能です。

マンホールなど重たい箇所では、重量削減目的でJIS5kにしますが、これは限界があります。

JIS5kでは一定の重たさが残るので、作業時のリスクとなるでしょう。

JIS5kよりも軽量化ができる明確な回答を私は持っていません。

というのもJIS5kよりも薄くすることは可能でも、ボルトで締めると変形していくからです。

大気開放で付け外しをする配管は自作フランジ

「大気開放」かつ「付け外しの頻度が多い」配管はいっそのこと自作フランジにしましょう。

「大気開放」のラインは液体や気体による圧力を受けないので、JIS10kという頑丈なフランジにする必要がありません。

単に配管どうしを繋ぐ目的なら厚みは問いませんよね。

「付け外しの頻度が多い」箇所なら重量を下げるニーズもあります。

そこでは非常に薄い(t10以下)のフランジで作ってしまうことも1つの手でしょう。

ボルトで締めるときにフランジがひずむくらいの厚みなら、ボルト周りだけ厚みを増しても良いでしょう。

「付け外しの頻度が少ない」なら、無理しなくてJIS10kでも良いでしょう。

「圧力が掛かる」かつ「付け外しの頻度が多い」という箇所はあってはならず、自動弁などの自動化をしないといけません。

付け外しが多い付け外しが少ない
大気開放自作フランジJIS10k
圧力が掛かる自動化JIS10k

今までJIS10kフランジで重たい辛い作業であっても、自作フランジにしたら多少は楽になった。

こういう声を聞くだけでも、エンジニアとしてはやりがいを感じます。

設備フランジと厚み・寸法を合わせた方がいいかも

設備フランジが必ずしもJIS10kになっていないときはあります。

この場合は、メーカーに合わせてフランジ厚みや寸法を変えても良いでしょう。

すべてをJIS10kフランジに合わせるために、本来ならJIS5kでも良いのにメーカー側にJIS10kの寸法で製作させようとする設計はありますが、あまりこだわりすぎてもいけないでしょう。

メーカーが自分の標準を変えるだけの余裕がなく(設計上も製作上も)、変わった寸法で製作されることが増えてきました。

日本ならJIS10kができて当然だろうと思っていても、JIS10kでもないJIS5kでもない謎の寸法の設備があったりします。

明らかに大気圧を越える圧力では破壊される設備でも、JIS10kフランジを付けるべきなのか?という疑問もあります。

メーカーとしては設備の全体設計として変なことになってしまいますね。

メーカーにお願いしても解決しない流れになってくるのは間違いないので、ユーザーが折れるしかなくなるでしょう。

ユーザーとしては、プロジェクトや保全のたびに、フランジ規格を調べないといけないのが手間です。

フランジを間違えて発注してしまって、納期に間に合わないということも起こるでしょう。どちらかというとプロジェクト側で起こりやすく、保全としては危機的な状況になるリスクは相対的に少ないです。(最悪は今の物を再利用したらいいですからね)

ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手など

JISフランジをいっそのこと諦めてしまうというのも1つの手です。

ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手の類です。

危険物ラインでは怖いですけどね。

医薬・食料品系ならヘルールはありえるでしょうか。

ねじ・ワンタッチ継手の類も、非危険物で付け外しの頻度が高い場所で、安全性が確認できるなら設置しても良いと思います。

フランジに拘りすぎて思考停止しないというのが大事なことです。

参考

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最後に

JIS10kフランジを使わなくても良い場面を紹介しました。

マンホールなどはJIS5kなど軽いものを考えましょう。

大気開放で付け外しが多い箇所は、自作フランジでも良いと思います。

設備接続部は設備メーカーに合わせても良いでしょう。

ヘルール・ねじ・ワンタッチ継手もあり得ます。

フランジだけしか使えないという思考停止にならないことが大事でしょう。

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