【サイレンサ・タンク】化学工場での温水の作り方

ボイラー化学機械

NEONEEETです。

温水って蒸気と水混ぜたら終わりでしょ。

これが奥が深いですよ、結構。

この記事では、化学工場での温水の作り方を解説します。

化学工場での温水の作り方

化学工場での温水の作り方を紹介します。

化学工場では温水のニーズは非常に高いです。

100℃のオープン蒸気より低く30℃程度の循環水よりも高い、中間の温度で制御をかけたいという場合です。

配管トレースや装置のジャケットに温水を流して使います。

この温水を化学工場でどうやって作るのか?という点を解説します。

配管ヘッダー方式

配管ヘッダー方式で温水を作る方法があります。

「F型サイレンサ」という名前で一般に知れ渡っています。

蒸気と水をヘッダーで繋げて、温水を作るという方法です。

この方法は20年前は確かに一般的でした。

でも今では絶滅危惧種。

というのも、非常に危ないからです。

水と蒸気が適切な量を供給されていないと、蒸気だけが出たり水だけが出たり、

温度もバラバラで扱いにくいです、

特に使っているうちに錆などで詰まって点検しようとしたときに、蒸気だけが噴き出して火傷する可能性は非常に高いです。

F型サイレンサの取扱説明書でも、水中に浸して使うことを基本にしています。

タンク方式

配管ヘッダー方式の他のオプションとしてタンク方式があります。

フロー

イメージは以下のとおり。

発想はF型サイレンサでも述べた通り、サイレンサを水中に浸すこと。

このために温水専用のタンクを作ります。

タンク内に水を張って、蒸気を水中に放出します。

液面計を使って水の仕込み量を管理して、温度計を使って蒸気の吹込み量を管理します。

タンクからポンプを使って、ユーザーに送ります。

温水中の汚れをポンプに持ち込ませないために、ポンプ吸込み口にはストレーナを付けることが普通。

ここでキャビテーションには注意したいです。

温水というだけですでに蒸気圧が高いのに、ストレーナーを付けると圧力損失が高くなるからです。

温水用のポンプは渦巻ポンプでも低NPSHのポンプを選んだり、ディフューザーをつけたり工夫をしたいところです。

ノズルオリエンテーション

タンクのノズルオリエンテーションにも注意したいところです。

温水タンクのノズルオリエンテーションは以下のようなパターンが多いです。

このノズルオリエンテーションの特徴は以下のとおりです。

  1. 蒸気入口と温水出口は極力距離を取る
  2. 蒸気入口と水・温水入口は近い位置にする
  3. 液面計と温度計は蒸気入口や温水出口から距離を取る
  4. 温水出口手前に緩衝板を付ける

タンクのノズルオリエンテーションの考え方の基本が使えますが、それだけでは不十分です。

蒸気入口と温水出口は極力距離を取る

1は基本通り。

蒸気入口と水・温水入口は近い位置にする

2は少し応用的な要素です。考え方は「タンク内で早く均一な温度の温水を作る」ということ。

サイレンサで蒸気を吹き込んで温水を作るので、サイレンサ周りの水の温度は高く、サイレンサから離れるほど温度は下がります。

冷たい水と熱い蒸気ができるだけ近い位置で混ざり合うことで、均一な温水を作りやすくするという狙いがあります。

液面計と温度計は蒸気入口や温水出口から距離を取る

3は基本通り。特に温度計は均一な位置に付けることを重視する場合は、4の考え方の方が適切です。

温水出口手前に緩衝板を付ける

4は応用。温水独自です。

蒸気を液中で吹き込んだとき、その蒸気は直線的に流れようとしますよね。

温水出口が蒸気入口の反対側に付けた場合、生蒸気に近い水がそのまま温水出口に到達します。

これは均一な温水を得るという目的に反します。

だからこそ、温水出口に緩衝板を付けることがあります。

緩衝板を付けると、蒸気が直接温水出口ノズルに当たることは無く、蒸気と水が混ざった均一な温水だけを取り出すことができます。

ちょっとした工夫ですけど、これが効果的ですよ^^

最後に

化学工場での温水の作り方を解説しました。

配管ヘッダー方式・タンク方式

配管ヘッダー方式は今では使わず、タンク方式が普通です。

使用温度に応じて温水タンクを複数作ると運転しやすいですね。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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