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プラント建設プロジェクトの崩壊度を外から判断する方法

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プラント建設などのプロジェクトの進行管理は、そのプロジェクトの専任者だけが把握しているという場合が多いです。

下手をすると、専任者ですら把握していなくて誰も把握してないなんてこともあるでしょう。

社内の管理者など、専任者以外の人がそのプロジェクトがどれだけ進行しているかを判断するのは、周りのうわさがや工事など外部から観測できる要因しかありません。

その状況から、プロジェクトがどれだけ崩壊しているかを推定する方法を紹介します。

発注が遅れている

プロジェクトを外部から眺めている人でも、プロジェクト開始時期終了時期は分かります。

これはプロジェクトとして約束している最重要事項でしょう。

最初のころは、機器の発注などのフェーズで、外部からは見えにくいです。

それでも長納期の設備など、この時期には発注していないと危ないのでは?というものがあります。

この発注が遅れていそうだという噂が出始めたら、危険信号の1つ目が点灯します。

例えば2024年1月が開始時期、2025年12月が終了時期のプロジェクトで、工事は少なくても4カ月程度は必要なはずなので、2025年8月くらいまでには納入しておきたい、とします。

設備の納期は長いものでは、12~18カ月程度必要となるでしょう。

18カ月の設備は数基レベルですが、12カ月程度の納期は最近では珍しくありません。

18カ月もかかる設備なら、2024年2月くらいには発注していないといけません。

デッドラインが開始時期に近いので、多くの人が最重要事項として処理するので大丈夫でしょう。

そこで一息ついてしまって数カ月経ってしまうと、多くの12カ月納期の壁が迫ってきます。

2024年7月には発注を抑えておきたいのに、怪しいプロジェクトだと8月になっても「発注がまだ。揉めている」という情報が出てくるようになります。

実際に設置するのは2025年10月だからあと2カ月は大丈夫、とか言い出したらかなり危ないです。

プロジェクトの設定時期と納期から、危険信号の1つを探ることができます。

図面レビューが遅れている

図面レビューは、プロジェクトの肝の1つです。

これを外部の人が確認する術はあまりありません。

設備図面や配管図などの図面がいつ届いて、いつ検図するか、という管理指標を外部の人にも見える形にすることは稀でしょう。

せいぜい「図面確認完了〇%」という数字で表現される程度。ゼネコンが入るプロジェクトならこういう情報があっても、バラコンではこれすら提示されません。

「図面レビューが遅れている」という話は、担当者との雑談レベルで漏れてくる程度。

この情報が出るということは、以降の展開が非常に怪しくなります。

プラント建設の思想が崩壊した瞬間です。

プラントは建てるだけでなく以降の長期間のメンテナンスを含めた長期的な視点が必要なのに、その思想を捨て去らないといけない瞬間です。

こんな話が出ると、期限内に何とか建てることにだけ集中しないといけません。

その結果、メンテナンスを度外視して運転保全部門から強烈なクレームが出ることを覚悟しないといけないでしょう。

このクレームすら出なくなったら、工場全体の将来が怪しくなるシグナルです。プラントの長期運営を諦めざるを得なくなるでしょう。

エンジニアとしては、クレームが出ないことで瞬間的には楽になりますが、実は見えないところで大きな崩壊を招いています。

工事が開始されていない

工事の時期は生産計画と直結するので、外部の人でも認識しています。

プロジェクト担当者以外の人が、最もチェックすべきポイントです。

その時期になっても現場で工事が始まっていなければ、相当危ないです。

この段階で、商業運転開始が遅れることを想定して、生産量の再設定を内々で進めます。

エンジニアの担当者は、「何とか間に合わせるから大丈夫」と虚勢を張ってしまいますが、最後になって無理と諦めて責任放棄をしがちです。

そのころになって、生産計画を修正しようとしたら恐ろしく大きな問題になります。

足場がなかなか撤去されない

工事が進みだすと、建屋の周囲に足場が設置されます。

この足場の撤去が遅くなりそうだったら不安が出ます。

ストリップのプラントで配管気密試験のために、足場が最後まで撤去できない場合は、この判定条件は当てはめることができません。

壁で完全に囲われたプラントの、周囲に足場を設置していてその足場がなかなか撤去されない。

これは相当危ないです。

土建工事が完了していないことを意味します。

その後の配管・配線工事の期間が少なくなっていくので、デスロードに突入する瞬間です。

夜に照明が付いている

工事期間が少なくなると、夜の残業工事をするようになります。

これは、もういよいよ駄目だなと諦める段階です。

頑張って何とか工事を終わらせようとしますが、手抜きがどうしても発生します。

工事が終わっても水運転や試運転でボロがいっぱい出ます。

まさにその場しのぎ。

なお、2024年4月以降の中小企業働き方改革で、こういう無理も難しくなるでしょう。

怒号が聞こえてくる

工事現場の近くを歩いていて、怒号が聞こえ始めたらもうおしまいです。

いつ事故が起こってもおかしくありません。

何かあった時のダメージが大きすぎます。

工事をいったん止めて、必要な工数を整理して、工期を伸ばすようにしましょう。

ここで止める勇気がないプロジェクト担当者は、今となっては残念ですが資質がないと言わざるを得ません。

工事会社の方は、何とか頑張って片付けようとするのですが、どうしても無理が出てきます。

しかしその無理を主張することができません。

現場の状況から察して、計画を変更する覚悟が大事です。

もちろん外部で監視している人も、現場の状況やプロジェクト担当者の置かれた環境を察することが大事です。

現場から声が上がってくるまで、事務所でぬくぬくと過ごすというのは良くありません。

参考

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最後に

プラント建設プロジェクトが崩壊していく様は、外部からある程度観測可能です。

発注や図面の段階では噂でしか聞くことはできないでしょう。

工事が始まってからは、足場や夜間の照明や声などの目に見える形で現れます。まさに現場です。

設計段階など担当者が管理していて外部から見えないときには気が付かなくても、工事という現場になったら明らかになります。

後で揉めないように、準備の設計段階からコミュニケーションをしっかりとりましょう。

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