化学工場で見かけるロータリーバルブ以外の粉体輸送設備 スクリュー・テーブル・気流輸送

粉体輸送設備化学機械

バッチ系化学工場で使う粉体輸送設備をまとめてみました。

圧倒的多数を占めるロータリーバルブ以外にもいくつかあります。

化学工場では粉体輸送に関するトラブルが多いので、選択肢をいっぱい持っておくことが大事です。

ベビーパウダーのイラスト

スクリューフィーダー

スクリューフィーダーはスクリューの回転を使って、粉体を輸送する設備です。

粉体輸送設備というと一般にこれを思い浮かべるでしょう。

輸送方向を変化できる

スクリューフィーダーはロータリーバルブに加えて能力設計の自由度が高いです。

羽根の大きさ×回転数フィード速度が決まるところまでは同じです。

最大のポイントは輸送方向を変化できるという点。

もっと言うと、低い位置から高い位置に粉を上げることが可能です。

これは化学工場ではとてもおおきなメリット、

粉体輸送は自重落下が基本です。

ですが例外は付きもの。

建物の高さを十分に取れないから、スクリューフィーダーでいったん高い位置に上げるということが簡単にできます。

詰まりやすい

スクリューフィーダーはロータリーバルブに比べて詰まりのリスクが高いです。

スクリューのシャフト長さが長ければ長いほど、詰まりやすいです。

パウダー状の粉体を多く扱う工場では、スクリューはできるだけ避けた方が良いでしょう。

基本は自重落下ですね。

乾燥・加熱冷却・混合

スクリューフィーダーでは乾燥・加熱冷却・混合といった操作も可能です。

シャフトを長くすればするだけ、ジャケットを付けることが可能なので温度調整が比較的容易です。

ロータリーバルブは保温を付ける程度ですよね。

シール性

スクリューフィーダーはロータリーバルブよりはシール性が若干低いと考えた方が良いでしょう。

構造が相対的に複雑な割に、フランジ面の仕様の選択肢が少ないからです。

粉体メーカーに、化学工場のようなシール性を求めるのはちょっと辛いです。

ロータリーバルブは単純な構造だからシール性を細かく要求しなくても一定の性能が得られます。

ベルトコンベア

ベルトコンベアは一般の工場で見かけるでしょう。

  • ベルトは形状も物性もいくつでも可能。
  • ベルトは変形しやすく、柔軟性がある。
  • 構造が単純

チェーンコンベアも同じような発想です。

バッチ系化学工場ではあまり使いません。

というのもパウダー状で乾燥している粉体のため、オープン系のベルトコンベアで輸送することで空気中にまったり零れ落ちたりするのを嫌がるからです。

カバーを付けても限界があります。

粉体というカテゴリではウェット系の廃棄物などを運搬するときに使うでしょう。

テーブルフィーダー

テーブルフィーダーはロータリーバルブと同じように化学工場では使いやすい粉体輸送設備です。

  • 脈動なく定量排出が可能
  • 粉体圧の影響を排除できる
  • 速度調整もある程度可能(だが遅い)

ロータリーバルブでは粉体圧による圧密で詰まりが起こる可能性があります。

テーブルフィーダーはその影響をかなり削減することができ、安定したフィードが可能。

この安定性を好むケースは増えています。

ただし、フィード速度はローリーバルブよりも遅いので、費用・サイズ面ではデメリットとなります。

特に費用面は相談が必要ですね。

フィーデンサー

フィーデンサーはドラム缶内の粉体を真空吸引する設備です。

真空吸引であるがゆえに、輸送先の自由度が高いメリットがあります。

自重が基本の粉体輸送の根底を覆す素晴らしい設備です。

ただし送液ラインの口径が小さくて詰まりやすかったり、反転機構が故障の原因になったりします。

ドラム缶以外にフレコンでも送れる設備も存在します。

省力化目的で採用する傾向は今後増えていくと思います。

空気中の雰囲気で扱えるかどうか、窒素で充満させないといけないかどうかで対応が変わってきます。

圧送機

圧送機も粉体輸送設備の1つ。

フィーデンサーが負圧側で、圧送機が加圧側

圧送機の方が高速で輸送が可能です。

ただし、粉じん爆発のリスクはもっと高くなります。

特に有機溶媒が混じった粉体なら、圧送機を使うのは相当の覚悟が必要でしょう。

有機溶媒が無くても粉じん爆発性をちゃんと調査したうえで選定しましょう。

エレベータ・ホイスト・パレッター

エレベータやホイストは粉体を高い位置に上げるための設備として使えます。

これを言い出すと工場内ではパレッターなども輸送設備です。

パレットやパレッターなど作業器具は機械エンジニアの範囲外であるでしょうが、どんなものかはちゃんと理解しておきましょう。

設備設計で必要となる場合があります。

エレベータやホイストは設備サイズが大きいので、プラント建設時から導入を検討しないといけない設備です。

いったん出来上がったプラントに、後でエレベータを付けようとしたら結構大変です。

最後に

バッチ系化学工場の粉体輸送設備についてまとめました。

スクリューフィーダー・ベルトコンベア・テーブルフィーダー・フィーデンサー・圧送機・エレベータ

粉体輸送設備は作業員の省力化・自動化に繋がるので今後ますます重要になります。

機械エンジニアの活躍の場ですので、選択肢を広く持てるようになりましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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