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キャリア

プラント製造技術エンジニアの仕事概要

製造技術の仕事 キャリア
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プラント製造技術(Manufacturing technology)の仕事を紹介します。

この仕事は生産技術との立ち位置が、かなりあいまいです。

生産技術の保全に対する製造管理の設備管理の関係と同じように、あいまい。

組織によって、かなり分かれるでしょう。

以下のような組織構成を前提として、製造管理の部門に直結した製造技術という仕事を紹介します。

設備管理の組織(Manufacturing technology)

製造技術(Manufacturing technology)の仕事

製造技術の仕事は簡単に言うと以下の通りです。

製造現場で専門技術を要する各種課題を担当する

技術に関することは、何でも割り当てられる便利屋という感じです。

製造技術という名前なので、主に製造プロセスに関する課題を担当します。

製造プロセスに関する話は全部お任せ、と課長から信頼されるポジションです。

なぜそうなるかというと、製造現場では多くの課題が発生するからです。

課長にとっては製造プロセスは、多くの課題の1つにしかすぎません。

面倒事は1つでも少なくしたいので、多くの検討が必要な製造プロセスは任せたいと考えます。

製造課長は、若い時に製造プロセスを担当した人が将来的になるポジションの1つ。

将来を期待された人が担当するポジションです!

立場が微妙

製造技術の仕事は、その立場がすごく微妙です。

仕事内容が製造に関する専門技術であったとしても、全部を担当することはできません。

例えば製造に関する専門技術として、化学プラントでは以下のような専門があります。

  • 化学工学
  • 合成
  • 分析
  • プロセス開発
  • 設備
  • 制御

これらのスキルを全部兼ね備えた人は、普通は居ません。

専門の部隊としてスキルを持った人を配置しているでしょう。

生産技術というポジションで、製造管理からは外部化してしまいます。

そうすると、製造管理の中に技術者を置かなくても良いのでは?という気がしてきます。

それでも、製造技術が担うべき仕事は絶対にあります。

製造現場のオペレータが安全に使えるための技術的な判断をする

さまざまな技術的課題を外部に依頼しても構いません。

しかし、彼らは現場で実際にどういう作業をするのがベストか、ということを判断はできません。

技術的な部分について現場の意見を取りまとめ、課長に提案して最終判断をもらう。

これだけでも製造技術としての価値は十分にあります。

良いところ

製造技術のいいところを紹介します。

現場で起こっていることがすぐに分かる

製造技術の一番いいところは、現場で起こっていることがすぐに分かるということでしょう。

現場はいきもの。

少し目を離しただけでも、異常が起きたりします。

他部署にいると、この生の情報が入りにくいです。

製造業の中心である製造現場で起こっていることが、タイムリーに分かる。

これは技術者としては一度は経験したいことですね。

現場の思考が良く分かる

製造技術にいると、現場の思考がかなり理解できます。

現場の思考は、プロセス開発や設備開発で絶対に欠かせません。

知っている人ほど有利になるでしょう。

実際にオペレータになることが最も良いのですが、全員が慣れるわけではありません。

特に大卒・院卒の技術者は現場実習を除くと、現場のオペレータと話す機会が極端に少ないです。

製造技術の職なら、割と自由にこの時間を取ることが可能です。

製造課長になると、忙しくなったり立場が違いすぎてオペレータの生の声を聴く機会はなくなります。

若い製造技術なら聞きやすい立場ですので、技術者なら一度は経験したいですね。

仕事を依頼する難しさを知れる

製造技術は技術的な課題を生産技術などの様々な人に依頼します。

これは簡単そうに見えて実は難しいです。

専門でない分野でも依頼しないといけません。

設備のことが分からないプロセスエンジニアでも、製造技術であれば設備屋に話をしないといけません。

これが勉強になります。

仕事を依頼する難しさを知ると同時に、依頼先の仕事を少し知れるチャンスでもあります。

広い範囲の勉強ができるという意味で、若いうちに製造技術を担当することはおススメです。

良くないところ

製造技術は基本的にはおススメの職種です。

ですが、良いところばかりではありません。

雑務に付き合うことに

製造技術として技術的な課題だけに取り組めるかというと、そうでもありません。

雑務に付き合わないといけません。

  • 朝礼
  • 多数の報告会議
  • 製造課の恒例行事

最初のうちは吸収できることでも、慣れれば苦痛に感じるでしょう。

同じことの繰り返しであることに気が付きます。

せっかく技術的な解析をしたいのに、雑務に付き合うために時間が取れない。

こんな不満を抱えるには、そう長い時間は必要ないでしょう。

大きな変化を実感しにくい

製造技術に限らず、製造課では変化を実感しにくいです。

製造プロセスを自部門で許可される範囲で変更することは可能でも、その範囲は狭いです。

というのも大きな変更をしようとすると、いろいろなことに影響を与えるからです。

多くの人が専門知識を使って検討しないといけません。

できることは、かなり少ないでしょう。

製造ラインで大きな変更がある場合に技術者として参画することはありますが、そういう仕事は一般に長い時間が掛かります。

製造技術としての任期中は完成しないことも多く、大きな変化を実感する機会は多くは無いでしょう。

低レベルな話が多い

製造現場でできる技術的な解析は、意外と低レベルなことがあります。

反応条件を少し振るだけ、今ある設備をお手製の改造をちょっとするだけ・・・

現場だけでできることは限界があります。

高度な検討をしたい、汚れる作業は嫌、という人には辛いかもしれませんね。

参考

関連記事

製造技術以外の職種については、以下の記事をご覧ください。

最後に

プラント製造技術の仕事を紹介しました。

製造内で起こっている技術的な課題を担当します。

他部署に依頼する窓口としての機能も持っています。

現場の情報をタイムリーに知ることができるメリットはありますが、自分で出来ることは意外とおおくはありません。

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