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保全

プラント設備の保全計画を見直す障害となる思考

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プラント設備の保全を長くやっていると、次のようなパターンを結構見かけます。

昔からこうやっていたから、変えなくていい!

もっともらしく聞こえてしまう部分が多いのですが、その証拠となるデータは非常に乏しかったりします。

言葉通り、「昔からやっていた」という雑な考え方は珍しくありません。

これからのプラント保全を考えると、どうしてもそれでは限界があり、限界に向かう速度を緩和させることすらできないでしょう。

設備の保全計画を見直すことが大事ですが、そのためにはどういう思考が邪魔をしていて、どうやって取り除けばいいかを考えてみました。

一言で言うと、こんな感じでしょう。

現状維持に固執して、変えることが怖くなっている

怖い

保全計画を見直すときはたいてい、「怖い」という感情が出てきます。

特に、保全周期を伸ばす方向や、定期交換を辞める、というようなリスクを持つ側の変更は怖いですね。

逆にリスクを下げる側にも一定の怖さがあります。

今まで行っていたことを、変えるというだけで怖いですからね。

何も変えずにずっと同じ方法で対応している人ほど、保全計画を変えようとすることを嫌がるでしょう。

こういう展開にならないように、担当プラントを固定かせずに複数のプラントを担当できるようにした方が良いですね。

例えば、方式を見直してトライしたときに、失敗したとしても、生産機会の損失がちょっと起こる程度というパターンが多いです。

であれば稼働期間との調整や、トライアルという位置づけを明確にすれば、責任を保全だけが負うことはなくなります。

そういう文化が無くて、トライアルしても機会損失ゼロで達成するのが当たり前、そのための準備費用を確保するのは保全自らの手で行うこと、というような保全にだけ押し付ける環境だと、怖いと言われてもおかしくありません。

何を準備していいか分からない

保全計画を変えるときに、何を準備して良いのか分からないという声をたまに聴きます。

定期交換をしていた(TBM) → 状態監視に切り替えた(CBM)

こういう場合に、運転中にどの部品が壊れるかを考えることができない、という人が居ます。

普段の交換部品と同じものを、予備部品として確保しておけば大きな問題にはならないはずなのに。

今までと同じやり方から方法を変えて、選択肢が広がった瞬間に思考停止となります。

酷い時には、最近の設備点検結果で保全方法を形だけ見直して、実務を全く変えないという例すらあります。

見た目を変えるだけ・・・。

どの設備から手を付けていいか分からない

保全方式を変えるときに、どの設備から見直して良いのか分からない、という声も聞きます。

選択肢が広くて思考停止、という同じ展開。

保全費用や工期が掛かるもの

ここから着手するのが王道のはずです。頻度が高いもの、という良い方も可能です。

ところが、これだけでも思考停止しがち。

保全費用のうち、どの設備にどれだけ使用しているか整理できていないから、ということでしょうか。

とても重要な保全予算管理の話ですが、理解していない人はどんどん増えています。

データの取り方が分からない

保全方法のを変えるときに、データのとり方が分からない、という声も聞こえてきます。

例えばTBM周期4年を5年にかえるというとき、5年目は勝負の年になります。

ここで5年目の運転状態を監視することはとても大事。

そのデータをどうやって取っていくのか、理解していない人はいます。

回転機械なら振動・温度・油、静止機械なら板厚・外観、くらいのはず。

これを定性的もしくは定量的な評価をしていけばいいはず。

TBM4年でずっと交換をしているとして、4年目の交換時の状況がどうであったかのデータを取らなかったりします。

開放して見てみた結果、問題なさそうだけど、開放したから交換

こんな雑な判断をする人はいます。

4年の間に運転条件や負荷時間が変わっている可能性もあるのに、そのデータを全く蓄積せず、次の4年目を待っている。

いろいろ考えるのが面倒になって、今と同じ方法をしても誰も指摘しないから良いだろう。

こんな感じで対応する保全は結構あります。

サボっていると思われる

例えばTBMを4年から5年に変えるとしましょう。

長期的には保全は楽になっていく方向です。

これをサボっていると思われて嫌がる保全が居ます。

定期的に交換していたら、仕事をしていると周りから見られると思っているのでしょう。

真逆ですけどね。

やった感を出すために、設備を開放して中をチェックし、判断することなく新品と交換する。

コストを度外視した保全と言えなくもないです。

今までずっとある方法で実施していて、それを急に変えて上手くいったときに、今まで変えてこなかったことを責められるという思考もあるでしょう。

仕組みつくり

変えることに怯えてしまった保全を、急に変えるのはとても難しいです。

いろいろな仕組みつくりから始めないといけません。

  • 何かを変えたらそこで1次評価。
  • 成果が出たら最終評価
  • ローテーションや複数プラントを担当

保全というと同じプラントを10年20年と担当する人も居て、専門知識や本質的な思考は無くても生き字引としてご意見番になれて立場が安泰となりがちです。

そういう人を別のプラントに担当させるとパフォーマンスがグッと下がるので、現状維持で定年まで仕事をしてもらうことになるでしょう。

現状維持にこだわると、組織としては非常に危うくなりますね。

参考

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最後に

プラント設備の保全計画を見直すとき、障害となる思考が結構あります。

今までお同じやり方が良く、別のやり方に変えるのが怖い。

こういう意見を持つ保全はとてもアブナイです。

この場合、変えることが怖いとならないよう、定期的に変える仕組みを作らないといけないでしょう。

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