【反応装置・ミキサーセトラー】バッチ系化学工場の抽出装置の構成

化学化学工学

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この記事は、化学工場を知りたいと思っている人を対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の基本構成を知ることができます。

抽出装置の基本

抽出は異なる液体の中の特定成分を別の液体に移動させる操作です。

液体を移動させる手段としては蒸留もあります。

蒸留は沸点差を利用しているのに対して、抽出は溶解度差を利用しています。

成分を移動させる手段としては吸収もあります。

吸収がガスから特定の成分を取り出すのに対して、抽出は液体から特定の成分を取り出します。

  • 蒸留では加熱冷却の熱源が必要
  • 抽出は水と油があればOK

抽出は反応で発生した不純物を移動させるときに多用します。

反応は例えば有機溶媒である油層中で行います。

反応で副生成物として塩(えん)が生成します。

この塩は一般に水に溶けますが、油に溶けません。

塩を分離するために水と接触させて移動させる

ということがバッチ系化学工場では一般に行われます。

これは蒸留では取り除けず、ろ過などの物理的手法で取り除ける可能性もありますが、

抽出はとにかく楽にできるので、真っ先に考える方法です。

反応の後処理としての洗浄に抽出を使います。

バッチ系化学工場の抽出装置の構成

バッチ系化学工場で使用する抽出装置の例を紹介しましょう。

システム① 反応装置

抽出は交じり合わない2つの液を接触させると起こります。

バッチ系化学工場では反応装置が基本装置です。

  1. 装置内に水層と油層を入れます。
  2. これを1時間など一定時間撹拌をします。
  3. その後、撹拌を止めて一定時間待機します。

これを反応装置の底部から分液すれば完成です。

抽出は1回で終わることは少なく、数回に分けて行います。

上の1~3を繰り返すイメージです。

  1. 10m3の油層に対して10m3の水層を加えて抽出することを3回繰り返す
  2. 10m3の油層に対して30m3の水層一度に加えて抽出する。

1と2では1の方が圧倒的に抽出効率が高いです。

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システム② ミキサーセトラー

ミキサーセトラーとはミキサー部とセトラー部から構成されます。

ミキサー部とは混合部セトラー部とは沈降部を言います。

反応装置で行う操作を、連続的に行うとこういう構成になります。

抽出のためには2つの液が接触しないといけないので、撹拌部は必須

分離するためには撹拌をせずに待機させて自然沈降をする

この2つの機能を別々の装置で行うことがミキサーセトラーです。

1つの槽でミキサーセトラーを実現させる場合は、ミキサーとセトラーの間にし切り板を付けます。

バッチ系化学工場ではミキサーセトラーはあまり使いません。

システム③ 塔型

塔型もミキサーセトラー型と同じ連続型です。

バッチ系化学工場では使いません。

塔型の装置は一般に連続工場で使用します。

バッチ系化学工場では、集中除害装置が連続運転ですが、他の装置はほぼバッチ運転です。

単位操作はバッチ化が可能

教科書的には抽出操作は連続的に行うことを基本としています。

ミキサーセトラーも塔型も連続です。

私が持っている教科書はミキサーセトラーと塔型しか書いていません。

ですが、バッチ系化学工場では9割以上が反応装置で抽出を行います。

反応の後処理として標準的に行います。

反応は製品ごとにことなるため、その後処理も異なります。

それをマルチで対応しようとすると反応装置で対応せざるを得ません。

教科書的には

連続装置で行う操作を、むりやりバッチ操作で行っている

ように見えるでしょう。

抽出という操作から考えると、2つの液を接触させればいいので、バッチ操作でも悪くはありません。

非効率であることは確かです。

効率的に生産するためには、反応そのものも連続にして、後処理の抽出も連続にする

というまさにブレイクスルーが必要でしょう。

最後に

抽出操作は連続でもバッチでも実現可能です。

操作自身の原理を考えれば、反応装置で実現できることは非常に多いです。

メリットデメリットを正しく抑え、装置で行っている操作を正しく理解しましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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