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キャリア

自分が氷河期世代であることを今さら実感しています

就職氷河期 キャリア
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就職氷河期が私の中で1つのテーマになっています。

今さらかもしれませんが、この世代はいつ誰が直面してもおかしくありません。

自分自身が仕事で就職氷河期とどういう関連があるか、振り返ってみようと思います。

就職氷河期の世代

就職氷河期の世代はおおよそですが、2023年現在で40歳前後だと言われています。

解釈によっては50歳程度まで含むこともあります。

私はこの世代にちょうど当てはまっています。

細かく言うとどの年齢がどの世代に当てはまるかという話になって、あまり気にしないようにしていました。

そのせいなのか、私は就職氷河期に当てはまっていないと思い込んで、今まで生きてこれたのでしょう。

就職は楽

私は20年ちょうど前に就職活動をしました。

当時のことはあまり覚えていませんが、就職は楽でした。苦労した記憶はありません。

  • 機電系のためリクルーターが大学に来て説明会がいっぱいあった
  • 食事代や移動費の学割分をバイトと割り切って、多くの会に参加
  • 1社目の就職活動で即採用・決定。

対外的には、会社研究や業界研究に力を入れて、本当に志望する先を絞り込んで一点突破したと言えなくもありません。

化学系を志望する機電系学生はほぼ居なかったので、採用されて当然だったのかもしれませんね。

他のメーカーを志望した機電系学生で、就職に失敗したという人は1割以下程度だったので、気にしすぎだったのかも…と今なら少しは感じます。

この辺りのことが、私が就職氷河期を意識しなかった大きな要因でしょう。

現職場の年齢と経験年数

話は変わって、現職場の年齢と経験年数の分布をざっくり紹介します。

年齢割合
20代15%
30代35%
40代20%
50代25%
60代5%
経験割合
5年未満15%
5~10年35%
10~15年20%
15~20年5%
20年以上25%

40代で経験20年というと、組織の中でちょうど谷間に位置しています。

そこそこの人数がいる組織では、どの年齢も同じくらいの分布になるように人員配置をするものです。

20代は院卒を前提としていると、他の年代の半数程度の年齢層しかいないので、40代の少なさが目立ってきます。

経験年数の分布はさらに露骨です。

中途採用が多くなってきている証拠ですね。

この事実から目を背けていました。

職階分布

年齢構成と職階の関係を見てみます。

年齢課長主任担当合計
20代0%0%100%100%
30代0%30%70%100%
40代10%20%70%100%
50代70%20%10%100%
60代100%0%0%100%

年代ごとに課長-主任-担当の配分を示しています。

20代は全員が担当、60代は全員が課長という感じですね。

私は40代で課長なので、40代の10%の中に入っています。

ここだけを見ると、就職も出世も上手くいっているように見えますよね。

だからこそ、就職氷河期であることに気が付かなかったのかも知れません。

中間管理職のカバー範囲が拡大

現在の私はいわゆる中間管理職

この職が担当するカバー範囲が年々広がっています。

中間管理職は上からも下からも突き上げられる厳しい場所と言われますよね。

それがちょっと度を越しているのでは?と最近思うようになりました。

辛くて病んでしまいそう。。。

こう思ったときに、就職氷河期のことが頭にフッと湧いてきました。

自分の能力不足も理由にありそうですが、もしかしたらそれ以外に理由があるかも。

そう思ったら、世代と関連があるかも知れないと考えるようになりました。

もちろん、日本全体の傾向と1つの会社の特定の部署が同じ傾向にはなりませんが、関係あるかもしれない。

私が入社した当時の部署の、年代ごと職階と比較してみました。

年齢構成も経験年数も、今とは違ってほぼ平準化されていました。

職階の違いが大きく、40代の課長が多かったり、30~40代の主任が多かったです。

年齢課長主任担当合計
20代0%0%100%100%
30代0%40%60%100%
40代30%40%30%100%
50代70%20%10%100%
60代100%0%0%100%

昔に比べて主任が減っているなら、誰かが補わないといけませんよね。

それは課長側の役目。担当では厳しいでしょう。

今と昔の主任を比べても、判断力など仕事に直結する部分は昔の方が遥かに優秀。

その割に会社から要求される仕事の質は上がっていく一方。

50代以上はすでに逃げ切り戦略に走っており、40代の主任や担当も諦めモード。

それを補うのが管理職の課長の役目。

現状を適切に認識しているか疑わしい上層部から仕事は押し付けられ、それをこなせる人が少なくてしわ寄せがくる。

就職氷河期のハードルであった就職をうまく乗り切ったとしても、このタイミングで厳しい状況になるとは予想していませんでした。

  • 主任の仕事をする課長
  • 部下の教育に力を入れないといけない課長
  • 50代以上は全員逃げ切り戦略
  • 40代以上の課長に上がれない人はあきらめムード
  • 上から要求される仕事の質は上がっていく一方

中途採用が戦力になりにくい

年齢構成や経験年数がいびつであるならば、採用活動で特に中途採用に力を入れることになります。

これが難しいのが化学プラントのオーナーエンジニア。

転職での待遇の良さを求めるならプラントエンジニアリング会社を選びますからね。

中途でオーナーエンジニアを選ぶ場合は勤務地など別の要素が強いので、募集しても集まりが非常に良くないです。

さらに、エンジニアリングは標準化できない部分や経験による部分が多いので、中途採用で戦力化するには時間が掛かってしまいます。

そうすると、就職氷河期が問題と今さら認識しても、環境がすぐには変わらないことに気が付きます。

手遅れ感が出ています。

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最後に

社内で私が就職氷河期世代にあることを感じてきました。

就職は楽でしたし、管理職になるまでは特に意識せずに突っ走ってきました。

最近、職場内のカバー範囲が広すぎて辛くなってきた段階で、ふと就職氷河期のことを思い出しました。

一度失敗すると再起が難しい日本でも、特に厳しい環境の就職氷河期。

就職時だけでなくて、今でも尾を引いている問題ですね。

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