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化学プラントの合理化をゼロベースで考えるコツ

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製造業では、利益を最大化すべくプロセスの合理化は絶対的な課題となります。

工場、特に製造や生産技術ではおもに変動費を対象にして、合理化を考えていきます。

古くからある製品ですでに合理化は終わったと考える場合もありますが、ゼロベースで考えると意外と検討できることが残っていたりします。

化学反応を例に解説していきましょう。

安い原料を使う

合理化を考えるときに最初に思いつく物が、安い原料を使うということ。

汎用性のある原料なら値段差があまりありませんが、特殊な原料が狙いやすいです。

化学プラントで特殊な原料となると、それを作ってくれる会社があまり多くは無いので、調べるのがとても大変です。

設備的に作れそうだと思っていざ作ってみても、品質を満たさないということはたくさんあります。

むしろ成功する確率の方が少ないでしょう。

品質規格で決まってしまうので、製品としての規格を変えれる場合は、安い原料を使える確率が高くなります。

といっても、一度作ってしまった規格を緩めるには、かなりの調査と交渉が必要になるでしょう。

品質を変えるというアプローチは

そこまでする価値があるか?

という踏み込みになります。

品質に影響がない範囲で、安い原料を探すところから始めましょう。

一度販売ルートを作ったら、そのルートが無くならない限り、ずっと買い続けていて他のルートを調べなかったりするので、都度目を光らせておくことが大切ですね。

モル比を変える

合理化では反応のモル比を変えるということが、意外と可能性があります。

特に古いプロセスだと、そのモル比で長いこと運転していたけど、根拠が不明(最適値が不明)という場合があります。

研究結果などの文献があまりないというパターン。

もしくは原料や運転方法が長い間に変わっていたのに、モル比は変えずに運転をしていたというパターン。

ちゃんと実験して条件を振ってみたら、モル比を下げれた、収率を1%上げれた、なんて嬉しいことがありえます。

温度圧力などの運転条件を変える

モル比の次は、温度圧力の条件を触れないか考えましょう。

反応や晶析などのプロセスが対象です。

逆に蒸留などは条件を変えると影響範囲が大きいので、あまりしない方が良いでしょう。

先に反応工程で目的物を多く得たり、晶析で製品のロスを少なくしたり、という検討の方が大事です。

廃棄物をリサイクルする

合理化で、手を付けやすいのが廃棄物です。

廃棄物はプロセス開発の段階では後回しにされがち。

プラント建設や改造工事の設計をしている段階でも、廃棄物の検討が終わってないということは結構あります。

プロジェクトが始まってP&IDを書いていたら、プロセス変更があった。

この時になって初めて、廃棄物のリサイクル周りをようやく検討したということもあります。

実験や机上検討をしたとしても、実設備でどういう組成の廃棄物が得られるかは分からないため、現場で実験する感覚になります。

中和や蒸留をして廃棄物を得る工程のはずが、実は中和が要らなかった・蒸留も要らなかった、という場合すらあります。

工程を1つ減らせたら、合理化としてはとても大きいです。

発生した廃棄物は、排水処理や廃油焼却などの処分をしますが、プロセスに投入できる可能性もあります。

廃棄物の発生量を減らせる、という意味で合理化です。

元のプロセスには戻せないものの、別プラントに使えるという幸運な場合もあります。

ユーティリティの削減をする

プロセスや廃棄物以外にも、ユーティリティも削減対象になります。

代表例が蒸気や電気。

蒸気トレースを電気トレースに変えるだけでも、合理化。

モーターにインバータを付けて回転数を落としただけでも、合理化。モーターを交換しただけでも高効率で合理化。

古いプラントだとこの辺りの種が転がっていることでしょう。

参考

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最後に

化学プラントで合理化をゼロベースで考えるコツをまとめました。

すでに決まっていると思われるプロセスでも、安い原料・モル比や温度圧力などのプロセス条件・廃棄物のリサイクル・ユーティリティの削減など、着目できる部分は多いです。

これらを実験や現場での試製造をしながら、最適解を見つけていくことは、工場のプロセス開発者の基本業務でしょう。

意外と古いものほど手を付けやすいかも知れませんね。

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