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配管

配管設計・施工ポケットブックは化学プラントの教科書

配管設計・施工ポケットブック 配管
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配管設計・施工ポケットブックについて解説します。

プラント配管設計者にとってポケットブック系は今も昔も欠かせない設計アイテムでしょう。

例えばプラント配管ポケットブックは代表的なポケットブック。

最近ではweb上でカタログダウンロードができるものも増えて、ペーパーレス化が進んできました。

代表例はバルカーですね。

バルカーハンドブックはweb上での閲覧が可能です。

少し前まではポケットブックをみんなが持っていましたね。

今回はちょっと新しいポケットブックを紹介します。

森北出版の配管設計・施工ポケットブックです。

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2013年が初版です。

1967年のプラント配管ポケットブックに比べると、最近・ついこの前の世界です。

配管の全体像が分かる

配管設計・施工ポケットブックは配管という全体像を意識した本です。

ポケットブックとしては珍しいです。

配管に関する書籍は、教科書としては存在しても市販書籍としては入手困難だったり、あっても古かったりします。

配管に関する全体像を把握するための書籍として、新しく入手しやすいのがメリットでしょう。

特に、プラント設計者は配管工事を経験することが無く、全体像の習得に時間がかかります。

成長速度の遅さに自己否定感を持つエンジニアもいるくらいです。

かといって、誰かに聞くにも嫌がられ、どんどん学ぶ機会がなくなります。

年を取ってから「そんなことも知らないの?」って嫌味を言われることも。

そうならないためにも、自主学習で補う時にとても使える書籍です。

同じように保全担当者も、配管設計の知識がなくて気後れする人がいますが自主学習に使えるでしょう。

その意味で、化学プラントの機械系のエンジニアとしては持っていて損はない書籍です。

「損はない」という位置づけなので必須とは思いません。

「あれば便利」という微妙な位置づけですが、なぜそんな思いを持っているか紹介しましょう。

配管の支持

配管設計・施工ポケットブックで最も使い道があるのは、「配管の支持」についてでしょう。

  • 配管の支持間隔
  • 梁の形状と曲げモーメント・たわみの関係

この辺りの情報が、ポケットブック的にデータを記載しています。

配管支持間隔は、一般的に「これくらいで良い」という経験値で設計しがちです。

もちろんそれでも悪くないですが、悩んだ時には頼みの綱になるでしょう。

口径と支持間隔の表が載っています。

これでも使えますが、もっと使えるのが梁のたわみの計算

材料力学の計算を、配管の実際の形状に合わせて計算してくれています。

真面目にたわみ計算をしようとしたらとても面倒です。

そんな時に使えるでしょう。

・・・とはいえ、そんな機会は多くはないと思います。

困ったときの頼みの綱的な役割ですね。

圧損計算

配管の摩擦損失計算も使えるでしょう。

詳細に計算しようとしたときは、何かしらの本がある方が良いです。

簡易計算なら当サイトのような方法でも十分です。

機会は少ないけどちょっと調べたい、という困ったときには使えます。

そのためだけに専用の書籍を持つことは、ペーパーレス化の思想から反しますよね。

データが少ない

配管設計・施工ポケットブックはデータ量が意外と少ないです。

ポケットブックというと辞書的にデータを参照するために使うイメージですが、その機能はほぼありません。

プラント配管ポケットブックと使い分けをしていると考えた方が良いでしょう。

配管に関して設計から工事までの一連の情報を体系立てています。

その割にフィッティングの寸法表があったりして、疑問符が付きます。

それ以外にデータ表の類はほとんどありません。

あって損はない

配管設計に関して専門家や基準が無いような組織で、配管設計を外部に依頼するときに言いなりにならないようにするためには必要な知識が揃っているでしょう。

否定的なニュアンスが多いように見えますが、私はこの本のお世話になりました。

配管設計の基準が無いような小さな職場で働いて、誰に相談もできないしネットでも検索できなかったからです。

そういう時に「あって助かったな~」と感じました。

不要になった書籍はかなり処分してしまって、それでも実務では十分に対応できていますが、それでもこのポケットブックは今でも私の机の引き出しに入っています。

最後に

配管設計・施工ポケットブックについて紹介しました。

配管設計から工事までの配管に関する全体像を把握するのに使えます。

データ表の類は少ないので、プラント配管ポケットブックと使い分けをしましょう。

あって損はないという微妙な本です。

2冊目のポケットブックとして使うと良いと思います。

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