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化学プラントの工場内生産管理(経理)の仕事

生産計画の仕事 キャリア
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化学プラントを動かすためには生産管理の仕事は欠かせません。

ここでは製造管理と生産管理は分けて考えています。

広い意味では製造管理も生産管理の中に含まれるでしょう。

生産管理のうちで、製造管理・製造技術を除いた部分、特に生産計画や経理に関する部分を対象にしています。

製造管理に関わる人であれば通感していますが、機電系エンジニアにとっては接点が少ないかも知れません。

小さな工場では所帯の関係で、自ずと接点があるでしょう。

私は長い間、大きな工場を担当していたので、生産管理と接点なく過ごすことができていました。

彼らの仕事の重要性を考えてみましょう。

生産計画

生産管理の主な仕事は、生産計画の調整にあります。

典型的なスケジュール

基本的な流れは以下の通りです。

  • 本社から生産量の要求が通達される
  • 生産日数・準備日数・予備日数・工事日数の具体的な日数を数える
  • 製造管理者と調整をして確定する

連続プラントなら準備日数は長く取りますが予備日数という概念は無いでしょう。

止めずに運転することが基本だからですね。

バッチプラントなら、異常時などはすぐにプラントを止めることができるため、トラブルに備えて予備日数として確保しておきます。

切替生産をするために切替の日数も準備日数としてカウントします。

1つのプラントだけで生産が完了するわけでなく、中間体まで作るプラントと製品まで作るプラントが密接に関連して計画を立てないといけない場合も多々あります。

工場の規模が大きいほど、この組み合わせが複雑になりパズル的要素が強くなります。

ガントチャートを作り上げて見える形にしていきます。

最終的には製造管理者と打ち合わせをして確定します。

本社部門ではこの辺りの微妙な部分は把握できないので、本社は必要とする生産数量を工場の生産計画部門に伝えて、生産計画部門が調整をします。

イレギュラー対応

生産計画ではイレギュラー対応がかなり発生します。

  • 運転トラブルが発生して、生産数量が確保できない
  • トライアル生産が発生して、製品としてカウントするかどうか考えないといけない
  • 工事日数が予想より必要となり、稼働調整をしないといけない

運転トラブルは予備日という思想で確保しますが、設備が壊れたり品質異常が起きたりという非常事態は予備日に組み込みにくいです。

仮に組み込んだとしても、その日数を越えるトラブルが起こることも十分に考えられます。

その場合に、目標生産量を達成できるか変更調整をする場合があります。

原料は1つのソースではなく複数のソースとすることが普通ですが、バッチプラントではソース先が多くありません。

できる会社から購入しますが、その数が多いほどありがたい。

使えるかどうかは最終的にはプラント実機で運転して確認しないといけませんが、失敗する可能性もあります。

これを生産数量として期待しても良いものか、生産計画を立てるときには気にしないといけません。

工事の準備が長引いたり、工事期間が延びたりという場合にも、生産計画の調整をします。

典型的なスケジュールを立てたら終わりといかないわりに、外からは見えにくいので、生産計画部門は辛い立場にあります。

そんなに人がいらないでしょ?

と言われやすいですね。

原料調達

原料調達も生産計画の一環です。

ただし、生産計画のマスタースケジュールが決まれば、ほぼ自動的に発注するだけの仕事になります。

生産計画を立てる部門とは別に物流部門として配置している場合もあるでしょう。

出荷調整

出荷調整も生産計画の一環です。

これも原料調達と同じで、物流部門が担っている場合が多いでしょう。

倉庫管理と関連します。

原価計算

原価計算は生産計画の一環です。

一般に経理というとここの仕事を想像するでしょう。

製品の数量と、生産に掛かった費用を取りまとめ、原価計算を行います。

日々の製造実績や、費用実績を集計するだけでなく、質疑応答などの調整が発生するため、機械的に終わる仕事というわけではありません。

ただし、この業務でトラブルが起こる頻度は少なく、多くの人が必要というわけではありません。

生産計画の調整も経理となるでしょうが、同じ経理でも生産計画と原価計算では忙しさが大きく違うように見えます。

投資計画

投資計画は経理や生産管理と密接に関係します。

お金という意味で経理が管理しますよね。

それだけでなく、投資で工事が必要な場合には、生産日数に影響が出るかもしれません。

投資により生産数量が増えたり、原価が改良されることも十分にありえます。

これらの情報を一元管理するためにも、投資計画の調整を生産管理が行います。

定期コミュニケーション

経理など生産計画に関わる人は、製造部門と定期的なコミュニケーションを取ります。

  • 月次の生産計画の調整
  • 年次の生産計画の調整
  • 年間の原価実績の認識合わせ
  • 次年度の投資に関する打ち合わせ

生産計画の部門は事務所内で仕事をすることが多いように見えて、製造管理者と電話で話をしたり、定期会議で対面での会議を行ったりと、意外と動きまわっています。

テレワークでも不可能ではありませんが、工場の考え方を知る機会が少なくなるので、特に最初はテレワークはできるだけ控えて考え方をマスターした方が良いように思います。

本社部門に移管してはいけない部分があるということですね。

参考

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最後に

化学プラントの工場内生産管理でも経理の仕事を解説しました。

生産計画の典型的スケジュールを立案調整するだけでなく、イレギュラー対応や原料・出荷の調整なども行います。

原価計算も生産計画の範囲内で、投資計画も生産計画の範囲です。

経理と物流で機能を分けることもあれば、まとめることもあって、本社と工場で機能を分けたりもするでしょう。

化学プラントの設計・保全・運転などの悩みや疑問・質問などご自由にコメント欄に投稿してください。(コメント欄はこの記事の最下部です。)

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