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化学プラントのスラリー(slurry)の怖さを身近な例で考える

スラリー怖い化学工学
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スラリー(slurry)の怖さについて考えます。

化学プラントに限らず、プロセス系の製造業ではスラリー液としての取り扱いは多いです。

プロセスエンジニアや製造関係者ならその怖さを知っているのですが、機電系エンジニアはあまりその苦労を知りません。

どこが怖いのかを言語化してみようと思います。

渦巻型のポンプで送液できる比較的濃度の薄いスラリー液(20wt%未満)を対象にしています。

また、お食事中の方はご覧にならないでください

スラリー(slurry)の怖いこと

スラリーの怖いところを上げていきましょう。

一般に配管での取り扱いをするので、配管中のスラリー液の怖さという扱いになります。

摩耗する

スラリー液はその性質上、金属配管や金属設備を摩耗させる性質があります。

ステンレスの配管やポンプでも、スラリーの性質によっては摩耗します。

化学プラントの反応で発生する塩のようなスラリーなら柔らかいものもありますが、プロセス中で柔らかいスラリー液ばかりを扱うわけではありません。

1年経ったらステンレスのポンプのインペラが半分くらい削れていた、なんてこともありますね。。。

詰まる

スラリー配管はとにかく詰まります。

ポンプで送っている間は問題ありませんが、止まった時が大変。

配管の底部にとにかく溜まります。

窒素ブローをしようものなら、さらに詰まらせてしまいます。

ポンプを使い終わった後に、共液による洗浄が必須。

それでも詰まってしまう可能性すらあります。

簡単に開放できない

スラリー配管は簡単に開放できないことが多いです。

配管にフランジを付けていたら良いでしょ?

確かにこれは1つの方法です。

でも、実際に詰まった時にいきなりフランジを解体するわけにはいきません。

  • 配管ライン中のどこで詰まっているか分からない
  • 解体時に急に詰まりが取れて、多量のスラリー液が外部に流出してしまうかも知れない
  • 危険物が残っている状態で、空気に触れたら燃えるかもしれない
  • そもそもスラリー自体が燃えたり、人体や環境に有害かも知れない

いろいろな危険性を考えると、簡単にはフランジ開放できません。

フランジが無ければもっと大変なことになるので、最低限必要という意味です。

スラリー配管はフランジさえつけていれば、他の対応は不要!というわけではありませんよ。

溶けない

スラリー液は一般に簡単には溶けません。

有機溶媒に溶ける性質のものもありますが、あまり溶けないと考えた方が良いでしょう。

スラリーというくらいなので、溶媒に溶けない固形分として存在しているのですから。

詰まった配管を開けるわけにもいかず、洗浄液で洗おうにも溶けないので詰まりが解消できない。

こういう危険な状況になりやすいのが、化学プラントのスラリーです。

身近なスラリー(slurry)

化学プラントのスラリーは怖いですよね。

ではスラリーは化学プラントなどの製造業にだけ注目するものでしょうか。

そうではなく、身近な例でもスラリーはいくつもあります。

歯磨き粉

スラリーの代表例は歯磨き粉でしょう。

歯を磨くという研磨剤の役目を持っています。

他にもガラスとか靴を磨くときに使ったりもしますよね。

スラリーとしては有益に活用している側の話です。

スラリー濃度はとても高いですが、水に溶けますし、本記事で上げたような問題にはならないですね。

重曹・クエン酸

重曹・クエン酸も歯磨き粉と同じような役目を担います。

歯磨き粉よりもスラリー濃度が高く(というよりも固形物)、水に溶けやすいという性質があります。

酸やアルカリにちょっと傾くので、汚れを除去するためにも使えます。

これも有益側です。

身近なスラリーは怖くないかも・・・。

トイレのアレ

身近なスラリーで怖いと言えば、トイレのアレでしょう。大きい方です。

究極のスラリーです。

詰まります。

水には一応溶けますが、溶かす前にオーバーフローしてきます。

匂いもありますし、触るのも嫌。

スラリー濃度を調整しようにも、食べ物や体調とも相談しないといけません。

配管中を流す量の調整のために分割洗浄をすることも手ですが、毎回成功するわけでもありません。

化学プラントとは違った意味で怖いです。

参考

関連記事

スラリーについてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

最後に

化学プラントのスラリーの怖さを身近な例で考えました。

摩耗する・詰まる・配管を簡単に開放できない・溶けないというのが化学プラントのスラリー。

身近なスラリーは歯磨き粉など有用なことが多いですが、トイレのアレはとても困ります。

化学プラントのスラリーが嫌という話が出たときは、ぜひともこの話を思い出してください。

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