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キャリア

20年勤務して分かった化学プラントオペレータのキャリアパターン

オペレータのキャリア キャリア
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私が働いている化学プラントのオペレータのキャリアパターンを紹介します。

化学プラントのオペレータは現場の実作業やDCSの操作をすることが基本です。

入社して定年までずっと現場で粉や液まみれの仕事をしているかというと、実はそうではありません。

むしろ最近ではそのパターンは例外的な扱いになっています。

約20年、1つの化学プラントに勤務して見知ったパターンを紹介しましょう。

班長までは基本横並び

プラントオペレータとして入社すると、最初は昇進速度は横並びです。

3交代でローテーションする最小単位を班としたときの、班長に昇進するまではほぼ横並び。

自プラントを止めるだけで済むようなトラブル程度なら、マイナス査定にはなりません。

プラント外に影響が及ぶような大きなトラブルを起こさない限り、横並び。

オペレータが悪いわけではなくて、そういう仕組みを作った管理者が責任を問われる方向です。

入社10~15年・30~35歳前後までがこのパターンです。

主任候補で厳選

オペレータどうしでの選別が始まるタイミングが主任への昇進です。

3交代制なら同じプラントで班長は4人いるとして、4人の年齢の幅は5~10年くらい。

この4人の中から1人が主任として選抜されます。

タイミングは、40歳中盤くらいでしょうか。

主任として下の運営をする人には、そのプラントを10年くらいは見てもらうことを期待しています。

そこから昇進のタイミングが見えてくるという話。

選ばれる基準はいろいろ。

  1. プラント運転に関する幅広く、深い知識
  2. オペレータをマネジメントする力
  3. その他専門的知識

1の運転に関しては、管理者視点では大差ないように見えても、オペレータレベルでは相当の差があるようです。

ところが、2の理由で主任に上がれない人は相当います。

黙々と仕事をする人・自分でやってしまう人などは、仕事の質がどれだけ良くても主任候補にはなりにくいです。

逆に、1も2も備わった人でも、同じような人が複数人居たときは問題になります。

特に複数人が同期であった場合は、課の運営としては極めて深刻です。

同世代で、主任に上がった人とそうでない人ができてしまうと、課員の誰もが気を使う環境ができます。

主任のメリット・デメリットを簡単に紹介します。

主任のメリット
  • 3交代勤務をしなくていい
  • オペレータ以外の業務を経験できる(視座が高くなり、視野が広がる)
  • 主任手当が増える(ボーナスも増える)
主任のデメリット
  • 交代勤務手当が付かない
  • パソコンを使うなど事務仕事が嫌な人には苦痛
  • 対外部署とのコミュニケーションが嫌な人には苦痛

特徴的なのは、交代勤務の免除

これまで当てにしていた交代勤務手当が付かなくなります

交代勤務手当欲しさに、昇進を拒否したり反抗的な態度に出る人も居ますが、数年経てば大体は大人しくなります。

交代勤務の身体的負担に嫌気がさしたり、主任後の昇給やボーナス額で交代勤務手当を越えるようになるからですね。

事務所で仕事をしている大卒や院卒の人が、課長に昇進するのを嫌うのと同じロジック。

50歳越えると出向も

主任に上がれなくても、班長を続けるオペレータはいっぱいいます。

ですが、60歳になるまでオペレータをする人はほとんどいません

別ルートへの道が見えてきます。

分かりやすいのはこのタイミング。

自分より年下が先に主任になった時

だいたい50歳くらいで見えてきますね。

年下が主任になってしまった場合には、課のオペレータとして残る可能性は、あまり高くはありません。

体力的にも現場は辛くなっていきますし、安全上の配慮からも現場からは外れる方が良いと思います。

人手が極端に不足している現場だと残れるかもしれませんが、大手のプラントだと違います。

別の部署への異動が待っています。

現場で長年働いて蓄積したノウハウを生かした仕事。

こういう名のもと、間接部門や子会社に出向します。

メリット・デメリットを簡単に紹介しましょう。

現場から外れるメリット
  • 夜間休日を問わない呼び出しの頻度が極端に下がる
  • いろいろな人から見られているという思いをしなくて済む
  • 主任相当の役職に昇進できる
現場から外れるデメリット
  • 現場手当(主任手当や班長手当)が付かない
  • パソコンを使うなど事務仕事が嫌な人には、苦痛
  • その部署での知識を習得しようとしないと、冷たい目線を浴びる

現場でのプレッシャーから解放されるのが最大のメリットでしょう。

現場では班長止まりだった人でも、主任相当の役職に昇進しやすかったりします。

裏ルートというかバイパスというか救済措置的な側面があります。

逆に、現場知識だけに頼ってしまって、その職場での知識を習得しないでいると、かなり辛い目にあいます。

あの人、なんであんなに給料高いの?

という不満が漏れ聞こえてくるでしょう。

親会社の間接部門に異動する場合でも、子会社に出向する場合でも、同じです。

人生常に勉強という感じでしょう。

定年前にオペレータから外れるのはそれだけ若い人が入ってくるから、という風に見えるかもしれませんが、実態はそうでもありません。人手不足はオペレータでも同じです。それでもオペレータの採用基準を下げて運転リスクを高めるくらいなら、自動化を進めて人を減らそうという動きがあるくらいです。

その意味で、オペレータとしての募集は長期的には減っていくと予想しています。

若くて異動もありえる

オペレータから異動するのは50歳くらいが多いイメージですが、意外と早いタイミングで異動する人もいます。

このケースは、さまざま。

  • 個人の事情(家庭など)に対して、会社が最大限配慮した
  • プラントの稼働日数が少なくて、別の部署を経験させたい
  • プラント内で何かしら問題を起こした
  • 交代勤務に飽きた

本人にとって良い異動なのか悪い異動なのかも、判定が付きにくいです。

オペレータ人数に対しての割合は少ないですが、工場全体で見ると毎年一定人数が異動している印象です。

課長に上がる人は超特殊

オペレータから主任になった人の中で、極めてまれに課長に上がる人がいます。

このパターンは両手で数えるほどしかありません。

  1. 学歴があるけどオペレータ希望で入社した
  2. 入社してから本人の努力で成長した
  3. 何か見えない力が動いた

氷河期世代など学歴の背景で課長に昇進する人もいるように見えますが、入社後の本人の努力の方が大きいです。

ずっとプラント製造現場だけで課長に昇り詰めるというケースは多くはなく、主任になった時くらいに別の部署を経験してから、課長として戻ってくるというケースの方が多いです。

現場でとても優秀だった人が外部に異動した場合には、その専門部署で昇進していくか課長として戻ってくるかの2パターンがあるということですね。

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最後に

化学プラントのオペレータのキャリアパターンを紹介しました。

班長までは横並びですが、主任選抜で相当絞られます。

どちらにしても50歳くらいで現場を離れることになり、早いこと異動した人ほど結果的に昇進の道が開けている印象です。

課内での振る舞いを戦略的にしている人も居ます。

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