JR西日本の脱線事故からバッチ系化学工場のメンテナンスを考える

保全保全

NEONEEETです。

この記事は、製造業の安全に興味がある方を対象としています。

この記事を読むと、バッチ系化学工場のメンテナンス体制の危うさについて知ることができます。

結論

保全員の技能伝承ができていない

メンテナンス員の数が足りない

コストカットは限界

工期カットは限界

はじめに

2005年4月25日はJR西日本の脱線事故が起こった日です。

今年で15年

月日が経つのは早いものです。

この時にも叫ばれていたメンテナンス体制

メスを入れないといけないのは関係者は痛感しているのに、全然進まない。

今回は、この話でバッチ系化学工場のメンテナンスについて記載します。

技能伝承の不足

化学工場は高度経済成長期に発展しています。

そこでスキルを蓄積していった人は、すでに定年退職しています。

当時の人たちは、体系だった知識もなければ、情報もなく、学歴もなく、まさに

手探り

の状態で保全体制を築き上げていきました。

そこは素直に尊敬の念を持っています。

ここで話が終わることが多いですが、昨今は雰囲気が変わりつつあります。

定年退職をした人は、技能伝承をしてこなかった

このツケが大きな問題として、現在発生しています。

設計担当が現場で指揮するということも、実は技能伝承に関連しています。

  • 保全は一匹狼
  • 現場で判断
  • 目で見て盗む

こういう思考が強すぎたのが、定年退職した人たち。

彼ら自身の言語化能力も問題があり、技能伝承はそもそも難しい状況でした。

さらに、彼らが職場で存在価値を示すために、あえて情報を出さないという風潮もありました。

技能伝承をすれば給料が上がるというのであれば頑張ろうという気になりますが、

給料は上がるどころか

下がる一方。

それは技能伝承をしようという気にならなくなります。

メンテンナンス人員の不足

これは実際に作業するメンテナンスマンの不足の問題です。

大手企業の場合、メンテナンスマンは下請けの会社です。

ここに人が集まってきません。

ズバリ

  • 給料が安いから
  • 休みが安定しないから

JR西日本と同じ構図は製造業どこにも見られます。

コストカットの限界

保全コストは下げろと会社から言われる一方です。

保全技術が向上して、突発工事がなくなり、補修費が下がるはず。

という一方的なロジックで、補修費を毎年数%カットすることを目標に上げ続ける会社。

  • 労務費としてのメンテナンスマンの単価を上げることはせず
  • 親会社の保全員は技能向上をしようとせず
  • 親会社から多くの注文や手続きが増えて、メンテナンス会社は事務作業が増えていく

業務量は増える一方で減らずに、給料も増えずにいたら

ブラック企業と言われるのは当然であり

人が集まらなくなっていきます。

工期カットの限界

無駄な事務作業が多いということもそうですが、

修繕工事の日数を削減しろと会社が注文してきます。

生産日数を確保するため。

保全員はメンテナンス会社と交渉して、日数を削減できないか検討してもらい、

頑張って日数を削減します。

ある年にそれができてしまったら、次の年のスタンダードになってしまいます。

去年1日縮めることができたから、今年はさらに1日縮めることができるはず。

普通にそういう発言をする企画屋が多いです。

  • 人が集まらずに雑務が増えたために、安全管理が疎かになり事故が起きる。
  • 事故が多くなると、親会社はパトロールを増やす。
  • パトロールで指摘が上がると、改善や報告書を作らないといけない。
  • それならパトロールの時には作業をしない。
  • 時間が少なくなって、工事の質が落ちる。

この負の連鎖はどこの製造業でも起こっていると思います。

おわりに

日本はメンテナンスに対する理解が低い風潮にあります。

メンテンナンス後進国。

私の会社でも、あと10年もしないうちに大きな問題になると思います。

いつ起こってもおかしくない時限爆弾

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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