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粉体ホッパーがあることで運転が楽になります

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粉体ホッパーは、粉体を取り扱うプラントでは割と良く使います。

実は使わなくても運転できるケースは、少なからず存在します。

だからこそ、粉体ホッパーって何のために付けているの?という疑問が出てきます。

目立たないけど地味に効果を発揮する粉体ホッパー。

その役割について解説します。

作業時間を拘束しない

粉体ホッパーがあると、作業時間を拘束しなくなります。

例えば、1日に1回のペースで粉体を装置に投入するという工程があるとしましょう。

粉体ホッパーが無い場合は、反応器の工程時間の中で空いている時間に限って投入する必要があります。

反応器の工程時間が20時間であれば、24時間-20時間=4時間の間のどこかで投入が必要です。

この工程だけを見れば、4時間の間のどこかという条件なので緩いように見えるかも知れません。

しかし、オペレータはプラント全体の工程を操業していく必要があります。

綺麗に回っている場合には、この4時間の間で投入作業ができるかも知れません。

ひとたび運転や設備でトラブルがあれば、1時間2時間はあっという間になくなります。

投入作業も1時間かかるのか2時間かかるのか、投入量や粉体物性にも依存します。

こういうギリギリな工程設計は、オペレータにとってプレッシャーになります。

粉体ホッパーを付けている場合は、都合のいい時間に一度粉体を溜めておくことが可能です。

ホッパーから反応器への投入は、必要な時間帯で自動的に行うことができます。

24時間のうち、ホッパーへの投入作業が2時間・反応器への投入作業が2時間としても、24時間-2時間-2時間=20時間が自由時間となります。

粉体の投入以外にも、充填という作業でも同じことが言えます。

連続プラントであれば、バッチ的に投入する原料と連続的に動くプロセスの境目には、こういう装置が絶対必要です。

バッチプラントだと、無くても気合で何とかなってしまう場合があり、それだと自由度が少なくなるので、あった方が安心感がとても大きくなります。

粉体ホッパーは、粉体投入という自動化しにくい手動作業に対して、人や時間の拘束を減らす機能があります。

安全性が高くなる

粉体ホッパーを使うと、安全性が高くなります。

反応器は化学プラントだと窒素雰囲気下とするのが普通です。

粉体ホッパーが無いと、大気中にある粉体を投入すると、空気が混入される可能性があります。

空気の混入を減らすように窒素を流すことはできますが、確実というわけではありません。実績があるから大丈夫と軽視されがちですが・・・。

ホッパーによって大気と反応器の間に遮断物を設けると、以下のように安全性が高くなります。

  • ホッパーに投入する時は、反応器から窒素が漏れ込んでこない(窒息しない)
  • ホッパーに投入が終わった後は、窒素を流すことで、ホッパー内を窒素雰囲気下にできる
  • 反応器に投入する時は、空気が漏れ込んでこない(引火爆発しない)

重量を管理できるようになる

粉体ホッパーを付けると重量管理ができるようになります。

ロードセルが必要になりますが、管理強化できることは良いことです。

  • 投入量の間違いを防げる(紙袋なら何体投入したか迷うことがある)
  • 問題が起きたときに、プロセスに投入した粉体量に間違いがないか確認ができる

連続運転の場合は、サイロなどの大型の貯留装置を求められ、自ずと投入量の管理が必要になります。

バッチ運転の場合、粉体ホッパーはそのバッチに必要な量だけ投入して使い切る、ということが多いです。

これでホッパーサイズは小さくできますし、ホッパー内部を確認することで、投入完了も判断できます。

しかし、もともと投入された量が標準と違っているかどうかは、分かりにくいです。人のチェックだと間違いが起きえます。

投入直前に現場においてある紙袋の量をちゃんと確認し、記録する、などのアナログな方法を取りますが、デジタルのデータで確認できないのが不安です。

そういう時こそロードセルによる監視が効いてきます。

バッチ運転だと、ロードセルが無くても何とかなってしまいますが、あると助かるという感度ですね。

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最後に

粉体ホッパーを使うことは、バッチ運転でも大きなメリットがあります。

作業時間を拘束しないし、安全性が高くなる、重量管理ができる

無くても何とかなってしまう場合もありますが、安定的な操業をするにはホッパーは強い味方となるでしょう。

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