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CDMO的な目線で製造課の機能を考える

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医薬の世界でCDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)が話題になっています。

DがないCMO(Contract Manufacturing Organization)という言葉もありますね。

開発を受託するかどうかという違いが、CMOとCDMOの差。

社外の受委託の関係よりも狭い社内で、製造課の機能を考えるときに、CDMO的かどうかを考えてみようと思います。

体験範囲内の狭い話です。

CDMO的な製造

私の職場の製造課は、これまで経験した範囲ではCDMO的な機能を持っている課ばかりでした。

開発とまではいきませんが、製造データの解析・プロセス改善・合理化など色々提案する製造課です。

課長以下のラインでこういう業務を行える職場もありましたが、近年は変わってきています。

製造課内に独立したスタッフラインがあって、専門的に考える人が居て初めて成立する感じです。

自律した製造と言える理想的な状態です。

何でもできる尊敬できる職場ですね。

CMO的な製造

実際にCDMO的な製造課は、どんどん少なくなっています。

CMO的になっています。

開発された条件から、一切の改善をせずに作り続けるだけの職場。

  • 運転条件の範囲内で効率のいい条件を探そうとしない
  • 作ったものが異常が出た場合は、製造課以外の人が解決する
  • 運転条件や操作方法を、適切に説明できない

こんな感じです。

ワーカーというイメージ。

CDMO的な製造に比べると、尊敬度は下がります。

昔は色々考えて対応していた製造課でも。スタッフが居なくなってCMO的な仕事をする製造課が増えてきています。

元から言われたことしかしないという環境なら気になりませんが、元々できていたものができなくなっていく姿を見て、寂しさを覚えます。

製造技術としての開発

製造課に配属されるスタッフを、製造技術と呼ぶことがあります。

製造課の一員で、製造のいろいろな行事にも参加します。

専門的な仕事をしながら雑務も担当する、というパターンが多いです。

製造課内でスタッフを育てようとすると、この辺が課題です。

専門部隊として製造課とは別に設定するパターンが出てきます。

生産技術としての開発

製造課から独立した部門として、例えば生産技術があります。

この部門に開発の機能を持たせる場合もあるでしょう。

生産技術は製造課とは独立した職場で、情報のやり取りに一定の隔たりがあります。

個々の業務にスポット的に関わることが多く、製造課で取り組んでいる動きが見えなかったり、問題が解決したと思ったら製造課内だけが知っている条件変更で問題が再発したりします。

その時になってまた対応するという、地に足が付いていない感じもしますね。

製造課から距離を置くので、製造の勉強ができないという点も問題です。

製造技術と生産技術は一定間隔でローテーションするのが、理想かも知れません。

生産技術が最後まで残る?

工場に長い事務めていると、工場の将来を気にするようになります。

ずっとその工場に居続けたいとか、職が無くなったら困るとか、そういう話ではなく単に愛着が湧いているのだと思います。

工場の将来を考えるとき、どうしても悲観的なイメージしかできません。

日本で物を作るのは限界があります。

海外で物を作ったり、製造課のメンバーのリストラしたり、動きがあるでしょう。

この中で、日本の工場としては少ないプラントで開発機能だけをするという未来が考えられます。

実験室で研究されたプロセスを、実機で立ち上げて合理化する。

ここに多くの人は必要ではありません。

立ち上げが成功したら、海外の安い工場で量産する。

必要なのは研究や開発をする人。生産技術ですね。

CDMO的な工場であっても、研究開発部門だけが残りCMO的な工場は子会社化されていくのだろうと予想しています。

参考

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最後に

CDMOとCMOという単語は、医薬の世界の話ですが、企画と製造という目線で考えると、製造内の狭い世界でCDMO的なのかCMO的なのかを考えることはできます。

組織によって同じ製造という名前でも、機能が違うことがあります。

これをCDMOとCMOとして捉えると、把握しやすいかもしれません。

CDMO的な製造と接することが多かったので、CMO的な製造を許せなかった自分が居ましたが、今では冷静に見ることができました。CDMOとCMOという単語を知ったからです。

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