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配管

意外と危ないピンチバルブの特徴

ピンチバルブ 配管
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粉体の特に充填設備ではピンチバルブという特殊なバルブを使用します。

初めてその単語を耳にしたときは、とても危機的な状況になっているバルブなのだろうと、他人事のように考えていました。

そうではなくて割と安全に使えるバルブですが、簡単に考えすぎるといろいろな落とし穴にはまってしまうことも事実です。

ピンチバルブの構造

ピンチバルブの構造を簡単に紹介します。

ピンチバルブ

粉体が通る部分が一式ゴムでできていて、弁棒である金属がゴムの外側に配置されています。

弁棒が動くことでゴムが変形し、開閉される仕組みです。

バルブという視点では弁体・弁座が一体になったと考えれば良いでしょうか。

ボールバルブのような典型的なバルブを最初に学習した人から見ると、こんな原理的なバルブが世の中にはあったのかと、今まで気が付かなったことを悔やむかも知れません(私がそうでした)。

ピンチバルブは自動手動どちらでも使えます。

ゴムの開閉という弱い力を使うので、シールという意味で不安があり液体系には使えないものの、粉体系には十分に使えます。

ピンチバルブはここが危ない

ピンチバルブは古典的な機構ですが、弱点が結構あります。

破れる

ピンチバルブはゴムを使っているので、破れる可能性があります。

粉体系では製品中への異物となって問題になりやすいです。

ゴムは材質や色がいくつかのパターンが選べます。

なるべく被害が出ないように白を選ぶパターンが多いでしょう。

どのゴムでも、長期使用で確実に破れるので、定期交換が必要です。

化学で扱う粉体はいろいろな種類があって、水に触れると酸やアルカリの性質を示すものもあります。腐食性が高くなってゴムを破るという可能性もあるので、とにかく注意が必要です。

私の担当プラントでは、これが理由でピンチバルブはあまり使われていません。使っているプラントでは結構不安になりながら使っています。

弁棒でなくて、気体圧力で開閉するタイプもあります。この場合は、気体圧力に負けて物理的に破れる可能性がありますね。大きな音が出て鼓膜を破る可能性もある危険なものです。

変形する

弁棒が変形するという可能性があります。

ピンチバルブは構造上、頑丈なものではありません。

液体系であるボールバルブなどと同じような感覚でピンチバルブを使ってしまうと、簡単に壊れます。

特に自動機構を付けるためにエアーシリンダを付けてしまうと、ゴム内部に粉が付着している状態で開閉したら、弁棒に無理な力が掛かってしまいます。

気が付いたときには弁棒が変形もしくはゴムが破れるというパターンです。

手を挟む

ピンチバルブは手を挟む可能性があります。

特に自動の場合。

ピンチバルブは人が手を出しやすい、配管出口に付けることが多いです。(末端を閉じるためのバルブとして機能)

ゴム内部に付着した粉が原因で閉まりが悪くなった時に、ちょっと手で掃除しよう。

こういう気持ちになります。

自動の場合は、何かしらのタイミングで勝手に弁棒が動いて閉じてしまうこともあるでしょう。

インターロックを付けようにも、装置回りに付けることは難しいです。

面間が大きい

ピンチバルブは意外と面間が大きいです。

粉体回りはできるだけ配管をコンパクトに組みたいのに、面間が大きいピンチバルブは厄介な存在です。

発想は素晴らしいのですが、現実にはいっぱい問題がありますね。

代わりのバルブは何がある?

ピンチバルブは問題がそれなりにあるとして、代わりにどういうバルブが考えられるでしょうか。

  • バタフライバルブ:詰まる
  • ナイフゲートバルブ:漏れる、異物ができる
  • ロータリーバルブ:漏れる
  • チョークバルブ:異物ができる

粉体用と言っても、さまざまなバルブがあります。

どれも一長一短あるので、使用条件や使い方をよく考えて選びましょう。

そうしないと、何度も違う弁を買って試すことになります。

参考

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最後に

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