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電気設計

変圧器について機械屋が知っておきたいこと

変圧器 電気設計
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変圧器(transformer)について紹介します。

電気に関しては、機械系エンジニアはとても苦手意識を持っていて、電気エンジニアに丸投げするでしょう。

機械系エンジニアだけでなくて、工場に勤めるあらゆる人がそうします。

変圧器についてもほとんど認識を持たないですが、電圧を変えるための設備という位置づけは工場の電圧系統の中で認識しておきたいです。

この記事では、そこからもう少しだけ一歩踏み込んだ話です。

機械系エンジニアとしては、周辺知識の習得という位置付けでOKですよ。

変圧器(transformer)の一般的な用途

変圧器は電圧を変化させる器械です。

一般的な表現ですので、いろいろな適用が予想できると思います。

電力用

電力用とは、発電所や変電所などで使用する用途です。

一般的に変圧器というと真っ先に思いつく用途です。

試験用

これはプラントエンジニアにはなじみがない、電気エンジニア専門の用途です。

交流高電圧を発生する変圧器で、変流電圧試験の用途として使います。

誘導電圧調整用

これも試験用と同じで、電気エンジニア専門です。

出力側の電圧を調整する目的で使用します。

移相器用

誘導電圧調整用と同じで、電気エンジニア専門です。

誘導電圧調整用は電圧を変えるのに対して、こちらは移相を変える目的です。

始動用

電動機を起動するときに、変圧器を使うことがあります。

電動機を起動するときは、大きな電流が必要です。

この時だけ電圧を変えて起動電流を抑えようという発想です。

負荷時タップ切替

送電系統の信頼度や安定性を向上させて経済的な運用をはかるために、電力系統の潮流制御を行うことがあります。

この用途に変圧器を使うことがあります。

変圧器を用いて系統電圧を変えて制御を行います。

移動用

これも電気エンジニア専門です。

変電所の事故や検査などで変圧器を取り替える場合になどに、使います。

整流器用

交流入力から直流出力に変えるために使います。

電気炉用

言葉どおり電気炉用です。

バッチ系化学プラントでの適用

変圧器の上記用途で考えるt、バッチ系化学プラントではほとんどが電力用です。

ごくまれに起こることとして、現場の特定の設備が周囲の電圧と違う電圧で使わざるを得ない場合です。

例えば400Vで一般に使用している工場で、200Vの設備を使わざるえないという場合です。

レアケースでしょう。

変圧器(transformer)の構造

変圧器とは電圧を変化させるための器械です。

構造・絶縁・冷却について紹介します。

変圧器の構造は主に下記のような構造が一般的です。

変圧器(transformer)

これは内鉄型というタイプです。

このほかに外鉄型がありますが、省略します。機械エンジニアにとっては重要ではありません。

内鉄型は鉄心があり、その両端にコイルを巻いた構造です。

この巻き数の差で電圧を変えることが可能です。

絶縁

コイルに電流を流すと磁界が発生します。

その次回はコイルの周囲に発散しようとします。

金属があれば、磁界は金属に集中して流れようとします。

金属の鉄心上は磁界が一定と考えます。

片側のコイルと相手側のコイルで同じ磁力が発生して、巻き数が変わることで電圧が変わります。

ここで、磁界は金属の鉄心にすべてが流れるわけではありません。

多少は漏れます。

その漏れが「多少」ではなく、高圧の場合は非常に大きくなります。

そのため、変圧器の絶縁が重要です。

絶縁の方法として、油を使うかどうかで分かれます。

前者の油入変圧器は絶縁油を使います。

後者の乾式変圧器は空気や六フッ化硫黄などが使われます。

冷却

コイルに電気が流れれば、当然熱が発生します。

その熱をため込んでしまえば、変圧器は発火します。

そこで冷却方法が大事となります。

油入変圧器は油によって冷却を行い、油冷却器を通じて、水や空気を使って冷却します。

乾式の場合は空気や六フッ化硫黄を冷却媒体とします。

これらは中間的に熱を授受する媒体です。

いずれの冷却媒体も最終的には空気と熱交換します。

  • 変圧器で発生した熱を、油が受け取る。
  • 油が受け取った熱を、冷却水が受け取る。
  • 冷却水が受け取った熱を、空気中に放散する。

このような仕組みです。

冷却方法はシンプルで、プレート熱交で熱交換を行います。

この場合、被冷却液は油・冷却媒体は空気という関係になります。

油も空気もプレート熱交に流入させるための駆動方法が2種類あります。

  • 自然
  • 強制

自然なので冷却効果は非常に少ないです。

プレート熱交の入口よりも出口の方が油の温度が低いので密度が高く、その密度差で循環が起こることを期待しています。

発生熱量が少ない場合は、これでOK。

強制の場合は、油はポンプで・空気はファンでそれぞれ駆動させます。

当然ながら、強制の方が熱交換量は増えます

参考

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電圧についてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

最後に

機械系エンジニアの範囲内で変圧器について解説しました。

変圧器は電力用として、高圧から低圧に電圧を落とす場合に使います。

コイルの巻き数を使って電圧を変えます。設備上は絶縁と冷却がポイントになります。

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