排水処理とFRPタンクの使い方の関係

ボイラー化学機械

NEONEEETです。

FRP(Fiber Reinforced Plastic)設備は化学工場でも非常に大事な設備の1つです。

弱点はあるものの正しく使えば非常に頼りになる材料なので、上手に使いたいです。

バッチ系化学工場では排水処理に使います。

この理由を解説します。

FRPの特徴という目線で見た以下の記事に対して、使い方という別の目線で見なおしたものです。

こういう複数の目線で見ることがエンジニアリングでも非常に大事なことですよ。

排水処理に限定する

FRP設備は排水処理設備に限定した方がいいでしょう。

除害装置やタンクなどの設備をFRPにすると良いです。

というのも油に弱いという最大のデメリットがあるから。

大量の有機溶媒を使う化学プロセスでは使えるはずもありません。

それだけでも大きく限定されますね^^

とはいえFRPのメリットは十分に享受できます。

排水発生量が多いプロセスでは特に効果が大きいです。

排水発生量は化学プロセスのサイズや設備数とは必ずしも直結しないですからね。

酸系とアルカリ系で設備を分割する

FRP設備は酸系アルカリ系で分割する方が良いです。

化学プロセスに依存しますよね。

酸系のプロセスが多い化学プロセスでは、酸系の液やガスに対する処理設備が多いでしょう。

ではFRPの仕様として、酸系に強いガラスや樹脂に指定すべきでしょうか?

これも考えもの。

酸系の液やガスを処理する場合、タンクは常時アルカリ側に維持しておくからです。

タンクに苛性ソーダの液で弱アルカリ程度にしておきます。

ここに酸が入ってきて、酸とアルカリを中和させます。

処理量にばらつきのあるバッチプロセスでは、一時的に酸側に触れることもあるでしょう。

特に反応初期で酸系のガスや液が相対的に大量に発生する場合です。

こんな場合は、使用条件としてのpHは弱酸~弱アルカリという微妙な表現になります。

処理プロセスがアルカリの場合は、この逆ですね。

タンク内を常時弱酸にしておきます。

それでも使用条件としてのpHは弱酸~弱アルカリ。

いずれにしろ、酸に強い・アルカリに強いという性質を重視した設備選定はしない方が良さそうです。

酸系のプロセスが多いから、酸系の処理設備だけを保有しておくというのもプラント思想としては考えもの。

導入当初は酸系だけを考えていれば良かったけど、後々アルカリ系の処理をすることになりそうということを予想して、

後で拡張できるような予備スペースは予め準備しておきたいですね。

プラント建設思想として大事です。

すべての工程設備から排水を繋げる

排水処理設備にはすべての工程設備から連結するようにしましょう。

これは酸系・アルカリ系と言った区分はせずに、集合排水貯槽のようなものを設けると良いでしょう。

排水は常に一定量発生するとは限りません。

安定運転をしている場合には発生量は当然一定です。

ところが運転トラブルや設備トラブルが起こったときには、排水量は増えます。

後処理や設備洗浄に水を使うからです。

この処理排水はどうやって処分するか検討するための時間が掛かります。

その間にもプラントを止めないようにするためには、排水を受けるためのタンク設備が必要です。

この辺は、トイレの汚水槽とか仮設トイレとかと全く同じ発想です。

でもプラントの排水処理のイメージが分からないと、同一視するという発想は普通は出てこないですよね^^

排水を受けるためのタンク設備は大きければ大きいほど安心感があります。

ここで、大きなタンクでもコストが安いFRPのメリットが使えますね。

トラブルはどこの工程設備で発生するかも分かりません。

どこの工程設備からでも排水タンクに送れる配管があると、非常に頼もしいです。

これは鉄道をイメージすると分かりやすいでしょう。

A駅→B駅→・・・→Z駅と繋がる鉄道があって、

それぞれの駅には電車が止まっています。

次の駅が空けば、電車は出発。

T駅で何かトラブルがあったら、S駅より手前の電車は全部ストップします。

そこでT駅でトラブル処理できれば、復帰までに時間は掛かりません。

T駅でトラブルがあってもW駅まで何らかの方法で強引に電車を運ばないといけなくなると、

U駅~V駅の電車が出発しないと、T駅のトラブルが解決しません。

これは純粋にトラブル解決時間が長くなることを意味します。

生産日数が少なくなります。

トラブルがA駅だともっと悲惨なことになります。

これは製造業としては是非とも避けたいところ。

そのためには、T駅でもS駅でもA駅でもどこでもトラブル解決ができるようにしたいですよね。

最後に

排水処理とFRPタンクの使い方の関係を紹介しました。

排水処理に使い、酸系とアルカリ系に分ける方が良いです。

個々の設備から排水を集合させて、どこの設備が止まっても対応できるようにしておきたいですね。

この辺の思想がはっきりせずに、最小限の設備構成で導入されるケースが多いので、後で苦労します。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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