【真空ポンプ・エゼクター】化学設備の真空源の種類と能力の比較

ポンプ化学機械

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場で使用する真空ポンプの能力比較を知ることができます。

バッチ系化学工場では、水封式真空ポンプを良く使用します。

到達圧力

真空ポンプで到達可能な圧力を下記に示します。

往復式1~7kPa
二葉式(1段)40kPa
二葉式(2段)7~13kPa
水封式7~20kPa
ベーン式 7~10kPa
遠心式30~80kPa
エゼクタ7~10kPa
油回転0.001kPa
メカニカルブースター0.001~1kPa

油回転ポンプやメカニカルブースターなどは高真空ポンプと言います。

バッチ系化学工場ではこのオーダーでの使用はありません。

能力アップさせるためには

バッチ系化学工場では、水封式真空ポンプを多用します。

ところが、水封式真空ポンプでは7kPa程度が限界です。

1kPa程度の圧力で運転する機会は、バッチ系化学工場でも存在します。

その場合には、組み合わせて能力アップします。

良く使用するのは、スチームエゼクターを前段において、水封式真空ポンプを後段に置くケースです。

もしくは、スチームエゼクターを何段も組み合わせるケースもあります。

スチームエゼクターは水封式真空ポンプに比べて、設備故障のリスクは低いですが、スチーム消費量が多くランニングコストが高いデメリットがあります。

押しのけ量

往復式100m3/min
二葉式800m3/min
水封式250m3/min
ベーン式0.5m3/min
遠心式1300m3/min
油回転6m3/min

押しのけ量は、バッチ系ではあまり議論になりません。

例えば10m3の容器と配管を10kPaAの真空にする場合を考えましょう。

必要な空間容量は20m3くらいです。

10kPaAで20m3の排気をするためには、標準状態換算で200m3程度となります。

水封式真空ポンプの能力が10Nm3/minであれば、20分程度で真空状態に移行することが可能です。

これくらいの計算で十分です。

真面目に計算すると対数計算を行いますが、簡易計算でも大きな誤差はありません。

簡易計算のメリットは、設備の大きさと能力を簡単に関連付けれるところです。

到達真空圧力が高いほど、押しのけ量は少なくなります。

遠心式の押しのけ量が高いために性能が高そうに見えたり、油回転真空ポンプの押しのけ量が低いために性能が低そうに見えます。

実際には、到達真空圧力で議論することの方が普通なので、押しのけ量は参考程度にしてください。

最後に

真空ポンプの能力は、到達圧力と押しのけ量で決めます。

水封式真空ポンプが 他の真空ポンプに対してどういう位置づけであるかを理解できると思います。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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