タンクの脚は胴板から取る?鏡板から取る?

建設化学機械

NEONEEETです。 

スペースが狭いから鏡板から脚は取ろう

ちゃんと特徴は比較してね

この記事では、タンクの脚の取り方を比較します。

タンクの脚の取り方

タンクの脚の取り方はどうやって決まるでしょうか?

既設の転用ばかり設計していたり、メーカーの図面に合わせてばかりいると意外と考えずに進んでしまうポイントです。

しかし、いざプラントをゼロから建設したり、最大サイズのタンクを設置しようとしたりする場合には必要になる考え方です。

機械的な知識が少しあれば特段難しいものではありませんが、考えたことがなければ思いつきにくいでしょう。

整理してみました。

胴板から取る

もっとも一般的な脚の取り方は胴板から取る方法です。

イメージは以下のとおり。

タンクの脚を胴板と溶接する方法です。

もう少し詳細を見てみましょう。

胴板と脚を複数枚の平板を挟んで溶接していきます。

脚と胴板を直接溶接しても良いように思うでしょうが、ちょっとした工夫が必要になります。

というのも、胴板と鏡板の溶接ビードが脚と干渉するからです。

部分的に脚を切り欠く形もよく見かけますが、格好悪いですね。

胴板に当て板を付けて強度を上げる場合もあります。

この場合当て板の板厚分だけ脚が胴板から離れるので、溶接線と干渉しない場合もあります。

一枚の板で脚と胴板を繋いでも良いですが、溶接数量や材料費を削減するために複数の小さな平板で繋ぐ方式が多いです。

ユーザーが脚に関する指示をださずにメーカーに発注した場合、メーカーは標準的にこの方法を選定するでしょう。

鏡板から取る

胴板から取る方法の別の方法として鏡板から取る方法があります。

下の図のようなイメージです。

脚の位置がさきほどとは違いますよね。

詳細を見てみましょう。

鏡板に足を溶接しています。

胴板から取る場合に比べてちょっとした工夫はありません。

あえていうと、胴板に当て板を付けてから脚を付けるくらいでしょう。

胴板から取る場合と鏡板から取る場合の比較

胴板から取る場合と鏡板から取る場合の2ケースの比較をしてみましょう。

タンクに掛かる力の向き

タンクに掛かる力の向きは大きく違います。

胴板から脚を取った場合は、胴板を軸方向に引っ張る力が加わります。

鏡板から脚を取った場合は、鏡板に外圧として曲げ応力が加わります。

材料は一般に引張応力と曲げ応力なら、よほどのことがない限り引張応力に対する抵抗力の方が強いです。

曲げ応力はモーメントで効いてくるので腕の長さが長いほど大きくなりますからね。

強度が高い方が設備としての信頼感があるのは当然で、胴板から取る方が安心ですね。

メーカーが標準的に胴板から脚を取る理由の1つでしょう。

鏡板の方が胴板より1サイズ板厚を上げる場合もあるので、鏡板でも強度は強いのでは?という意見もありますが、

鏡板の板厚が胴板の板厚と同じという場合もあるので、例外的にとらえる方がいいでしょう。

脚ピッチ

鏡板から脚を取る最大の理由は、脚ピッチを小さく取れること。

工場が狭い日本なら大歓迎されます。

タンク大きさと脚ピッチを指定した場合は、鏡板から脚を取るようにメーカーも設計してくれます。

転倒バランス

タンク自体の転倒バランスは胴板から取る方が安定します。

脚ピッチがタンク径より大きいため、タンク自身が転倒しにくくなります。

極端に考えるとタンク中央に1本の脚で支える場合、タンクの方が脚より寸法が大きいので転倒しやすそうですよね。

メーカーが胴板から脚を取る理由の1つですね。

施工性

施工性は胴板から取る方が楽です。

というのも鏡板の場合は、当て板や脚の形状を鏡形状に成形しないといけないからです。

成形そのものにコストや手間が掛かるだけでなく、溶接もしにくくなります。

メーカーが鏡板から取る方法を避けたい理由の1つですね。

最後に

タンクの脚の取り方を比較しました。

胴板から取る場合と鏡板から取る場合を比較しました。

胴板から取る方法が設備としては安定して、メーカーもこちらを中心に考えます。

鏡板から取るのは脚ピッチを小さくしたいというニーズに合わせるためですね。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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