【材料力学】応力・ひずみ関係と化学工場の設備

材質材料

NEONEEETです。

組織がひずんでいます

応力が掛かり過ぎているのですね

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、応力ひずみ関係について詳しく知ることができます。

応力ひずみ関係

応力ひずみ関係について紹介します。

応力ひずみとは大学の機械系で学ぶ材料力学の基本です。

「ひずみ」とは日常的に使う用語の一つですが、材料力学上は違います。

整理していきましょう。

応力の定義

応力とは材料内部に働く力の1つです。ひずみも同じ。

外力と内力という使い分けをします。

外力とは言葉どおり外から加わる力、内力は物体内部で働く力です。

下の図のように、細長い棒に外からPの力を加えて引っ張ったとしましょう。

応力

このPは外力と言います。

外力Pを受けて、棒は伸びます。

この棒が伸びているとき、棒の内部では力の伝達が起きています。

棒内部のある点を切った断面を見てみましょう。

断面を境に2つの部材に割ったとき、外力とバランスするように内力が働いていると考えます。

内力は内部に働く力なので、断面前後の内力は同じ力です。

外力と内力も当然ながら同じ力です。

磁石のN極・S極を2つに割ったら、断面でN極・S極ができあがるのと同じことです。

応力の定義は以下のように表現できます。

$$σ=\frac{P}{A}$$

圧力の定義もこれと全く同じです。

圧力は外力が働く断面に掛かる応力と考えると良いでしょう。

上の例は垂直応力と言います。

応力の働く面と応力の働く方向が垂直関係にあるからです。

垂直の反対はというと並行ですよね。

応力の働く面と応力の働く方向が並行関係にあるものをせん断応力と言います。

下の図のとおり。

ひずみ

細長い棒をモデルとして考えましたが、現実世界には3次元的に考えて、

3つの垂直応力と3つのせん断応力が掛かる複雑な現象です。

これを簡略化して、現実の構造物の強度設計を行います。

ひずみの定義

ひずみは応力を受けて伸びた量です。

細長い棒の例をもとに解説します。

ひずみ

ひずみは変形した量を無次元化したものというのが定義です。

伸びる前の長さlに対して、伸びた後はl+λになったとしましょう。

この伸び量はλです。単位はmやmmなど長さの単位です。

ひずみはこれを無次元化した以下の定義になります。

$$ε=\frac{λ}{l}$$

応力ひずみ曲線

応力とひずみは一定の関係があります。

フックの法則

バネをモデルに考えた時、ばね定数をkとすると

$$P=kλ$$

と書くことができます。

$$σ=k\frac{l}{A}ε = Eε$$

この式は応力とひずみが係数Eに比例するという関係です。

このEをヤング率や縦弾性係数と呼びます。

これは材料に固有の定数です。

この関係はフックの法則と言います。

上の式では先にばね定数をkとして与えていますが、実際は逆です。

ヤング率Eを使って、ばね定数kを

$$k=E\frac{A}{l}$$

と表現する方が普通です。

同じ材料でも断面積が大きいほど、長さが短いほど、ばね定数が高いです。

これはつまり「硬い」ということですね。

応力ひずみ線図

応力とひずみの関係は以下のような関係があります。

複雑ですね

応力ひずみ

A~Fまでポイントがあります。

  • A:比例限度
  • B:弾性限度
  • C:上降伏点
  • D:下降伏点
  • E:破壊点
  • F:破断点

それぞれの点の説明をしましょう。

A:比例限度

応力が加わると材料はどんどん歪んでいきます。

応力を取り除くとそのひずみは除去されます。

バネやゴムをイメージすればいいでしょう。

応力ひずみの関係は最初は線形近似ができます。この限界点がA。

ここまでは、\(σ=Eε\)の関係が成立します。

B:弾性限度

応力を取り除くとひずみは除去されます。

ところが応力が強すぎると、ひずみを除去しても完全に元には戻りません。

半透明のビニール袋を伸ばしていくと、途中で白くなりますよね。

ここまで引っ張ると、力を除いても変形が残ったままになります。

この限界点を弾性限度といいます。

比例限度から弾性限度までの間は、フックの法則は成立しませんが、

力を取り除くと元の位置に戻ります。

C:上降伏点

降伏点はこれ以上力を増やしていくと、力を増やさなくても勝手にひずみが進んでいきます。

降伏点に一度到達すると、複雑な応力ひずみ関係でしばらく推移します。

この推移領域の最も高い応力が上降伏点です。

D:下降伏点

下降伏点は、上降伏点の逆です。

E:破壊点

降伏点を過ぎると、応力とひずみは増加し続けます。

ある点まで到達すると、いよいよ応力は限界を迎えます。

これが破断点です。

上の応力ひずみ線図は実際には正しくありません。

応力の定義が外力に対して変形前の断面積で割っているからです。

応力を加えていくうちにひずみが起きつつ、断面積は下がる方向になります。

実際の断面積で割ると、線図は違ったものになります。

F:破断点

破断点を越えていくと、最後は割れます。

これが破断点です。

化学工場では・・・

応力ひずみ関係は材料力学で登場します。

これが化学工場ではどういう場面で使うでしょうか。

建築物の設計・圧力容器の設計・ひずみゲージなど「

様々な分野で使います。

材料力学は構造設計のほぼ全てに登場します。

建築物の強度計算にフル活用します。

建築士の必須スキルの1つ。

装置の圧力容器の強度計算も応力ひずみ関係を使います。

ひずみゲージも応力ひずみ関係を使います。

静電容量式の圧力伝送器などがこの例です。

最後に

応力ひずみ関係について紹介しました。

応力とひずみの定義・ヤング率・応力ひずみ関係

応力ひずみは圧力容器の強度計算・ひずみゲージ・建築物設計など幅広く使います。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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