化学工場での溶媒配管や廃液配管の共通化に関する考え方

工場配管

NEONEEETです。 

ここから廃油配管を引っ張ってください

共有配管に接続すればいいですよね

この記事では、溶媒配管や廃液配管の共通化について解説します。

溶媒配管や廃液配管の共通化

化学工場を長いこと運転していると、結構な量の配管改造工事を行います。

この中でも最も割合が多いのが、溶媒配管や廃液配管の追加です。

プロセスの合理化・タンク繰りの変更・廃油排水処理の変更などのプロセス起因の工事です。

化学工場で配管っ工事は頻繁に行われるということは割と有名ですが、その内容のほとんどが溶媒配管や廃液配管の追加といって良いのは意外でしょうか。

プロセス反応はかんたんに変更できるものではないので、変更できる内容が溶媒や廃液というのは考えてみれば当たり前の話ですが気が付きにくいでしょう。

プロセス変更は4M変更になりますからね。

増改築を頻繁にするくらいなら、工事を最小化するための工夫はないだろうか。

その答えの1つが配管の共有化です。

配管の共有化って?

今回のキーワードである配管の共有化。

どういうイメージを想像するでしょうか。

早速ですが私が考えるイメージを紹介します。

赤枠の部分がプラント内部で、赤枠の外が外部エリアです。

溶媒タンクや廃油タンクはプラント外部に置くのが一般的。

レイアウト的にもタンクサイズや外部とのやりとりなどの面からもごく普通の発想です。

ここで、プラント外部にある溶媒や廃油のタンクからプラント内部に送るための配管が共有化の対象です。

溶媒配管の共有化

溶媒配管の共有化は無意識でも実現できていると思います。

  • 溶媒タンクが増えることはめったにない
  • タンク内の溶媒の種類が変わることはめったにない
  • 溶媒の使用量が増えることはめったにない

溶媒の量も種類も使用量も変わる余地がめったにないので、いったん配管を敷設するとその後に増設する工事をすることはないでしょう。

だからこそ、エンジニアリングにおいて目立ちにくい部分です。

プラント建設時に送る予定が無かったタンクに配管を増やす場合にも、プラント内部でヘッダーを組んでいればヘッダーの増設で対応できます。

このように溶媒を各所に送るヘッダーは、工場の引き込み口でよく見かけます。

流量計ストレーナをヘッダーの前に組むことが多いです。

1か所のヘッダーではなく各階にメイン配管を作りそこから枝分かれする方式もあります。(水道管と同じ)

廃油配管の共有化

廃油配管の共有化の工事は頻繁に発生します。油だけでなく水も同じです。

これは社内での廃液処理の方法を見直したり、外部処理などの別の方法を採用するためです。

廃棄物処理の問題は根深い問題があると考えた方が良いです。

そのため、廃油配管を増設するということは「あ・・・、なんかあるのだな」って察した方が良いくらいのもの。

そういう察知のされ方を極力なくすためにも、廃油配管の増設は最小化したいものです。

バッチプラントの廃油配管はプラント内部でヘッダーによって1か所に集めて、プラント外の廃油タンクへ送るようにします。

ヘッダーに繋がる複数の配管から廃油タンクに同時に送ることがなければ、問題ありませんよね。

そういう運転がしやすいバッチプラントではヘッダーで集約するケースが多いです。

プロセス反応で使うポンプの出口にヘッダーを繋げることになるので、別のプロセスタンクから廃油が逆流してくる危険性には注意したいです。

ヘッダーの各所には最低でも逆止弁を付けておきたいですね。できれば自動弁で制御したいところ。

1か所のヘッダーではなくて各階にメイン配管を作りそこに集合させる方式もあります。(トイレと同じ)

拡張余地は建設当初から考えたい

溶媒でも廃油でも建設後に改造することが多いのであれば、建設時にちゃんと考えたいものです。

具体的には以下のような対策を、建設時にしておきたいです。

  • ヘッダー方式なら余分なヘッダーを予め作っておいて、バルブで止めておく。
  • 水道管やトイレのような枝分かれ方式なら、枝とバルブを予め多く取っておく。

マンションではこんな改造が起きないのは、ユーザーである部屋が最初からちゃんと決まっているから。

化学工場では溶媒(マンションの水・ガス)や廃油(洗面台・風呂・トイレ)がそれぞれの部屋についていたりいなかったりする変な環境だ。と認識した方が分かりやすいでしょう。

最後に

溶媒配管や廃液配管の共通化を解説しました。

プラント外部にある溶媒や廃油のタンクからプラント内部に送るための配管を、それぞれ1本の配管に共有化して合理化を図ります。

当たり前かもしれませんが、発想はちゃんと理解しておきたいですね。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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