【シェルアンドチューブ】化学工場の基本設備である多管式熱交換器

工場化学工学

NEONEEETです。

この記事は、化学工場を知りたいと思っている人を対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の基本構成を知ることができます。

結論

多管式熱交換器は管束と銅をつなぎ合わせた構造で、化学工場のエネルギー交換設備として大量に使います。

シェルアンドチューブとも言います。

プロセス液を加熱するか冷却するか、プロセス液を管内に通すか管外に通すかなど色々な検討項目があります。

はじめに

化学工場は非常に分かりにくいです。

自動車工場のように流れが目に見える工場ではありません。

装置内で処理されるので目に見えません。

これが、化学工場に対する興味を失わせ、不信感すら持たせます。

化学工場がどういったものかを知ることが第一歩だと思います。

参考:化学プラントの基本構成

多管式熱交換器はエネルギー交換設備

多管式熱交換器は言葉とおり熱交換をするための設備です。

熱交換をする設備なので、純粋な熱エネルギーの交換を行います。

以下のような構造をしています。

多管式というくらいなので、多くの管を束にしたような構造です。

束にした管の周囲を円筒のカバーで多います。

管とカバーで構成されるので、シェルアンドチューブという言い方もします。

管内冷却

熱交換器は熱を交換する設備なので、温めたり冷やしたりします。

組み合わせがいくつかありますが、プロセス側に着目します。

バッチ系化学工場ではプロセス液を冷やすために使うのが大半です。

プロセス液を管の中に通すか、管の外に通すかでも場合わけができます。

管の中にプロセス液を通す場合は、以下のようなパターンになります。

プロセス液は冷却水によって冷やされ、冷却水はその分温かくなります。

管外冷却

管の外にプロセス液を通す場合は、以下のようなパターンになります。

このあたりから、管を縦向きに置くか横向きに置くかといった違いなども議論になり始めます。

バッチ系化学工場ではあまり気にしませんが、今回の例ではプロセス液の入口は正しくありません。

プロセス液は下から上に流す絵となっていますが、普通は上から下に流します。

物質は温度が冷えると密度が高くなり、下に落ちようとするからです。

多管式熱交換器での主な検討パターン

これまで紹介したパターンも含めて、多管式熱交換器で考えなければいけない組み合わせをいくつか紹介しましょう。

  • プロセス液を温めるか冷やすか
  • プロセス液を管内に通すか管外に通すか
  • 多管式熱交換器を縦に置くか横に置くか
  • プロセスに凝縮する気体を含んでいるかいないか
  • ポンプで多管式熱交換器に注入しているか、自重で注入しているか

何気なく置かれている熱交換器ですが、検討する項目は山のようにあります。

決して単純に選んでいるわけではない

ということが言いたいです。

熱冷媒の種類

多管式熱交換器に使う熱冷媒の種類を確認しましょう。

参考:化学工場の用役

バッチ系化学工場で使う主な熱媒と冷媒を紹介しましょう。

熱媒スチーム 100~180℃
温水60~90℃
冷媒循環水20~35℃
ブライン-15~+5℃

この中でも熱交換器でスチームを使う機会はあまりありません。これは連続工場の世界です。

加熱側は温水で温める程度が多いでしょう。

冷却側は循環水で常温レベルまで冷やすこともあれば、ブラインで0℃近くまで徹底して冷やす場合があります。

いずれもポンプで圧入することが基本です。

おわりに

熱交換器は詰めればいくらでも検討することがあります。

専門の計算ソフトも出ていて、設計している感がでます。

何気なく置いてあり、サイズも大きくはないので、化学工場の設備としては目立ちません。

それでも重要な役割を持っています。

縁の下の力持ち、というにはあまりにも力を持ちすぎているという・・・。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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