【液たまり・ガスたまり】ポンプ出口の逆止弁

ポンプ配管

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象としています。

この記事を読むと、化学工場のポンプ出口の逆止弁についてさらに知ることができます。

結論

ポンプ出口に集合管で接続した場合の、逆止弁の位置について

集合管に上からポンプをつなぐ

接続直前の最も高い位置に逆止弁を付ける

というケースが最適解

はじめに

ポンプ出口には逆止弁を付けることが多いです。

今回はその詳細を記載したいと思います

集合管と逆止弁

複数のポンプ出口が1つの集合管に合流するケースを考えましょう。

ここでポンプ直近に逆止弁が付いているとします。

単純に2つのラインを接合すると下記のようなイメージになります。

ここで逆止弁が低い位置にあり、集合管が高い位置にあると、

各ラインの逆止弁出口には液が溜まります。

ポンプを停止したときに液が溜まり、次に起動しようとしても起動できません。

この例では、窒素ブローが必須です。

配管を少し上げる

配管ラインを少し改造して以下のようにします。

2つのラインからの液が逆止弁に溜まりにくくなります。

上のように配管を改造したら、逆止弁の出口に液が溜まらないように錯覚します

しかし、実際には液が溜まります。

中でも集合管ラインには液が溜まりやすいです。

これは次の項目でも触れます。

一方、逆止弁の立ち上がりラインにも液は残ります。

液体のうち、ポンプからの動力を十分に受けきれずに、立ち上がり配管の途中で止まって、自重落下する液があるからです。

この中途半端な液量が逆止弁の出口に溜まります。

集合管のラインに依存

上の例で集合管にはかなりの確率で液が溜まります。

これは配管ラインに依存しますが、液が溜まると思っていた方が健全な思考です。

下のようなパターンが多いからです。

たいていの場合は、ポンプ出口から送液先のタンクまで到達するまでに、配管が立ちあがるからです。

こうすると集合管の部分が配管レベルが低くなり、液たまりができます。

逆に、集合管に液が溜まらないケースは以下のような場合です

  • 集合管のレベルが、送液先のタンクよりも高い
  • 道中の配管が全て下がっていく方向で組んでいる
  • 集合管の液抜きをする

いずれにしてもかなりの工夫が必要です。

ポンプで省力化をしていたり、ラインを少なくする努力をしても、その成果が報われない可能性があります。

それどころか、誤作動を起こしたり、詰まったりしますし、完全に遮断できるわけでもありません。

これが逆止弁の嫌なところ。

集合管のサイズ設計

集合管のサイズ設計は、普通の配管圧損計算と少し違います。

これは液量の設計。

液たまりがあっても、集合管が満液にならないようにするのが狙いです。

満液になると、配管を上げた部分にガスが溜まり、ガスが抜けません。

集合管が満液でないと、集合管を経由してガスは抜けていきます。

立ち上がり配管の液量 < 集合管の空間容積

となるように集合管のサイズを決めないといけません。

配管設計時にそこまで計算することは難しいですが、現実的には必要。

逆止弁を高い位置に

現実的な解として逆止弁を高い位置に付けることが多いです。

この結果、以下のような効果が期待できます。

  • 集合管からの液が逆止弁に漏れこむ確率は低く、
  • ポンプ出口の立ち上がり部にガスが溜まっても、ポンプは液体で満たされる確率が高く
  • 液体が自重落下で引き落とされても、ポンプが逆回転する量は少ない

おわりに

逆止弁はその付け方を誤ると、運転に支障をきたすやっかいなものです。

使い方をよく知って配管設計をしましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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