【実務】バッチ系化学工場のポンプ送液方法と流量計算

工場化学工学

NEONEEETです。

圧力損失の計算って流体力学を使っていてアカデミックですよね。

少なくともバッチ系化学工場ではそうでもありませんよ。

現実のポンプ送液の計算は雑ですけど…

送液方法によってはアカデミックになるのでは?

残念ですが、そんなことはありませんよ。

バッチ系化学工場でのポンプの使い方は1種類ではない

バッチ系化学工場でのポンプの使い方は1つではありません。

ポンプって使い方は一つでは?

という声も聞こえてきそうですが、そんなことはありません。

配管系統によって、使い方は変わります。

これは。機電系設計者・プラントエンジニアでも意識することが少ないです。

それぞれの種類に対して、圧損計算による流量計算の例を紹介します。

バッチ系化学工場でのポンプ送液と流量計算

バッチ系化学工場のポンプ送液の種類と流量計算の関係を。具体的に見ていきましょう。

送液先が1つ

最もシンプルな「送液先が1つ」という例を紹介します。

下の図を見てください。

40Aの配管に送液するポンプがあります。

ポンプの能力設計をして、0.1m3/minで送液できる設備ができました。

これは、圧損計算をして導出される結果です。

送液先が複数あるが、同時送液はなし

送液先が複数あるケースを見ていきましょう。

送液先が1つのケースよりは複雑です。

「同時送液がない」という条件です。

下の図を見てください

タンクAにおくる0.1m3/min側の条件は、上のケースと同じです。

ここに、少し遠い別のタンクBに送液する配管を伸ばしたという場合です。

配管口径は上の例と同じ40A。

この例で、タンクAにだけ送る場合と、タンクBにだけ送る場合を考えます。

バッチ系化学工場では、分液で送液先を分ける時がこのケースです。

今回は単純化して同じ物性の液体を、タンクAとタンクBに送るとします。

タンクBの方が配管距離が長いので、摩擦損失が大きく、送液流量は下がります。

例えば、0.1m3/minより少し低い0.09m3/minとなります。

圧損計算の概念が分かれば、イメージはかんたんにできます。

送液先が複数あり、同時送液をする

最後に、上の例で複数のタンクに同時送液する場合を考えましょう。

下の図を見てください。

この流量計算は、かなり厄介です。

バッチ系化学工場ではユーティリティのポンプがこのケースに該当します。

厳密に計算すると、繰り返し計算を行うことになります。

ですがそんな難しい計算はしません。

その理由は「集合管の口径UP」です。

下の図を確認してください。

同時送液をする場合、集合管部分での圧力損失の計算が大変です。

「タンクA側の圧力損失の計算」と「タンクB側の圧力損失の計算」を先に行い

2つの計算結果を足し合わせて計算しないといけないからです。

この集合管の口径をUPさせて、圧損計算自体を省略するというのが通常の発想です。

そうすると、同時送液の時のタンクAとタンクBへの送液流量は、以下のように計算できます。

  • タンクA:0.10/2= 0.050
  • タンクB : 0.09/2 = 0.045

これは概算の計算です。

単一計算結果を単純に2で割ったというだけです。2は送液先が2つあるからですね。

0.05+0.045=0.095なので、ポンプ能力0.10m3/minよりも余裕がありそうに見えます。

これをもう少し厳密に計算すると、以下の計算が可能です。

  • タンクA : 0.050*(1.0/(0.050+0.045)) = 0.053
  • タンクB : 0.045*(1.0/(0.050+0.045)) = 0.047

5%程度の誤差なので、ほぼ無視可能です。

これくらいの計算なら追加で計算しても良いですが、あえて計算するほどの価値は内でしょう。

最後に

バッチ系化学工場でのポンプの送液方法と流量計算の具体例を見ました、

単一送液・複数送液先に個別送液・複数送液先に同時送液の3パターンです。

基本の単一送液から多少の手を加えるだけの計算で対応可能です。

複雑な計算は実務では必要ありません。

この記事が記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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