設備部品の生産中止が増えている【限界】

トラブル調達部

NEONEEETです。

最近、この型式の製造は中止しますって増えてませんか?

そうですね。確実に増えています。

なぜなんですか?

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場で一部の部品の生産中止が進んでいる背景を知ることができます。

化学工場の設備は30年以上使う

化学工場の設備は30年以上使うことが普通です。

化学工場の設備の耐用年数は何年くらいでしょうか?

4年~8年で減価償却をするから、10年で取り替えするでしょうか?

重要な部品だけはTBMやCBMで管理して、数年で交換します。

重要度が低い部品は、頑張れば30年~40年と使うこともあります。

これは設備を使う工場側のロジック。

設備メーカー側はこのロジックに従えない部分があります。

今回は、設備の部品供給が中止する背景を、設備メーカー目線で解説します。

設備メーカーからのヒアリング結果を根拠にしています。

化学工場の設備部品が生産停止になる理由

理由① 在庫の増加

設備メーカーの在庫は増えています。

在庫に関して、設備メーカーの工場目線では以下のような問題があるでしょう。

  1. 工場内に新たな設備を導入している
  2. 安全を意識した作業スペースを確保している
  3. 売れない在庫が残り続ける

特に2の安全に関しては、近年需要がどんどん増えていっています。

安全通路を確保するために、緑の安全歩道を床面に塗装して、

工作機械の周りにバリケードや手すりを付けたりします。

こうした対応が、もともと在庫置き場として使用していた場所を奪い取っていきます。

これは昔は法律違反でギリギリの対応をしていたことが原因です。

現在の姿はあるべき姿です。

理由② 製造現場の人材不足

製造工場の員数は減っています。

  • 日本人の人口自体が減っている
  • 3K作業をしたくない
  • 給料が安い

この辺りが背景になります。

工業高校卒業者の人数も減っているので、製造工場に就職する人数が減るのは当然のこと。

自動化を進めていって、3K作業はかなり減っていますが、それでも嫌がる若手が多いです。

給料も決して高くありません。

これならIT系の仕事をしていた方が良い、と考える人は多くいます。

純粋に生産供給能力が減っているから、生産品目を減らさざるを得ない

これが人口減少に伴う、部品供給の停止に繋がります。

理由③ ラインナップが多すぎる

化学工場の設備のラインナップは異常に多いです。

化学工場用の設備に限りません。

標準化を怠り続けて、ユーザーの要望に適える設計を続けた結果

多くの設備メーカーが「〇〇社仕様」を作り続けていました。

客の数が増えるほど、特殊仕様が増えていき、

対応する部品の数量も増えていきます。

ユーザーの要求の多様化に答え続けてきたが、もう限界。そういうことです。

これが部品供給の停止に繋がるのは、理解できるでしょう。

化学工場側の取るべき対応

特殊要求をしない

化学工場の工場ユーザーはわがままです。

設備メーカーの事情など考えません。

自分たちはこういう設備を使いたい・工夫して欲しい

こういうTPM的な対応を望んでいます。

これをメーカーに要求しても現在では無意味です。

対応できる会社がありません。

ここが、化学工場の設備エンジニアが存在価値を見出せるポイント。

ユーザーの要望とメーカーの実情の間の繋ぎをする設計

これが求められます。

設備の抜き口がプラグ止めを標準としていて、そこにバルブを繋ぐだけでも、OKです。

ユーザーはプラグ止めを外したくないが、メーカーとしてはプラグ止めにしたい。

これを設備エンジニアが工事段階でバルブを繋ぐ指示をすればOK。

相当面倒ですけどね ^^

特定の会社に依存しない

特定の会社に依存しないことが、解決法の1つ。

原料などと同じ発想です。

1つのソースに頼ってしまうと、そこが無くなれば終わってしまいます。

複数ソース化は、原料に限らず設備でも大事な発想。

イニシャルコストが安いから△△社を採用し続ける。

こういう対応は、中長期的には危険です。

問題は、ソース数が少ないこと。

競争相手が少ない業界なので、複数ソース化も限界があります。

最後に

部品供給停止は設備メーカーの限界を意味します。

この現状に合わせて、対応ができる化学工場は強いです。

個人商店が強い会社では、会社としての変化が遅く、痛い目を見るでしょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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