化学工場の配置図から見る工場レイアウトとユーティリティの位置関係

図面配管

NEONEEETです。

工場のユーティリティって考えたことがありますか?

いえ、当然そこにあるものだと思っていました。

普通はそうですよね・・・

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場のユーティリティとレイアウトの関連性について知ることができます。

化学工場のユーティリティとレイアウトの関連性

化学工場ではユーティリティは当然そこにあるものだという認識を持つ人が多いでしょう。

工場全体の建設の経験がなくプラントの建設もなければ、ユーティリティは

今そこにあるもの

を使うだけです。

そこに設計要素がどれだけあるのか。思いを巡らせることすらしないでしょう。

そういう私も例外なく、建設の経験はありません。

ただし、疑似的にゼロベースで妄想することはできます。

今回は、工場の配置図からユーティリティとレイアウトの関係を探っていきましょう。

工場全体配置図

今回は以下の工場全体配置図をベースにします。

関連記事は以下を確認してください。関連性は低いですけどね。

ユーティリティの定義

まずは化学工場でのユーティリティの定義を確認しましょう。

  • スチーム
  • 電気
  • 冷却水
  • 空気
  • 窒素

このあたりが化学工場でのユーティリティとして位置づけられています。

冷却水をユーティリティとして位置づけるかどうかは、工場や事業所の規模に依存します。

スチーム

スチームの系統を見ていきましょう。

スチームは主にプラントで使用します。

一部、原料タンクや環境処理などでも使うことがあります。

これを絵に書くと以下のようになるでしょう。

ここまで書いたところで、そもそもスチームをどこで発生させるか?に気が付きました。

ボイラーが必要ですね。

環境処理エリアにボイラーがあると勝手に想像しておきます。

いずれにしても、ユーティリティを1つ1つ分解して、供給元と供給先をしらみつぶしに考えれば漏れはありません。

ところでこの計画図、レイアウト的に問題があります。

ユーティリティ配管が無駄に長いからです。

コストが高いレイアウトになります。

コストミニマムで考えるなら、スチーム供給元はこちらの方が良いでしょう。

無駄な配管曲がりが無いから、圧力損失も少なく有利です。

熱膨張を吸収するためのベント管が追加で必要になりますけどね^^

電気

電気はスチーム以上に使用する箇所が多いです。

というより事業所全体に必要です。

自社で電気を作る会社は普通はないでしょうから、外部から引き込まないといけませんね。

下の図のようなイメージになります。

変電所は外部の電線網から最も近いところに置くのが普通です。

変電所がその他のユーティリティと同じ位置にある方が珍しいのではないでしょうか。

供給先がほぼ全域なので、供給先だけを考えるとどこにおいてもコストメリットはありません。

それなら、外部からの受入を優先した方が良いという思想です。

水も電気とほぼ同じ状況で、使用する箇所が多いです。

水は河川や外部の水道から引き込むことになります。

この位置に制限を受けてしまいます。

電気の変電所と同じく、外部の立地条件で決まります。

冷却水

冷却水はプラント・原料ヤード・環境処理設備に限定されます。

事務所などのエアコンに冷却水を使うケースもなくはないですが・・・。

冷却水は事業所の規模によって変わります。

今回の例のようにプラントが2つ程度だと、冷却水は共用するのが普通。

プラント数が多いと、個別に保有することが多いでしょう。

特にバッチ系化学工場では、同じ設備なのに生産品目による冷却量の差が激しいです。

極端に冷却を必要としないプラントもあります。

この差を事業所全体で吸収させるか、プラントごとに吸収させるか、ということはプラントの設計思想そのものに直結します。

この考え方は、かなり難しいですよ。

空気

空気はプラント・原料ヤード・環境処理設備などの常時稼働しているエリア以外にもいくつかの場所で使います。

  • 資材倉庫:計装弁のメンテナンス
  • 原料倉庫:包材の清掃など

たまに、自転車のタイヤに空気を入れるためにも空気を使うことがあります。

空気はコンプレッサーがあれば作れるのに対して、工場のほぼ全域で使用するので、

電気や水と状況は近いです。

コンプレッサーの電気配線を短くする方がメリットがあるため、変電所などに近い方が有利でしょう。

ただし、制約条件としては強くはありません。

窒素

窒素はプラント・原料ヤード・環境処理設備に限定されます。

供給先は冷却水と同じです。

窒素は供給元が課題となります。

  • 外部から配管で供給
  • 液体窒素から供給
  • PSAで窒素を自製

いずれのパターンでも、設置場所による供給元のコストインパクトは小さいです。

外部配管は短い方がコストが安いでしょ?

って思うとかも知れませんが、配管口径が小さいからインパクトは小さいです。

供給先であるプラントや原料ヤードから近かろうが遠かろうが、

配管口径が小さいためにコストインパクトはやはり小さいです。

最後に

化学工場のユーティリティとレイアウトの関連性について紹介しました。

スチーム・電気・水・冷却水・空気・窒素

この記事が記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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