【現場・机上】配管設計の基本的な仕事の流れ

図面,現場配管

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の配管設計における仕事の流れについて知ることができます。

配管設計は設備プロジェクトの要

化学工場の設備プロジェクトは、様々な業種がタッグを組んで作り上げます。

土木建築・設備・配管・電気・制御…

この中でも、配管は色々な意味でプロジェクトの要となります。

物量が多い・時間がかかるというのはボトルネックになる要因です。

化学工場の設備プロジェクトではそれが配管です。

この配管設計の大まかな流れを解説します。

配管設計の基本的な流れ

ステップ① P&ID

配管設計も仕事の上流~下流という流れから見た場合、親となる資料が必要です。

これがP&IDだったり略フローだったりします。

P&IDに手書きで配管の追加を記載したり、Excelで概略イメージを記載したり。

これが親資料です。

これを正式なP&IDに仕上げるのが第一ステップです。

CADで綺麗なフロー図として仕上げます。

化学工場ではP&IDは運転・エンジニアリングいずれにも使える、工場の主要資料

ステップ② 現場スケッチ

P&IDを作成したら、現場スケッチをします。

現在の配管状況を、コンベックスを使って寸法取りをします。

明確に固定されている設備や柱などからの配管距離を測定し、活用できる空間を把握します。

コンベックスで取った寸法を、紙に鉛筆でスケッチ

工場の配管や障害物を漏れなくチェックしないといけないので、非常に多くの時間がかかります。

特に夏場は暑い中で長袖でスケッチをしないといけず、熱中症の危険性も十分にあり得ます。

ところで、この現場スケッチは、実際にはP&IDと若干平行して行います。

P&IDを作成するためには、本当に配管を通すことができるスペースがあるか、現場を確認しないといけません。

そこで、配管スケッチに近い作業まで行ってしまう場合があるからです。

ステップ③ 机上設計

P&IDで必要な配管工事量が分かり、現場スケッチで利用可能な空間を把握したら、いよいよ机上設計です。

パソコン上でCADを使って図面を作成します。

配管設計の中心部分

配管設計者は、ここに掛ける時間がもっとも長くなります。

基本的に1人で行う部分です。

相談することなく、黙々と作業を行います。

そういえば、現場スケッチも黙々と作業していますね^^

言語化能力を伸ばしにくい仕事環境にありますね。

ステップ④ 図面レビュー

配管図を書き終わったら、関係者によるレビューを行います。

ここが、ユーザー側の機電系設計者・プラントエンジニア大変なところ

配管図を見て、現場を見て、自分たちの望む姿に近づける努力をすべく、配管設計者に注文する場面です。

配管設計者は言語化能力が低いため、ユーザーの機電系設計者・プラントエンジニアは図面を見て思想を読み取るという高度なコミュニケーションが求められます。

「ここはこんな風に書いているけど、もっと攻められるはず」

「ここは何も考えずに、標準的な形で落とし込んだな…」

「ここはP&IDの思想を全く理解していない」

こんな風に図面を読み解く力が、ユーザー側の機電系設計者・プラントエンジニアには求められます。

ステップ⑤ 現場確認

図面のレビューが終わり、図面の修正を行います。

このタイミングくらいで、現場確認をします。

図面と現場を見比べて、図面の間違いがないか最終確認をする場面です。

これをサボる配管設計者は居ます。

そういう設計者が作成した資料は、非常に質が低い。

質が低いと、現場工事で多くの修正が発生します。

この図面修正頻度が高い配管設計者は、当然ながら評価が低くなります。

ステップ⑥ 積算

配管図を書いたら、積算を行います。

積算部という専門の部隊がいる場合もあるでしょう。

3D-CADで書いた図面なら、ソフトで自動積算ができます。

しかし、現実には2D-CADで書いている人が非常に多いです。

この場合の積算は「手動」

スプール図と呼ばれる、配管1本1本を切り出した図面に対して、必要な部品類をカウントしていきます。

そしてBOMを完成させます。

この作業も非常に多くの時間がかかります。

ここで漏れがあると、部品発注に漏れがあり、工期が遅れる要因となります。

配管図の質といった場合に、以下の2つが課題となります。

  • 配管と別の設備の干渉による、やり直し工事(ステップ⑤)
  • 積算ミスによる、資材手配時間のロス(ステップ⑥)

配管設計は外から見えにくい

この配管設計、実はほとんどの会社は外出し、つまり外注しています。

外注すると、その仕事の実態が分かりません。

実態が分からないまま放置していると、変わらない日本の特性から

膨大な時間と機会を損失します。

外注した場合、受注者は文句を言わず、時間だけをかけて、過剰な労力をかけて仕事をしてしまいます。

好意的に解釈することも可能ですが、悪意を持って解釈することも可能。

プロジェクトを円滑に進めるためには、配管設計者の時間を削減するための労力をユーザー側が掛けないといけません。

何でも外注に丸投げとはいきません。

この辺はバランス感覚の問題になります。

仕事の質・設計者の質・プロジェクトの環境…

いろいろな要因が絡まって、最適な進め方を都度見出さないといけません。

最後に

3D-CADの流れはなかなか進みません。

3D-CADを扱える人が養成されても、配管設計の思想を分かっていない人が多いからです。

単にソフトを使えるだけであり、本来の設計ができなければ本末転倒。

3D-CAD設計の技術者は、これからますますニーズが増えることでしょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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