【人・資材・図面】化学工場の現地工事の事前準備と苦労する点

建設工事

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の現地工事における事前準備について知ることができます。

現地工事は物量の投入

プロジェクト目線で現地工事を見てみると、物量の投入機会と言えます。

研究・基本設計というプロジェクトの初期段階では数人レベルですが、年を越える時間を投入します。

現地工事というプロジェクトの終盤段階では、100人を越える大人数で、数か月の短い時間の投入をします。

そのため、資本の投入の観点では、物量の投入機会と言えます。

物量を投入するというのは、コストを掛けるということであり、

多大な準備が必要となります

今回は、化学工場の現地工事における準備について解説します。

化学工場の現地工事における事前準備

化学工場の現地工事で投入する物量を、人・資材・図面に区分して解説します。

ここでいう人は、作業員だけではありません。

もちろん作業員が最も大きなファクターです。

作業員の確保がいかに大変か、については以下の記事が参考になります。

工事ボリュームが、事業所内に拠点を構えている協力会社で対応できるかどうか

ここが最大のポイントです。

当然ながら工場の設置環境に依存します。

  • 毎日50人程度の作業員を必要とするか100人以上を必要とするか
  • 50人の作業員を全て県外から派遣しないといけないか
  • 100人でも全て地元の作業員を通勤させることができるか

こういった要因で、人集めの難しさは変わります。

受注生産型の建築工事会社の所長クラスが悩む最大の問題でしょう。

資材

物量の投入という時、人の次に大事なのが資材でしょう。

化学工場の場合、配管工事が大多数なので、配管資材の確保が最優先。

鉄・ステンレスの配管が数km以上になることが普通です。

1本5m程度の単位で購入するので、仮に2kmの配管工事をする場合は、400本の配管が必要です。

結構な量ですよ。

これにフィッティングやフランジ・ガスケット・ボルトナットなどを含めると、すごいことになります。

資材の仮置き場初だけでも問題になる世界です。

同じように電工工事も物量の世界。

計装弁電気配線が物量の世界です。

単純に購入手続きに入ってから納入するまでの納期が問題になりやすいです。

配管資材も納期が掛かりやすいですが、計装弁や電気配線はもっとリスクが高いです。

他社の大型工事があるかないかで、納期が左右される世界です。

図面

化学工場で、人と資材を投入すれば完成というわけではありません。

図面がないと人は動けません。

図面の質が悪いと、やり直し工事が頻繁に発生する悲惨なことになります。

化学工場では膨大な量の配管が張り巡らされていて、

その設置ルールが運転の質を大きく変えます。

配管をどういう配置にするかを決定するために、スプール図を起こさないといけません。

これに時間がかかります。

アイソメ図でスプール図並みの情報があればいいですが、無いことも多いです。

アイソメ図と平面図を見比べて、1本1本の配管について、

形状・溶接・部品等を全て並べていく

という緻密な作業をするのが、スプール図を起こすということです。

ここにも、膨大な人と時間が必要です。

そもそも意匠図である配管図自体も膨大な時間が掛かっています。

スプール図という作業があることを意識していない、設備エンジニアが意外と多いですが、

これが施工会社をいじめている格好になります。

バッチでは設計施工は難しい

設計施工を簡単にできる業界ではありません。

ペトロケミカル系の汎用的なプラントであれば、エンジニアリング会社による設計施工も珍しくありません。

P&IDか略フローレベルでエンジニアリング会社に発注をして、設計施工をしてもらうという方式です。

ただし、注意が必要!

バッチプラントでペトロ系プラントでの設計知見なんてほとんど活かせません

バッチプラントでは自社で配管設計を行うのが一般的です。

物量の面からも品質の面からも。

バッチプラントでは、ペトロケミカルのように汎用的な形の設備構成にならないからです。

バッチプラントでは同じような設備構成が多数並んでいるので、経験を積めば済む問題ですが、

ペトロケミカル系になれた人が、すぐに対応できるというわけではありません。

バッチプラントで外部のエンジニアリング会社を雇うと、毎回非常に大きな苦労をします。

これはエンジニアリング会社の得意分野の問題です。

バッチプラントでエンジニアリング会社を雇う時に、エンジニアリング会社が

「バッチプラントの経験はないですけど、大型プラントの経験は多いです」

なんて、言いだすと赤信号

バッチプラントは数量が少ないから、楽勝!

という甘えがあります。

ところが、工事終盤には泣きそうになっているエンジニアリング会社ばかりです。

ペトロとバッチの違いを冷静に見て、「どちらも大変」だというバランス感覚があれば、こんな問題は起きません。

知らない分野に対して過小評価をするから、問題です。

エンジニアリング会社には注意しましょう。

準備期間が必要

人も資材も図面も、準備するために多くの時間が必要です。

分かりやすい指標として、

その工場で1年に数件レベルの規模なら、現地工事着工の半年前に発注

というのが基本になると思います。

準備機会を短くすると、それだけコストアップすると考えるべきでしょう。

この辺を、社内でどうやってアピールするか

これが機電系設計者・プラントエンジニアに課せられた使命と言えます。

最後に

機電系設計者・プラントエンジニアは図面を発行したら終わり、

と考える横暴な発想の人は意外と多いです。

横暴というか無知というか。

関連するパートナーである工事会社の情報を収集することは

機電系設計者・プラントエンジニアの立派な仕事の1つです。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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