化学工場で海外設備メーカーの新規調査が進まない理由

営業調達部

NEONEEETです。

設備メーカーの候補は広い方が良いですよね

海外も含めて探すべきですよね。

海外設備メーカーの採用が遅いのはなぜですか?

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、化学工場向けの海外設備メーカーの調達について知ることができます。

設備メーカーの複数ソース化は調達の重要事項

化学工場において設備メーカーを複数確保することは当然大事です。

当然すぎて意識していない人もいるでしょう。

こういう時、複数ソースというワードを使います。

複数のソースが無いと、特定のソース(メーカー)が対応できなくなった瞬間に、設備投資計画が止まります。

自動車メーカーでも震災時などに話題になりましたよね。

あれと同じです。

設備メーカーは、化学工場の特定のユーザーの計画で動けるわけではありません。

設備メーカーには設備メーカーの計画があります。

その計画をコントロールできない化学工場は、自分たちの計画をコントロールするために、

リスク分散・平準化という目的のもとに複数ソース化が必要です。

日本国内はソースが減少していく一方なので、当然海外に目を向けます。

20年くらい前の話です。

ところが。

海外進出が遅い化学会社は存在します。

そういう会社の調達部がどういう背景にあるのか、考えます。

化学工場で海外設備メーカーの新規調査が進まない理由

化学工場で海外設備メーカーの新規調達が進まない理由を紹介します。

調達部が海外を知らない

調達部が海外を知らないローカル社員だらけです。

彼らは国内の仕事は当然回せます。

海外になると途端にハードルが上がり、関わりたくないという思考が働きます。

これは個人としては心情的には理解できます。

国外の知らない会社に急にアポイントを取るのですから。

でも、調達部は新規ベンダーを調査することは日常的な仕事です。

新規ベンダーの調達先を開拓するためのマニュアルがあってしかるべき。

海外の新規ベンダーの開拓が進んでいない会社は、このマニュアルが不足しています。

そういう意味で「調達部が海外を知らない」と言えるでしょう。

調達部が独断と偏見で決める

調達部は新規ベンダーを開拓するときには、調達部のロジックを優先します。

ここで調達部の眼に止まった会社に対して、エンジニア側に連絡を掛けます。

エンジニアがいくら新規ベンダーを調査しようが、

調達部が

「嫌」

と言えばそれまで。かなり理不尽です。

その理由は、会社間の話というような政治的な話が多いようです。

調達部の個人としても新規ベンダーを開拓したいのに、会社として許されない。

そういう圧力が働きがちです。

こういう情報は、一般に社内で共有されません。

その結果、エンジニアは調達部に対して不信感を抱きます。こういう例、今の日本で多いですよね。

調達部が日本の仕様にこだわりすぎる

海外ベンダーを調査するときに、調達部が日本の仕様に拘り過ぎる例が多いです。

日本と同じ仕様では作れる会社を見つけれなかったから、海外ベンダーは採用しない。

こんなロジックを真顔で言うのが、調達部。

調達部がエンジニアの要求仕様を熟知しているわけでもないのに、これ。

海外ベンダーを採用したくないという想いがヒシヒシと伝わります。

仕様の例をいくつか紹介しましょう。

材質に拘り過ぎる

【日本】SUS304 → 【海外】SUS304相当

【日本】ハイテンボルト → 【海外】ハイテンボルト相当

どちらの例も材質の話です。

日本と同じ組成の材質で作れるはずがないのに、日本の仕様を要求して作れません。

こういう報告が普通に行われます。

ハイテンボルトはオリンピック需要で、2019年ごろに大問題になりましたよね。

寸法に拘り過ぎる

【日本】JIS10k → 【海外】ASME

フランジ規格の話です。

JIS10kフランジで製作できないから、そういうメーカーは採用しません。

この例も非常に多い。

設備本体のフランジなら、圧力温度さえ持てばフランジ規格はどこの国のでもいいし、

配管との取り合いフランジなら、規格違いのフランジを接続する単管を作るだけ。

それだけなのに、エンジニアに相談なくベンダーの採用を拒否する調達部だと、海外ベンダーの開拓は進みません。

エンジニアのこだわりが強すぎる

海外ベンダー開拓では、調達部の責が強いですが、エンジニアも傾向はあります。

エンジニアも日本仕様に拘りが強すぎると、海外ベンダーの開拓が進みません。

例えば以下のようなこだわりを持ちがちです。

  • 材質
  • フランジ規格
  • 溶接方法
  • 予備品

材質やフランジ規格は調達部も共通認識を持っています。

だからこそ調達部が独自判断でベンダーに聞いてしまって、拒否してしまうのですね。

溶接方法はエンジニアもちゃんと理解していないのに、

日本の溶接より弱そうだから不安

という理由だけで新規ベンダーを拒否するケースがあります。

溶接方法の違いが、設備の寿命や安定生産にどれだけ影響があるかを判断せず

日本と違うからダメ

っていうロジックです。

この話は、設備の配管ノズルの当て板を何mmにするかとかそういう世界の話ですよ。

予備品はエンジニアとしてはこだわりたいところ。

こだわりが強すぎると、海外ベンダーの採用を妨げます。

ユーザー側で予備品を持つ余裕が無いから、新規ベンダー側で確保すること。それも日本国内で。

こんな感じです。ケースバイケース。

日本の商社経由で海外ベンダーを採用した場合に、この問題が起きます。

100%とは言いませんが、かなりの確率で在庫・予備品問題に衝突します。

最後に

化学工場で海外設備メーカーの新規調達が進まない理由を紹介しました。

調達部が海外を知らない、調達部が独断と偏見で決める、調達部が日本の仕様に拘り過ぎる、エンジニアが仕様に拘り過ぎる。

この記事が記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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