設計範囲。ロードセル設計で考えたい補足事項

制御計装設計

NEONEEETです。 

ロードセルの仕様を決めました。

スペック設計だけが仕事ですか?

この記事では、ロードセル設計で考えたい補足事項を紹介をします。

設計ってどこまで?

今回はロードセルを例に、化学工場のユーザーエンジニアが考えるべき設計範囲を紹介します。

ハッキリ言って、計装エンジニアのフィールド設計は弱い傾向にあります。

エンジニア全体的フィールド設計能力が低下する傾向にありますが、計装が要求されている設計能力に対する実際はかなりの差があります。

ロードセル設計とは計装単体の設計だけをするわけでなく、機械や土建との共同設計となります。

ここでどこまで設計・協議するかは、個人の設計能力としてだけでなくチームの設計能力としても大事なことです。

スペック設計

ロードセルの設計というとき、最初に思いつく単語は秤量とか測定精度とかそんな単語かも知れませんね。

計装エンジニアとしてだけでなくロードセルを考えるときに最初に決めるべきスペックです。

秤量・精度というような見方を最初にしてしまうと、そこから先は細かな設計をして完了しがちです。

秤量・精度はあくまでスペック設計です。

例えば液体の比重や容量から液重量を計算したり、タンクの空重量を計算すれば、秤量は計算できます。

プロセス部門からの要求事項として数値データを聞けばおしまい。

測定精度も同じように、プロセス部門に聞けばおしまい。

設計と言っても本当に大したことがありません。算数の世界です。

フィールド設計

スペック設計に対してフィールド設計がロードセルでは大事です。フィールド設計は私が勝手に呼んでいる単語。

ロードセルの場合、以下の要素を設計する必要があります。

  • 校正重量
  • 設置場所の傾き
  • 校正作業性
  • 運転員の使い方

校正重量

ロードセルは校正という作業があります。

重量を適正に測れているかどうかを定期的に確認し、異常があれば修正する作業です。

こう書けばあっさりしていますが、実際にはかなり難しいです。

20kg程度の標準重量をロードセルに乗せて、秤量の最小値から最大値まで測っていきますが、

標準重量を載せる場所が少ないという問題があります。

5tonの重量を測るロードセルで500kgまでしか標準重量を置けるスペースがない、なんてことも。

そんな時にはタンクに水を張って補正せざるを得ませんが、これってロードセルの精度を犠牲にする発想。

それならロードセルなんて使わずに流量計と液面計で十分では?ってたまに思います。

重量計の方が精度が出ているという安心感を買っているだけですから^^

この辺りまでは計装エンジニアも考えます。

設置場所の傾き

ロードセルの設置場所が傾いていると精度が出ません。

このために梁の大きさを設計します。結構なサイズの梁が必要です。

ここもちゃんと意識している土建エンジニアなら考えます。

とはいえ、ロードセルの設計経験が少ないエンジニアだと見過ごされがちなポイント。

校正作業性

この辺りから先はほとんどのエンジニアが考えません。

1つ目が校正作業性。

構成で20㎏の標準重量を載せるということは述べましたが、これってどれだけ大変なことか想像していますか?という問題です。

スペック設計だけをしていると、実際の作業に注目が行かないかも知れませんね。

けど、相当大事なことです。

20㎏の重りを上げたり下げたりするって作業負荷が高いですよ。

腰を痛める可能性高いですよ。

そもそも標準重量を現場に持ち込むだけでも大変ですよ。

  • 腰を痛めないように作業性を緩和する設備はありますか?
  • 現場に標準重量を持ち込むための昇降設備は準備していますか?
  • 現場に標準重量を置くスペースはありますか?
  • 高温高所に対する対策は取っていますか?

考えるべきことは多いです。

運転員の使い方

運転員がロードセルを使うかどうかも確認ポイントです。

  • 運転員が校正や確認作業のために秤を使うことはありませんか?

これは運転員が校正作業者とは違うという視点で見ています。

校正作業者のように筋肉が発達している運転員ばかりではありません。

腰を痛める可能性は運転員の方が遥かに高いです。

毎バッチ標準重量を載せるというようなプラント運転方法を取るケースもありますので、作業性を楽にするような構成は考えておきたいですね。

ロードセル上に標準重量を載せる台を設けて、そのすぐ近くで力学的に縁を切った場所に標準重量を置いておき、使う時は少し横にずらすだけ。

こんな風に作業性をちょっとでも楽にすることは考えられます。

良く使う台は腐食や劣化を考慮して、鉄製ではなくステンレス製にしておきたいですね。この辺も考えるべきポイントです。

最後に

ロードセル設計で考えたい補足事項を紹介しました。

秤量・精度などのスペック設計は大事ですが、それだけでなく校正・傾き・運転員の使い方などのフィールド設計がおろそかにしがちです。

計装だけでなく機械・土建との共同設計ですのでよく協議しましょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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