バッチ系化学工場で水準器を使った精度出しの無意味さ

保全保全

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象としています。

この記事を読むと、バッチ系化学工場で水準器の無意味さについて知ることができます。

結論

水準器を使って設備を設置しても

周囲設備の状況や環境によって設備は傾く

そのため、水準器に頼り過ぎてはいけない。

はじめに

バッチ系化学工場で、回転機器を据え付けるときには、水準器を使います。

この意味について説明します。

回転機器の水平度

水準器とは、設備の水平度を測定する器具です。

ガラス管に液体があり、かすかな空気層が残っています。

水平な場所に器具を設置すると、空気は中心部に溜まります。

傾きのある場所に器具を設置すると、空気は中心から傾いた場所に溜まります。

これを目盛を付けて、水平度を測定しようというものです。

設備設置時の水平度

設備を設置するときに、この水準器を使って水平度を出します。

ポンプなら、ポンプベース・コンクリートベースを測定します。

撹拌槽なら、減速機などの水平部がある場所を測定します。

これで水平が出るように、薄い板を脚部に設置して調整します。

ポータブルの水準器を使うことが多いですが、その前にレーザー水準器も使って調整します。

非常に精密に仕事をしてくれます。

でも、残念ながら、実態としてはあまり意味がありません。

付帯設備を付けると傾く

設備を設置するという段階は、

建設工事の初期です。

この段階でいくら水平度を出したとしても、

その後の付帯設備を付けると傾きます。

水準器の1目盛1.0mm/mくらいなら簡単にずれます。

せっかく、据付時に1.0mm/mの精度で水平を出しても、意味が無くなります。

これはパンドラの箱的な要因です。

配管を付けると傾く

配管は綺麗に施工できるわけがありません。

A地点からB地点まで、何度も折り曲がって接続されます。

ここで、A地点とB地点の距離を正確に測り、正確に配管を作ることは無理であり、

配管を接続する時は、多少強引に曲げて接続します。

人が手で曲げるのではなく、

ボルトで締めるときに曲がってしまいます。

配管が曲がるという事は配管に力が加わるということ

配管に力が加わると設備にも力が加わる。

配管と設備では100倍1000倍の差がありますので、

設備はほとんど傾きません。

ですがわずかに傾きます。

伸縮継手で逃げても傾く

配管で強引に接続すると傾きます。

では配管の曲げを設備に直接つなげないように、

伸縮継手

を使うことは普通です。

これでも設備は傾きます。

建物が傾いていくからです。

  • 設備の上階や周辺部に重量物を載せて傾く
  • 運転時の内容物、原料の重みで傾く
  • 地盤沈下で傾く
  • 建築物の劣化で傾く

おわりに

工場で据付工事を見ている時、

水準器を使って据付工事をしている人の前では決して言いませんが、

無駄な仕事をしているな。

って私は思っています。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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