ガラスライニング配管の基本とバッチ系化学工場への適用

配管配管

NEONEEETです。

ガラスライニング配管って面倒そうですね。

はい。事実、面倒です。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、ガラスライニング配管の基本について知ることができます。

ガラスライニング配管の基本

今回の記事では、ガラスライニング配管の基本について紹介します。

ガラスライニング配管はバッチ系化学工場で非常に多く使います。

基本的な事項は機械エンジニアとしては必ず知っておきたいです。

下記の参考サイトも興味があれば確認してください。

AGCテクノロジーソリューションズ株式会社|ヂーエル(R)(GL(R))
耐食性配管ヂーエル(R)(GL(R))は化学薬品、医薬品、農薬品、合成樹脂・繊維、石油化学製品、製紙等のあらゆる化学工業分野で配管の腐食にお困りのお客様へ、鋼管・鋳鉄管などの強さにガラスの耐食性をプラスしたすぐれた、ガラスライニングパイプをご提案します。

耐食性と強度

ガラスライニング配管は「耐食性」と「強度」の性質を兼ね備えています。

材質耐食性強度
ガラス×
×
  • ガラスは耐食性が高いけど、割れやすい。
  • 鉄は耐食性は低いが、強度は高い。

この2つの良いところ取りをするのが、ガラスライニング。

ガラスは酸に対して耐食性が高いことで有名。

強度を高めるためにガラスと鉄の熱膨張率差を利用しています。

高温状態でガラスと鉄をくっつけて、冷やして成形しています。

ところで、パイプって一般に内圧に強くて、外圧に弱いと言われます。

しかし、ガラスライニング配管は内圧にも外圧にも強い構造を作り上げれます。

ガラスライニングは内側にガラスがあり、ガラスの内側をプロセス液が通ります。

プロセス液の圧力が多少高くてもガラス単体のパイプでは強度的に耐えます。

ところが、母材である鉄と密着していることで、強度が上がっています。

実際にガラスライニング配管のガラスを人の力で叩き割ろうとすると相当大変です。

その代わり、落としたりしたらすぐに割れますけどね^^

外圧に対しては母材である鉄がガードの役目をします。

ガラスライニングは耐食性が高いだけでなく、強度も高いという意味で、相当の優れものです。

耐熱性

ガラスライニング配管の耐熱性は一部の部品が150℃と言われます。

バッチ系化学工場でガラスライニング配管部分が150℃を越える運転をすることはレアでしょう。

バッチ系化学工場では常圧もしくは負圧での運転しかしません。

常圧なら水でも100℃、有機溶媒でも120℃くらいが限界です。

負圧なら100℃以下での運転ですね。

ガラスライニング配管の150℃という制約条件は、バッチ系化学工場では問題になりません。

その他

ガラスライニング配管の耐食性と耐熱性以外のファクターは、バッチ系化学工場ではあまり問題になりません。

念のために、整理します。

機械的強度

機械的強度というとき、設計条件である設計圧力を考えますよね。

バッチ系化学工場では設計圧力を真面目に考えることはほぼありません。

設計圧力 = フランジ規格

これでOK

バッチ系化学工場では、とりあえず1000kPaまで強度的に持つのであれば何も気にしなくていいです。

ポンプを使ったとしても運転圧力が500kPaを越えるケースはほとんどありませんからね。

母材

母材はSS400やFC200を使います。

何も気にしなくて「鉄」という理解でOKです。

直管はSS400という鉄板で、継手がFC200という鋳造だということが分かれば、知識の幅が広がるでしょう。

フランジ規格

フランジ規格はJIS10kが標準です。

バッチ系化学工場ではJIS10k以外の選択肢はない、というレベルです。

JIS10kフランジだから、機械的強度も10kである1000kPaに制限されます。

パイプそのものは1000kPaよりも高い圧力にも耐えますが、フランジで制限されるわけですね^^

世界標準ではANSI規格であり、作れないこともないはずです。

この感覚は日本ではあまり大事でないですが、海外プロジェクトでは大事です。

面間

面間はメーカーによって変わります。

直管はまだ調整可能ですが、フィッティングの面間が違うと悲惨です。

ガラスライニング配管が壊れて取り替えるときに、今まで買っていたメーカーとは違うメーカーの物を採用して、

面間が合わないので取りつかない。

こんなことがトラブル発生時に分かると、悲惨。

運転を止めないといけません。

だからこそ、ガラスライニング配管は面間を統一化させ、予備品も限定的にする必要があります。

最後に

ガラスライニング配管の基本について紹介しました。

ガラスライニング配管の耐食性と強度の関係。耐熱性が問題にならないことを紹介しました。

その他の性質として、機械的強度・母材・フランジ規格・面間などについて触れています。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました