バッチ系化学工場向けのFRPで指定すべきガラスと樹脂の種類

撹拌材料

NEONEEETです。

FRP(Fiber Reinforced Plastic)は化学工場でも非常に大事な設備の1つです。

ところが、FRPという括りだけでしか理解していないエンジニアは、化学工場のエンジニアでもかなり存在します。

FRPよろしく

分かりました。

こんな感じで、FRPなら後は何でも良いって理解してしまうと、応用が効きません。

これと同じことがSGPの配管でも起こりえます。

長年の関係でツーカーになってしまい、基本的な部分が抜け落ちてしまうのはエンジニアリングとして問題です。

やっぱり古典的で基本的な部分はしっかりおさえたうえで、応用を効かせたいですね。

FRPにもいろいろな種類がありますが、バッチ系化学工場で使うものに限定して紹介します。

ガラスと樹脂

FRPってそもそもどんな材質でしょうか?

何となくプラスチックって思っていないでしょうか?

耐酸性の樹脂だ!くらいにザックリ把握している人もいます。

ある意味間違っていませんが、FRPはガラスと樹脂から成立していることを改めて理解しておきましょう。

FRPがFiberとPlasticだから、ちゃんと意味を考えれば分かりますね。

FRPという略称だけで理解していると見落としがちですよ。

ガラス

FRPの構成要素の1つであるガラス。

CガラスとEガラスの2つがあると思っていてください。

Cガラスは耐食性が高く、Eガラスは耐食性が低い。

化学工場的にはこれだけで十分です。

FRPにおけるガラスは以下の機能をもっています。

  • 樹脂の強度を上げる(Reinforced)
  • 樹脂中を透過するガスの量を減少する

FRPのもともとの意味としては強度面から来ていますが、樹脂の透過という意味でもガラスは寄与します。

Eガラスのように耐食性のないガラスを使うと、ガラスが徐々に侵されていき、スカスカの樹脂層が出来上がります。

これが樹脂のブリスター・剥離という劣化モードに繋がっていきます。

だからこそ、プロセス液に接触する一番重要な部分だけは、ガラスの耐食性を上げたCガラスにしておきましょう。

これは譲ってはいけません。

Eガラスは強度のみに寄与すると考えて、接ガス接液部以外の強化層にはEガラスを使用しましょう。

接ガス接液部だけでなく強化層も一体でCガラスにするのは非現実的です。

仮に接ガス接液部がCガラスで作れない場合は、Eガラスを使わざるを得ませんが、寿命を延ばすために肉厚を上げましょう。

傾向監視と定期交換というメンテナンスに頼ることになります。

樹脂

樹脂はビニルエステル系が無難です。

つまり、指定する必要はほとんど無いということ。

ガスならノボラック液ならビスフェノールという指定をした方がベターです。

より寿命を延ばすことができるという程度なので、過信しないように。

結局は、傾向監視と定期交換の問題に繋がります。

FRPは溶媒に弱い

樹脂系材質全般に言えますが、FRPは溶媒に弱いです。

完全な酸性のガスや液だけならFRPの寿命は期待できますが、プロセス中に溶媒が居ると途端に不安になります。

完全に溶媒を扱わない反応系なら心配しなくても、通常は溶媒をどこかで扱うので心配した方が良いです。

その意味で、Cガラス・ノボラックだから大丈夫!というような妄信は避けた方が良いでしょう。

この辺はFRPに限らず化学工場向け設備の材質メンテナンスに関して全般に当てはまります。

最後に

バッチ系化学工場向けのFRPで指定すべきガラスと樹脂の種類を紹介しました。

接液接ガス部はCガラス系・ビニルエステル系、強化層はEガラス系です。

ガスはノボラック・液はビスフェノールが無難でしょう。

これでダメなら材質を変えてみるというトライアンドエラーで基本は良いと思います。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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