【内圧室】化学工場の計器室の防爆対策

電気計装設計

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象としています。

この記事を読むと、化学工場の計器室の対策を知ることができます。

結論

計器室は内圧室。

二重扉と外開き、2枚以上の扉

新鮮な空気をファンで押し込む。

これらの特徴が一般的に、計器室に要求されます。

はじめに

化学工場内には防爆の電気設備を置くのが普通です。

ところが、計器室にはどう考えても防爆でない電気設備がいっぱいあります。

本当は工場内にも一般のパソコンを使うケースもありますが、それは例外として…。

計器室と化学工場の距離が取れていないのに、非防爆の設備でいいのかどうか。

この答えは「YES]です。

その考え方を紹介します。

計器室内は非防爆設備の塊

化学工場内で、電気を使う設備を紹介しましょう。

電動機、照明、コンセント、換気扇、計器類

このいずれもが防爆検定に合格した、防爆設備です。

計器室内で、電気を扱う設備を紹介しましょう。

DCS、パソコン、電話、分析機器、冷蔵庫、冷凍庫、スマホ、テレビ…

どう考えても家庭用の電気設備がありますね。

そうです。計器室内は非防爆設備の塊です。


計器室内は非防爆!

計器室は内圧室

計器室内で非防爆設備を使っていい理由は、これです。

内圧室

内側に圧力を持つ部屋

計器室内は、外よりも若干圧力が高い状態を維持しています。

そうすると、計器室の扉を開けても、

化学工場周囲の爆発性雰囲気が計器室内に入ってきません。

計器室内は爆発性雰囲気でないきれいな空気で満ちています。


計器室内には爆発性雰囲気が侵入してこない!

内圧室の特徴

内圧室に要求される独特の特徴を見ましょう。

不燃材料は化学工場でも当てはまる項目であり、除外しています。

二重扉、外開き

計器室に出入りする扉は、二重扉にします。

一瞬でも二つの扉が開いた状態を確保しないようにすることが目的です。

これで計器室と外気を遮断する狙い。

ところが、これを守っているケースはあまり多くありません。

大体は二重扉の二枚の扉が近く、両方の扉が開いてしまう場合が多いです。

それ以外にも、様々な要因で扉を開けてしまいますね。

扉は外開きにします。

これは一般家庭や事務所でも同じ。避難目的です。

2か所の扉

化学工場でも同じですが、扉は必ず2か所付けます。

1か所だけの扉は絶対にダメです、

火災。地震等があり、1か所の扉が動かなくなると、避難できなくなるからです。

網入りガラス

ガラスに強度を持たせるためです。

万が一、化学工場で爆発が起こっても、その爆風で窓ガラスが割れて、飛散するリスクを減らすためです。

爆発が起これば、ガラスは割れます。

それが飛び散らないようにするのが狙いです。

ガラス窓は開放しない

内圧室の発想が分かれば、当然これは予想できます。

窓を開けると、内圧を確保できませんね。

ガラス窓は、「はめころし」の状態にします。

空気の取入れは、屋上等の新鮮な空気

内圧を確保するための、空気の取入れは、

ファンで空気を押し込む

という方法を取ります。

このファンの能力で、部屋内の換気回数が決まり、作業性がきまるので、

極めて重要な設備です。

それだけでなく、どこから空気を取り込むか

という問題もあります。

普通は、計器室の屋上にするでしょう。

計器室が化学工場のすぐ近くであっても、

化学工場から生成した爆発性雰囲気は、地面に溜まる方向です。

屋上など高い位置には、爆発性雰囲気はたまりません。

屋上で、雨風が入ってこないような形でガードをして、ファンで空気を押し込むことが普通です。

おわりに

内圧室とだけ聞くと、特殊なことをしているように見えます。

しかし、爆発性雰囲気を遮断するという原理から考えると

意外とシンプルな構造であることに気が付くと思います。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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