化学工場で圧力損失計算をする前に考えること【本質的思考】

物理化学工学

NEONEEETです。

圧損計算をしてみました。

意味を考えて計算していますか?

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、圧力損失計算をする前に考えることを知ることができます。

圧力損失計算をする前に考えること

今回の記事では、圧力損失計算をする前に考えることを紹介します。

化学工場で機械設備などを設置したり能力検証をしたりする場合に、

機械エンジニアが圧力損失計算をすることがあります。

圧力損失の計算は化学工学的に体系化されていて、教科書やネットにも多く資料があります。

私自身も記事にしていますが、実務上は簡易計算しか行っていません。

今回は、主にバッチ系化学工場を対象に、圧力損失計算を行う前に考えるべきことを紹介します。

バッチ系化学工場での圧力損失を考える対象は、一般に以下の条件があります。

  • 500kPa以下の液体
  • 大気圧以下の気体

液体は密度が1000kg/m3、粘度が10cP程度であることが多いです。

フローをチェック

圧力損失計算をする前に、まずはフローをチェックします。

フローをチェックして「圧力損失を計算するかどうか」を判断します。

フローとしては例えば以下のようなものでOKです。

実際には、ここまで細かいフローが無くても、検討は十分に可能です。

流速の把握

まずは流速を把握します。

場合によっては計算することもありますが、標準流速と標準口径を設計している会社が多いでしょう。

標準口径の考え方は液体を送る配管に限定されているのではないでしょうか?

気体だと温度圧力によって比体積が異なるため、流速で把握しにくいからですね。

流速を把握するかどうかは。以下のステップになるでしょう。

  • 液体なら標準流速と標準口径の関係から配管口径をチェックする
  • 常圧の気体なら標準流速と標準口径の関係から配管口径をチェックする
  • 減圧下の気体だと温度圧力を調べて比体積を計算して、流速を計算する

流速を調べると言っても、まずは配管口径をチェックします。

ほとんどの配管口径は十分のはずです。

問題は1つの配管ラインで口径が上がったり下がったりする場合。

理由もわからずに配管口径を変えている場合は、標準流速の考え方ができていないケースが多いです。

バッチ系化学工場では、ガスラインの熱交換器出口で入口よりも配管口径が小さくなりますが、これが

極端に配管口径が小さくなって、圧力損失が大きくなる

というケースがあります。

こういう配管口径の変化がある部分は、要チェックです。

閉塞しやすい場所の絞り込み

フローを眺めて、流量をチェックすると、圧力損失の高そうな場所を絞り込むことができます。

極端に言うと配管は圧力損失が「ゼロ」とみなせるように、配管口径を選びます。

そして、配管以外に圧力損失が掛かりそうな場所を探します。

バッチ系化学工場では以下の設備が候補として上がるでしょう。

  • 充填塔
  • 熱交換器
  • フィルター・ストレーナ
  • スプレーノズル

この中でも充填塔や熱交換器が最初から問題になることは、ほぼありません。

充填塔や熱交換器を通る部分の断面積は、周囲の配管口径の断面積よりも大きいからです。

充填塔や熱交換器で問題になるくらいなら、最初から配管口径が問題になっているはずです。

不安が残るでしょうから、計算してみようという気になるでしょう。

それでも流速を計算するだけで基本はOKです。

「流速が高そうなら真面目に計算する」というように、さらに絞り込みをしていきましょう。

フィルター・ストレーナーは一定の圧力損失が掛かると考えて、余裕を見ておく方が好ましいです。

圧力損失計算をするまでもありません。というより、できません。

スプレーノズルもカタログから必要着圧を見ればOKです。計算できません。

最後に

圧力損失計算をする前に考えること紹介しました。

フローを眺める・流速を把握する・詰まりそうな場所を調べる

バッチ系化学工場では加圧下の気体や高温高圧などの条件がないため、圧力損失計算は簡単と思われるでしょう。

事実簡単です。

というよりも圧力損失なんかに時間を掛けたくないというのが実態です。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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