化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアと調達部は視点が違う【予算・納期・情勢】

金 予算 見積調達部

NEONEEETです。

調達部とのやり取りに困ります。

部署が違うと、視点が変わってしまいますからね

杓子定規というか、情勢を見ていないというか

責任感逃れの体質ですよね

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、調達部との視点の違いを知ることができます。

調達部は工場外部会社との窓口

調達部は工場の外部メーカーとの窓口です。

原料・資器材の調達を行い、金を支払います。

この関係において、調達部は外部メーカーとやり取りをします。

簡単な関係性を、以下に示します、

資器材の場合は、依頼課が機電系設計者・プラントエンジニアになります。

原料だと、間に物流部門が挟んでいる場合もあるでしょう。

今回は、調達部と機電系設計者・プラントエンジニアでの視点の違いを紹介します。

立場が違うので、見えているものが違います。

調達部と機電系設計者・プラントエンジニアの視点の違い

調達部と機電系設計者・プラントエンジニアの視点の違いを、「予算」「納期」「情勢」の3つの目線で紹介します。

予算

機電系設計者・プラントエンジニアは全体予算

機電系設計者・プラントエンジニアは全体予算を考えます。

資器材の調達依頼をする場合、あらかじめプロジェクトとしての全体予算を確保しています。

資器材のうち、「バルブ」「ポンプ」の2つを調達依頼を掛けたとしましょう。

項目予算
バルブ1,000,000円
ポンプ500,000円
合計1,500,000円

合計1,500,000円の買い物です。

機電系設計者・プラントエンジニアは、合計1,500,000円がクリアできていればOKです。

調達部は個別予算

調達部は個別予算をクリアするかどうかをターゲットにします。

「バルブ」「ポンプ」の例で、メーカーに見積依頼を掛けて、回答が以下のとおり返ってきたとします。

項目予算結果
バルブ1,000,000円1,050,000円-50,000円
ポンプ500,000円400,000円100,000円
合計1,500,000円1,450,000円50,000円

「バルブ」は予算を50,000円越えていて、ポンプは100,000円余っています。

機電系設計者・プラントエンジニアとしては何も問題がありません。

調達部はこれを「問題だ!」と考えます

「バルブ」の予算が越えていますからね ^^

この瞬間に、調達部は機電系設計者・プラントエンジニアに確認を求め、追加承認を求めます。

記録に残すため。監査のため。決済の流れの見える化のため。

儀式的な紙と印鑑の世界で、書類のやり取りをすることになります。

削減率に着目

調達部は、機電系設計者・プラントエンジニアから与えられた予算に対する「削減率」します。

項目予算結果ネゴネゴ率
バルブ1,000,000円1,050,000円1,020,000円2.85%
ポンプ500,000円400,000円380,000円5.00%
合計1,500,000円1,450,000円1,400,000円

「バルブ」は30,000円の削減で、削減率2.85%。

「ポンプ」は20,000円の削減で、削減率5.00%

調達部の成果は「ポンプ」側に現れるようです。

金額の成果はほとんど見ません。

機電系設計者・プラントエンジニアから見ると、どちらの評価も意味がありません。

というのも、機電系設計者・プラントエンジニアが最初に提示する「予算」がザルだからです。

そんな「ザル予算」に対して、削減率や削減量を議論しても意味がありません。

ランニングコスト度外視

調達部はランニングコストを考えません。

ポンプのA社とB社に見積を取ったとしましょう。

返ってきた結果は以下のとおり。

項目予算イニシャルランニング合計
ポンプA社1,000,000円1,050,000円4,000,000円5,050,000円
ポンプB社1,000,000円950,000円5,000,000円5,950,000円

ランニングコストを提示するメーカーはいません。

機電系設計者・プラントエンジニアが整理します。

調達部はポンプB社を進めてきます。

イニシャルが安いから

イニシャルしか見ずに、ポンプB社に契約をしようとします。

ところが、ランニングコストを見るとポンプA社の方が得のようです。

こういった比較を、調達部に説明するのも機電系設計者・プラントエンジニアの役目です。

ポンプならランニングコストとしてモーター動力を見ればいいですが、

パイプだと腐食速度などの議論になり、定量的な評価ができません。

ランニングコストでの比較ができる設備は限定的です。

納期

機電系設計者・プラントエンジニアはフェーズごと管理

納期について、機電系設計者・プラントエンジニアはフェーズごとに管理します。

  • 1次図面の提示時期
  • 検査要領書の提示時期
  • 設備納入の時期

特に、1次図面の提示時期は極めて重要です。

これは、コンカレントエンジニアリングの中心的部分です。

調達部は最終納期管理

調達部は最終納期しか興味がありません。

機電系設計者・プラントエンジニアが気にするような、図面や要領書の提示時期は全く気にしません。

フェーズごとの管理をしていないので、「最終納期が遅れるかどうか」だけしか見ていません。

情勢

機電系設計者・プラントエンジニアは状況ヒアリング

機電系設計者・プラントエンジニアはメーカーにヒアリングをするときは、現実的な状況を中心に行います。

  • 作業員が足りているか
  • 稼働は忙しいか
  • 工場の状況はどうか
  • 社員の年齢・経験の構成はどうか
  • 新入社員は集まるか
  • 安全管理・品質管理のシステムは整っているか

定量的な評価は難しいですが、大事な評価です。

これは、メールで聞かずに、対面で聞きます。

対面でこそ効果のあるヒアリングです。

今となっては、機電系設計者・プラントエンジニアでもこういうヒアリングをする人は少なくなってきていますけどね・・・

調達部は数字のみヒアリング

調達部はメーカーにヒアリングをするときは、メールでアンケートを取ります。

今後数年の単価UP率の見通しなど数字で書く回答が多いです。

メーカーサイドからすると、まともに回答するわけありません。

アンケートに誠実に答えても、メリットはありませんので。

メーカーは、日常業務で忙しくて、アンケートなんかに時間を割けませんよ。

最後に

調達部を否定的に記載していますが、彼らは彼らで苦悩があるでしょう。

設備メーカー側の体力が無くなっていることが要因の1つ。

それ以上の要因が、

調達部を育てる会社なんてない

ということでしょう。

事務屋なら誰でもできる。買い物は誰でもできる。

この風潮が強いからですね。

この記事が記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました