【生産・保全】設備異常時の更新に対する無責任感

トラブル保全

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の生産部運転員と設備保全者を対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の設備異常時の更新に対する考え方について知ることができます。

設備は老い朽ち果てる

あらゆるものは老い朽ち果てます。

これは自然の摂理です。

避けられません。

化学工場の設備も例外ではありません。

自然環境よりも厳しい温度・圧力・腐食環境に晒される化学工場の設備は、寿命が非常に短いです。

化学工場の生産部管理者・設備保全者は、設備の寿命と常に向き合っていないといけません。

ところが、この考え方が雑であるケースが多いです。

今回は、化学工場の設備に異常が認められて、更新するときに見える

設備に対する考え方の雑さをテーマにします。

設備異常時の考え方

その① まずはその場しのぎ

設備に異常があれば、誰でもすぐに対応します。

下のマトリクスでいうところの、「緊急」かつ「重要」の段階です。

【異常時】緊急緊急でない
重要ここ
重要でない

ここで、何も対応しない社員は要りません。

できる範囲のことを行います。

最低限の対応ですね。

  • タンク  溶接補修
  • 熱交換器 チューブ閉塞
  • ポンプ  予備機の準備

運転を継続するために、最低限の設備対応をします。

この時だけは、設備保全者は「設備のお医者さん」としての役割を果たします。

でも、できることは「人のお医者さん」よりも限られています。

異常が起こったときにできることは1手・2手くらいしかありません。

その② 更新計画を立てる

次に、異常が起きた設備の更新計画を立てます。

工場や会社に申請して、予算を取ってきます。

時間的には1~2年

ここで安心してしまう人が非常に多いです。

生産部管理者・設備保全者の9割はこれ以上を考えません。

下のマトリクスでいう所の、「緊急度」が相対的に落ちているからです。

【設備更新時】緊急緊急でない
重要ここ
重要でない
  1. 熱交換器から漏れました。
  2. 来年更新します。
  3. それまでの辛抱だな。

こういう展開が日常的です。

更新計画は順調に進み、設備の更新を行います。

ここで終わり。

その③ 再発・長寿命化は考えない

その②までで、何が足りないでしょうか?

再発防止・寿命の延命化です。

下のマトリクスでいうところの、「緊急でない」が「重要」の部分。

【再発防止】緊急緊急でない
重要ここ
重要でない

再発防止や寿命の延命化は、非常に重要なことなのに、手を付ける人がほとんどいません。

喉元過ぎれば熱さを忘れる

まさにこの状態。

30年使った設備で単純に更新するなら、まだ言い訳ができます。

いや、私は許しませんよ。

少しでも使いやすく、少しでも寿命を延ばして、少しでもコスト削減ができる

そういう設備改善をします。

何か1つでも手を加えられたらOK。

そういう世界です。

でも、誰も見てくれないので、当然ながら評価の対象にすらなりません。

30年ならまだしも、3年で壊れた設備ですら、考えない人がいます。

もちろんこのケースでも例外はあります。

  1. 過去30年くらい生産しているプロセスで、プロセス改善など望めない部分の設備
  2. 生産部からの情報提示が少なく、改善できない設備
  3. メーカーが真面目に取り合ってくれない設備

残念ながら、1~3どのケースも最近は発生しています。

1は昔から起こっています。

3は少し前からでしょうか。メーカーは完全にやる気ありませんからね。

2が本当に最近起こっている例です。

生産部の人間が若返り過ぎて、現場の状況を正しく知らないことで

問題解決ができない例です。

設備保全者や設備設計者も同様に若がえっていて、適切な検討ができない例です。

若がえりによる弊害ですね。

再発防止・寿命の延命化に発想が行かないことが問題。

具体的な案が出るかどうかは別として、再発防止や寿命の延命化を考えようとしないことが問題です。

長期更新計画に興味を持たない

生産部の管理者も設備保全者も、長期計画に目を向けようとしません。

特に設備保全者の仕事は、「長期保全計画」のはずなのに ^ ^

さて、彼らはなぜ興味を示さないでしょうか?

身もふたもない言い方ですが、

「評価されない」

からでしょうね。

30年経って壊れた設備は、次に壊れるのは30年後です。

その時に、今検討に加わったメンバーは、誰もいないでしょう。

定年・異動などですね。

30年後に壊れた時も、

「仕方がない。その場しのぎ」

という発想になるでしょう。

5年後に壊れた時でも、管理者層は入れ替わってしまっています。

管理者が設備保全担当者に「寿命を延ばすように」という指示を出して検討させて

その効果が発現されるときには、評価してくれる管理者は居ません

それはやる気が削がれていきますよね・・・

最後に

日本はメンテナンスの技術は高いですが、思想は非常に遅れています。

数十年前からずっと言われていることですが、

さすが変わらない日本

保全に対する思想は今でも数十年前と同じです。

それなら、高い給料を払う必要なんてないですよね。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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