【腐れ代】腐食速度と化学設備での許容範囲

材質材料

NEONEEETです。

腐食速度0.1mm/yって早いですか?

ちょっと考えれば分かるでしょ?

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、腐食速度と化学設備での許容範囲を知ることができます。

腐食速度と化学設備での許容範囲

今回の記事では腐食速度と化学設備での許容範囲について考えます。

キーワードは「腐れ代」。

基本はJISの圧力容器に関する規格。JIS B 8265「圧力容器の構造」。

バッチ系化学工場を例に腐れ代の考え方を紹介します。

腐れ代1mm

バッチ系化学工場では腐れ代1mmが基本です。

1mmってとっても不安

そう思った人はセンスがあります。

化学設備でも危険度が高いものは、2mmや3mmなどの腐れ代を取ることがあるようです。

少なくともバッチ系化学工場では1mmしか使いませんけどね

腐食速度

腐食の世界では腐食速度という概念があります。

mm/yという単位を使います。

腐食速度の区分はいろいろな分類がありますが、以下のような表記をします。

~0.05mm/y腐食しない
0.05~0.13mm/yわずかに腐食
0.12~0.25mm/y腐食される

腐れ代と腐食速度の関係

腐れ代1mmに対して腐食速度で割り算をすると耐年数が分かります。

  • 1/0.05=20年
  • 1/0.13=8年
  • 1/0.25=4年

こうやって見てみると、腐食速度が0.05mm/yだと20年も持つのでかなり安心ですね。

逆に0.25mm/yだと4年しか持ちません。

これでは腐れ代の設定が甘いか、薬液や環境に対する材質選定が悪いということです。

腐れ代1mmは妥当なのか

バッチ系化学工場では腐れ代1mmが普通です。

腐れ代を設定する環境は、基本的に鉄系の材質で水を扱う場所。

水系を流す配管や、装置でも水を径を通すジャケット類が該当します。

配管の場合は漏れたら直すBMの発想で大丈夫です。

漏れても被害は少ないですから。

また、配管の板厚が1mm下がっても強度的には問題がありません。

腐れ代の余裕以外にも配管板厚そのものに余裕が相当あります。

鉄のジャケットから漏れると若干怖いです。

ジャケット側の耐圧の余裕は配管の耐圧の余裕よりはかなり小さいギリギリだからです。

腐れ代分しか余裕がありません。

ジャケットが腐食する環境ということは、本体側も腐食する可能性があるから。

ジャケットよりも本体の方が10mm以上板厚が大きいから大丈夫

こう頭の中で理解していてもやはり不安は不安。

腐れ代を上げて全面腐食で持たせる

腐れ代の考え方で話題になるのが鉄の全面腐食。

塩が多量にある系で鉄を使うかステンレスを使うかは悩むところです。

ステンレスにすると耐食性はあがるが、応力腐食割れの恐れがあります。

鉄にすると耐食性は劣るが、金額は安く、全面腐食だけが問題なので傾向監視できる。

鉄で全面腐食

この考え方は、メンテナンス的には正解と思います。

全面腐食で傾向管理ができるのであれば、鉄にする方が好ましいでしょう。

板厚を通常よりも上げればOK

長距離や複雑な形状の配管を全面腐食で持たせようとすると、測定対象が多く面倒です。

配管は無理でも装置なら可能ですね。

装置だけは鉄・配管はステンレスという考え方も「あり」だと思います。

最後に

腐食速度と化学設備での許容範囲を紹介しました。

腐れ代1mmがバッチ系化学工場では標準。

腐食速度0.05mm/y以下だと20年は耐えるので、耐食性は十分。

配管は耐圧の余裕があるが、装置のジャケットなどはそもそもの余裕がなく、腐れ代だけが寿命に直結。

鉄で腐れ代を上げて板厚を増やすことで、寿命を延ばすという発想はメンテナンス的に正しいと思います。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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