【エネルギー】腐食が起きる根本的理由

材質材料

NEONEEETです。

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、腐食をエネルギーの観点から考えることができます。

腐食は身近にある現象

腐食というと一般には

金属が自然と劣化していく現象

という理解をしている人が多いでしょう。

鉄製の橋が朽ち果てた鉄の蓋が朽ち果てたという時に使うでしょう。

一方、ビルなどのコンクリート造では腐食という単語はあまり使いませんね。

それでも、腐食は身近に起こりえる問題です。

鉄を使ったモノが多いからですね。

それだけ身近にある腐食は、化学工場ではもっと大きな問題として取り扱います。

もっと身近な問題です。

この身近な腐食問題を何とか解決しようと色々な努力をしますが、

ゼロにすることは絶対にできません。

腐食についてじっくり考えだすと、そもそも腐食がなぜ起きるのか?ということに目が行くでしょう。

これをエネルギーの観点から解説しようと思います。

こちらの記事が参考記事です。

腐食をエネルギーの視点で考える

自然界の原料はエネルギーが低い

鉄を例に考えましょう。

鉄はFeという元素です。

このFeという状態で自然界には存在しません。

酸化鉄いう状態が、自然界で安定しています。

この状態は、エネルギーとしては非常に低い状態です。

人間が有効活用するためにエネルギーを注入

酸化鉄の状態では、人間は有効に活用することができません。

  • 加工ができない
  • 溶接ができない

鉄の配管・鉄の梁・鉄の鋳物…

人間にとって有用ないろいろな形状に変形することができません。

このために製鉄所は存在します。

酸化鉄は鉄鉱石という表現で一般的に使われます。

鉄鉱石を溶かして鉄を得る。

これが製鉄所の基本機能。

鉄鉱石を溶かすためには、鉄鉱石に莫大なエネルギーを注入しないといけません。

これはエネルギー的には

鉄 >>> 酸化鉄

という状態であることを意味します。

その意味で、鉄は「不安定」な状態にあるといえます。

あらゆるものはエネルギーが低い方を好む

自然界のあらゆる物質は、エネルギーが低い方に移行することを好みます

人間も同じですよ ^ ^

楽したいですよね(笑)

物質も同じです。

鉄という不安定な状態にあることを、鉄は好みません。

酸化鉄という状態に戻ろうとします。

これがという形で現れます。

鉄が酸化鉄に戻ることは避けられませんが、

鉄の表面が酸化鉄になると、内面の鉄が酸化鉄になることは防げます。

外面の酸化鉄がシールドの役目を果たします。

とはいえこの盾は寿命があります。

使っていくうちに剥がれていきます。

そうすると剥がれた後の外面が、酸化鉄になりシールドの役目を果たします。

そのシールドもさらに剥がれていき、サラミのように徐々に切り取られていきます。

その繰り返しが鉄の寿命

鉄が薄くなっていって、最終的には穴が開いたりします。

溝の上にある鉄の蓋が朽ち果てるのは、こういう構図です。

鉄が酸化鉄に変わり朽ち果てていく中で、鉄の持っていたエネルギーが自然界に放出されています。

カイロは、鉄を酸化鉄にしたときに発するエネルギーを、人体を温めるために使うものです。

化学反応もエネルギーを下げる方向

一般的な化学反応も、エネルギーが低い側に行くのが普通です。

発熱反応に限定されますが。

吸熱反応では、熱を加える(つまりエネルギーを加える)ことで、

エネルギーを高い方向に移行させようとします。

腐食も化学反応の一種であるので、腐食だけがエネルギーの観点で語れるわけでなく、

むしろ化学反応全体がエネルギーの観点から議論できます。

最後に

腐食や化学反応は熱や電気の話とリンクします。

腐食については機電系設計者・プラントエンジニアが得意とするところで、

熱・電気も機電系の範疇。

この辺りが、機電系設計者・プラントエンジニアの化学工場での生きる道でしょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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