【伝導伝熱・対流伝熱・ふく射伝熱】3種類の伝熱量の具体的な比較

ボイラー化学工学

NEONEEETです。

ふく射伝熱なんて無視可能と聞きましたが。

ちょっと計算してみましょうか。

この記事では、3種類の伝熱量の具体的な比較を解説します。

3種類の伝熱量の具体的な比較

3種類の伝熱量の具体的な比較を行います。

3種類の伝熱とは、伝導伝熱・対流伝熱・ふく射伝熱のことです。

機械系の大学で伝熱の勉強をしたときには、ふく射伝熱は無視可能だと習いますよね。

バッチ系化学工場でも同じです。

でも、ボイラーになると話は異なります。

そこで、具体的な計算結果をもとに考えてみようと思います。

伝導伝熱

評価を揃えるために、単位面積当たりの伝熱量で議論します。

$$\frac{Q_1}{F_1}=λ\frac{T_{12}-T_{11}}{δ_1}$$

λ=40W/(m・K)、δ=0.1m(10mm)で考えましょう。

ΔTを適当に振ってみます。

ΔT(K)単位面積当たり伝導伝熱(W/m2)
104,000
10040,000
1000400,000

バッチ系化学工場ではΔTが10~100℃の世界なので、4,000~40,000W/m2くらいです。

板厚は4~30mm程度で、特に多いのが10mmくらいなので、範囲としては大きなズレはないでしょう。

対流伝熱

伝導伝熱と同じで対流伝熱も、単位面積当たりの伝熱量で議論します。

$$\frac{Q_2}{F_2}=a_2(T_{22}-T_{21})$$

\(a_2\)は種類によって変わるので、パラメータとして振ってみます。

逆にΔTは50℃で固定しましょう。

ΔTはバッチ系化学工場では10~100℃くらいの範囲です。

\(a_2\)単位面積当たり伝導伝熱(W/m2)具体例
502,500空気やガス
1,00050,000蒸気
5,000250,000
50,0002,500,000蒸発・凝縮あり

水もしくは相変化ありの蒸発・凝縮がほとんどでしょうから、250,000~2,500,000という膨大な値となります。

学生時代は対流伝熱は伝導伝熱よりも非効率的だと勝手に思っていましたが、そんなことはありませんね。

ΔT=10℃でも伝導伝熱よりも優れている計算です。

ふく射伝熱

最後にふく射伝熱です。

$$\frac{Q_3}{F_3}=εC_b{T_3}^4$$

\(ε\)は1で固定(理想的な黒体)として、\(C_b\)は5.67×10-8 W/(m2・K4)野ステファン・ボルツマン定数を簡易的に1×10-7で計算します。

\(T_3\)単位面積当たり伝導伝熱(W/m2)
1010-3
10010
1,000105

いかがでしょうか。

ΔTが100℃くらいのバッチ系化学工場では全く話になりませんが、

ボイラーなど1000℃の世界では対流伝熱に匹敵する伝熱量です。

伝熱効率を上げるためには材料を何とかしたいが、強度的に必要な肉厚は決まっている。

そうなると、ボイラーの伝熱効率は改良の選択肢が少ないことが分かりますね。

太陽熱はざっくり6000Kで考えると、108(W/m2)のオーダーです。すごいですね・・・。

最後に

3種類の伝熱量の具体的な比較を解説しました。

伝導伝熱・対流伝熱・ふく射伝熱

対流伝熱は伝導伝熱より10倍以上の伝熱量

ふく射伝熱は100℃レベルでは無視可能。1000℃レベルでようやく舞台に上がる。

熱貫流では伝導伝熱ネックになりがちです。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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