【スチーム・電気・水・空気・窒素】化学工場の用役ユーティリティの役割

工場化学工学

NEONEEETです。

この記事は、化学工場を知りたいと思っている人を対象にしています。

この記事を読むと、化学工場の基本構成を知ることができます。

結論

化学工場の用役としてスチーム・電気・水・空気・窒素があります。

スチームは加熱、電気は動力、水は冷却、空気は自動、窒素は安全。

はじめに

化学工場は非常に分かりにくいです。

自動車工場のように流れが目に見える工場ではありません。

装置内で処理されるので目に見えません。

これが、化学工場に対する興味を失わせ、不信感すら持たせます。

化学工場がどういったものかを知ることが第一歩だと思います。

5大用役

化学工場を稼働させるために共通して必要な用役は5つあります。

スチーム・電気・水・空気・窒素です。

これらを1つずつ確認していきましょう。

スチームは加熱源

化学工場では温度調整を頻繁に行います。

温度を上げる側、加熱源としてスチームを使うことが一般的です。

生火より安全

温度を上げるためには普通は火を使うでしょう。

家庭の料理を考えれば電気という手も増えています。

スチームはその火よりも圧倒的に安全という理由で採用されています。

スチームで温めるために配管を敷設し、ジャケットと呼ばれる反応器の外側の容器にスチームを流します。

生火よりも温度調整がしやすく、均一に加熱することが可能です。

配管を温める場合も、スチームを流す小さな配管を添わせることで温めます。

こういう方法をトレースと言います。

スチームを使ったトレースなので、スチームトレースと言います。

電気は安いがやや不安全

電気で温める方法として、配管の周りに電気線を通して温める電気トレースという方法もありますが、まだまだ少ないです。

電気トレースはスチームトレースよりも圧倒的に安いです。

スチームを作るためにボイラーを焚き上げるくらいなら、電気を使う方が遥かに安いです。

その代わり、電気トレースはスチームトレースに比べて安全性が低いです。

というのも電気に関する設備で故障となりうる原因が多いからです。

温度計・配線・制御器…

スチームは配管の漏れ以外の故障が起こらないため、安全性が高いです。

電気は動力源

電気は当然ながら動力源として使います。

化学工場には多くの動機器があります。

電気の力を使ってモーターを回して、設備を動かします。

モーターを動かすことで、液を混合させたり、移送させたり。

プロセスの物理的な移動を可能にします。

その他、照明アースなどの設備も電気を使います。

DCSなどの自動制御設備や計装機器、事務所などにも電気を使います。

水は冷却源

水は冷却源として使います。

水は水道水・川の水・海の水など様々です。

基本的に川の水を使います。

市町村と協定値を定めていて、それ以上使うことは禁止されているので、色々な手を考えます。

水は冷却用に使うため、設備のジャケットなどに通します。

熱を奪って暖かくなった水は廃棄します。

使用量の協定値を越えないようするためには冷水塔を使います。

冷却塔を使えば、暖かくなった水を再度冷やすことが可能です。

冷却塔はビルやホテルなどでも常識的に使われています。

使用可能な温度は大気の温度に左右されて、20~35℃くらいです。

このほか、冷凍機という設備を使って、10℃以下の水を作ります。

水に不凍液を混ぜて、0℃以下の冷却源も作れます。

水はボイラーでスチームを作るためにも使います。

スチームと水を混ぜて、60~90℃程度の温水を作ることもあります。

空気は自動源

空気は自動源として使います。

自動源とは自動弁や調整弁などの自動化のための計装設備に使います。

空気は地球上にありふれているので目立ちませんが、化学工場を動かすためには立派な用役です。

窒素は安全源

窒素は安全源として使います。

窒素がなく、可燃性物質である危険物と、ちょっとした着火源さえあれば、簡単に火災爆発が起こります。

ちょっとした着火源が静電気と言われ、どこにでも発生しえます。

化学工場内で危険物を使う場合は、とにかく窒素置換

プラントを動かす時と止める時に多く使います。

窒素置換の使い方はプラントの安全性に直結しますので、これだけでも語る要因は非常に多いです。

おわりに

用役はどれも世間一般に知れた物質です。

だからと言って、安全でも簡単でもありません。

用役だから簡単、というわけではありません。

それでも化学工場を学び始めた人には取っつきやすい分野です。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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