【水・有機溶媒・酸】バッチ化学工場で一般的に使う薬液の粘度

化学化学工学

NEONEEETです。

この記事は、バッチ系化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアアを対象としています。

この記事を読むと、バッチ系化学工場で使用する薬液の粘度の範囲を知ることができます。

水は1mPa・s

これは基本中の基本です。

厳密には温度に依存して大きく依存します。

  •  0℃で1.792mPa・s
  •  20℃で1.002mPa・s
  • 100℃で0.282mPa・s

20℃くらいが標準的につかう「常温」の範囲内ですので、以降の議論も20℃を前提にします。

有機溶媒は水より粘度が低い

有機溶媒の粘度は、基本的には水より低いです。

一部に高い物も含みますが、例外です。

名称粘度
トルエン0.59
キシレン0.60程度
ヘプタン0.42
アセトン0.32
メタノール0.55
イソプロピルアルコール2.37

酸・アルカリは水より粘度が高い

酸アルカリは、濃度にもよりますが粘度は高いです。

名称粘度
苛性ソーダ20%4.5
塩化カルシウム20%1.18
硫酸100%26.7
塩酸30%1.9
硝酸2程度

10mPa・sまではほぼ影響はない

粘度が高いと、化学機械上は何が問題になるでしょうか?

レイノルズ数Re

レイノルズ数は、流体を議論するうえでほぼ欠かせない基本的な無次元数です。

ここで粘度は、逆数で効いてきます。

Re ∝ 1/μ

粘度はμで表現することが多いです。

粘度が上がると、レイノルズ数が小さくなる方向です。

小さくなっていくと、乱流から層流にシフトします。

層流領域での運転になると、かなりの高粘度で抵抗が増えてくると思えばいいでしょう。

配管摩擦損失のグラフなどでも、層流と乱流で線を分けています。

レイノルズ数において物性で変えることができるのは「密度」「粘度」です。

密度は、水に対して0.5~2.0倍の範囲内です。

粘度は、水に対して0.1~2.0倍の範囲で変わるイメージです。

動力計算・配管摩擦損失はReに依存

10mPa・sであれば、レイノルズ数への影響は少なく、問題になることはほぼありません。

100mPa・sになれば、かなり変わりがありますので、動力計算・摩擦計算などに注意する必要があります。

本記事で上げた物性では、硫酸が要注意です。

最後に

バッチ系化学工場では高粘度液をほぼ扱いません。

私は5mPa・sまではすべて同じものとみなしています。

10mPa・sまでを同一視しても良いのでしょうが、少し勇気がいります。

この辺の感度は人によって多少変わるでしょう。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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