【水・有機溶媒・酸】バッチ化学工場で一般的に使う薬液の密度

化学化学工学

NEONEEETです。

この記事は、バッチ系化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象としています。

この記事を読むと、バッチ系化学工場で使用する薬液の密度の範囲を知ることができます。

水は1000kg/m3

これは基本中の基本です。

厳密には温度に依存して、4℃で最大の密度を持ちますが、化学工場の機械設備では通常議論にならない誤差の範囲です。

とにかく水は1000kg/m3。

有機溶媒は600~900kg/m3

有機溶媒は水より軽いです。

具体例をいくつか紹介しましょう。

名称密度
トルエン867
キシレン860程度
ヘプタン684
アセトン784
メタノール792
イソプロピルアルコール786

いずれも水より軽いです。

これを知っているだけで、機械設計に変化が発生します。

動力計算は水で行う方が良い

機械装置の設計では、動力計算に影響が出ます。

例えば、ポンプの動力計算・攪拌機の動力計算などです。

これらの動力は、「密度」に比例します。

比例なので、有機溶媒で計算した時と水で計算した時とで20~40%のずれが起こることになります。

化学工場の機械設備について、科学技術計算をどれだけ密に行っても効果が低い、と言われるのはこれが理由でしょう。

特にバッチ系化学工場では汎用性が求められるため、特定の有機溶媒では所定のパフォーマンスを発揮しても、水では発揮できないとなると問題になります。

特に、設備洗浄では水は必ず使います。

有機溶媒を使う装置だから有機溶媒だけをターゲットにしていい、というわけではなく、液体の基本である水もセットで考えないといけません。

動力計算を行う設備に対して、内容物物性を規定する場合は、取扱物質と水のどちらが厳しい条件側になるかを判断する必要があります。

酸・アルカリは1100~2000kg/m3

酸・アルカリは水よりも重いです。

名称密度
苛性ソーダ2130
塩化カルシウム2150
硫酸1830
塩酸1180程度
硝酸1510

酸・アルカリは水で希釈されますので、濃度によって密度は変わる点に注意してください。

苛性ソーダや塩化カルシウムを100%の状態で使うことはないので、最大でも2000kg/m3程度と私は考えています。

動力計算に影響が大きい!

有機溶媒なら水とみなして計算すると良い!と言われます。

出は水とみなしてはいけないものは何か?ということまで詳細に言ってくれる人は、非常に少ないです。

有機溶媒は水、酸・アルカリはそのままで考える

こうはっきりと明示できる機電系設計者・プラントエンジニアはほとんどいません。

最後に

バッチ系化学工場では、水より軽い有機溶媒を使うことが多いですが、酸・アルカリは水より重たいという区分を知っておかないと、落とし穴にはまります。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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