化学工場のBEP(Basic Engineering Package)の内容を紹介

図面プロジェクト

NEONEEETです。

化学工場のエンジニアリング用語って英語が多いですよね

そうですよね。英語使える俺ってカッケーって人が、英語を使いたがりますね。

どんな用語があるか分かりづらいです。

ちょっと整理してみましょう。BEPです。

BEP???

この記事は、化学工場の機電系設計者・プラントエンジニアを対象にしています。

この記事を読むと、BEP(Basic Engineerring Package)の概要を知ることができます。

BEP(Basic Engineerring Package)の意義

BEP(Basic Engineering Package)の意義について考えます。

私が担当しているバッチ系化学工場ではほとんど価値がありません

いや、名前すら聞いたことが怪しいというレベルです。

BEPはゼネコンに発注する場合に必要となる考え方です。

パッケージという名があるのは、プラント設計に関する必要情報を集約させているから。

ゼネコンに設計施工を一括発注する場合に、必要な情報をBEPとしてまとめるということを意味しています。

中身は、バラコンでも使う資料ばかりです。

バラコンだと前提条件として暗黙知化しているような情報でも、ゼネコンだと形式知に変換しないといけません。

それが面倒なところ。

ゼネコンへの発注を決めた時に最初に行うのが、このBEPの作成です。

BEP(Basic Engineerring Package)の内容

BEP(Basic Engineering Package)の内容を見ていきましょう。

プロセス説明

プロセス説明は、化学反応に関して記述したものです。

  • 反応式
  • 反応条件(温度・圧力)
  • 取扱量

これらの条件をまとめたものは、最低限必要です。

その他、腐食・安全・衛生などの情報を記述する必要があります。

「どこまで書くか」は難しいところです。

細かい所まで書いてもエンジ会社は理解できないし、機密情報を過剰に提供することにもなります。

全く書かないと、安い見積額が出て、後で追加工事を発生させる要因になります。

原料・製品スペック・廃棄物

原料・製品スペック・廃棄物スペックはプラント設計で当然必要です。

ゼネコン発注でコンカレントエンジニアリングを阻害する最大の要因です。

ゼネコンへの発注は、運転開始の2年くらい前になることが普通です。

コンカレントエンジニアリングが進み過ぎた会社では、2年前では決まっていないということがあります。

特に、廃棄物は手薄になりがち。

バッチ系化学工場で、ゼネコンへの発注が少ない理由の1つです。

バッチ系化学工場では連続工場よりも、新製品の開発が起こりやすいので。

バッチ系化学工場でも既存工場の増産であれば、製品スペックの情報は完備されているので、ゼネコンに発注しやすいです。

連続工場なら言うまでもありませんね。

そもそも連続運転をするのは、バッチ運転で対応できない大量の製品を作るためであって…。

原単位(原料、用役)

原単位として原料や用役の情報が特に大事です。

原料の原単位を書こうとすると、当然ながら物質収支の話になります。

用役の原単位を書こうとすると、当然ながら用役収支の話になります。

物質収支・用役収支は言い方を変えると、原料・用役の原単位という表現が可能です。

取扱量は、プラントサイズに直結する情報です。

PFD(Process Flow Diagram)

PFD(Process Flow Diagram)も当然必要です。

プラント内の設備情報・配管情報が網羅されているからです。

エンジニアリングの見積をするうえで、最も重要な資料です。

ここを雑に扱うと、見積額の大小が発生します。

低い見積額で提示され、後で追加されますケースが普通ですけどね。

略フローと呼ぶこともありますが、略フローでは計器関係の情報が手薄になりがちです。

略フローよりは細かい情報が書いているフロー

というのが適切でしょう。

配置図

配置図も、エンジニアリングの見積をするうえで、重要な資料です。

プラントの物理的な大きさを知る情報源です。

プラントに必要な設備を漏れなく記載し、作業性や将来用途を考慮して最低限の大きさを決めます。

ここは、レイアウト検討をいったん決めてしまうと、なかなか変えることはありません。

簡単な作業ではありませんが、一次案が堅持されやすい資料です。

保有空地・保安距離

保有空地・保安距離の情報も必要です。

これはユーザー側の責任範囲ですが…。

いざプラントを建設しようとして、保有空地や保安距離が確保されていないと、建設できないということが起こります。

消防法に関連するレイアウトです。

法に適合しなければ一発アウト。

プロジェクトが進みだしてから中止になると、エンジニアリング会社も損失を出します。

そうはならないように、お互いにチェックするという位置づけですね。

エリア・クラシフィケーション

エリア・クラシフィケーションは業界によって差があります。

「何を区別するか」ということが違うからです。

  • 防爆範囲
  • 粉体取扱の範囲
  • クリーン度の範囲

化学工場では、防爆範囲は必須です。

バッチ系化学工場では粉体取扱いエリアを表記することがあるでしょう。

医薬関係ではクリーン度の表記がありますね。

機器仕様書・スケルトン

機器仕様書とスケルトンは、見積で必須です。

これがないと、プラントに必要な設備を知ることができません。

  • 容量
  • 材質
  • 大きさ
  • 付属品

設備の仕様がプラントの能力を決めるといっても過言ではありません。

この要求事項をまとめたものが機器仕様書。

仕様書で表現できない形状の情報などはスケルトンとして記載します。

パイピングスペック

パイピングスペックは、プラントを張り巡らせる配管の仕様です。

これはエンジニアリング会社の見積額に影響が出る可能性があります。

鉄配管やステンレス配管でも、仕様が違うと単価が変わってきます。

  • 配管肉厚
  • フランジ材質(無垢・スタブエンド・ラックジョイント)
  • ガスケット材質

この辺りの情報は、ユーザーによってまちまちです。

パイピングスペックは軽視しない方が良いです。

配管工事はプラント建設の20%以上を占めます。

その金額がズレると、プロジェクトの金額に大きく影響します。

計装データシート

計装データシートも見積に必要です。

計器情報はPFDに記載されますが、数量が多く整理できません。

機器仕様書もPFDに書けば十分なケースはありますが、仕様書として分けて記載する方が整理しやすいです。

ユーザー側は面倒な仕事が増えますけど、エンジ側が誤解しないで済むという意味でトータルとしてはメリットが出ます。

機器情報以上に計器情報はまとめる必要があります。

個々の計器が設備や配管材質によって一義的に決まる情報であっても、

単に整理する

という点において、計器データシートの存在価値があります。

計装ロジックダイアグラム

計装ロジックダイアグラムは、見積時に提示できない可能性があります。

計装ロジックダイアグラムは

各計器を使って、設備の運転制御をどうやって行うか

というロジックを示した資料です。

バラコンでは、PFDが決まってから作り始める資料です。

特にバッチ系化学工場では、計装ロジックダイアグラムは現地工事の6か月~12カ月くらいまえに完成します。

現地工事の2年前に提示するには、時間がありません。

単線結線図

単線結線図は電気に関する情報です。

電気工事はその工場内で一般化されているので、新たに図面を書くということはほぼありません。

必要な情報ですが、労力は掛かりません。

化学工場で電気設計の意味があまりないのは、標準化が進んでいるからでしょう。

あとは、電気専門家以外は電気について知る人がいないという背景もありますが。

モーターリスト

モーターリストも見積には必要です。

位置づけは機器仕様書とほぼ同じ。

モーターリストとして個別に分ける必要は必ずしもありません。

機器仕様書に追記しても良いくらいです。

ですが、分けてあった方が分かりやすいです。

計器データシートは絶対に必要ですが、モーターリストはケースバイケース。

最後に

化学工場のBEP(Basic Engineering Package)について紹介しました。

プロセス・土建・機械・計装・電気それぞれの具体的な情報を、ゼネコンに提示するために必要な資料です。

この記事が記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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