【埋込・箱抜・ホールインアンカー】化学工場で使用するアンカーボルトの種類と特徴

工事,機械工事

NEONEEETです。 

とりあえず箱抜きアンカーで止めましょう。

悩むくらいならそれが正解♪

この記事では、化学工場で使用するアンカーボルトの種類と特徴について解説します。

化学工場で使用するアンカーボルトの種類と特徴

化学工場では大型の設備を建物に固定する工程が必ず発生します。

プロジェクトでも現地工事段階では設備をどうやって据え付けするかが最も重要な要素になります。

場合によっては、工期を大きく左右することも。

工期短縮の調整をする場合や設計業務を進める場合などに、役立つ内容です。

土建エンジニアの方が詳しい分野ですが、機械エンジニアが理解しておくべきことをまとめました。

今回の記事は、コンクリート基礎を対象にしています。

に固定する場合は以下の記事を参考にしてください。

埋込式

コンクリート基礎にボルトをセットする方法の基本は埋込式です。

埋込式は以下のイメージです。

コンクリートを成形するときにボルトを差しこんでおくだけです。

普通はコンクリート内の配筋にボルトを固定して位置決めをします。

メリット

埋込式のメリットは強度が高い。この1点です。

コンクリートの強さは均一であるかどうかがポイント。

コンクリート一発仕上げでボルトと接触させる埋込式は、他の方法に比べても強度が高い特徴があります。

デメリット

埋込式のデメリットは、精度が要求される・コストが高いという2点です。

コンクリート基礎をいったん作ってしまうと、ボルトの位置は後で変更が効きません。

機械設備のボルトピッチとコンクリート基礎のボルトピッチをmmのオーダーで合わせる必要があります。

あらかじめテンプレートを準備しておくことが普通です。

テンプレートを準備しない場合、必ずといって良いほど据付ができず、

機械設備のボルト穴を大きく開ける対応を迫られます。

ボルト穴を大きく開けるのはやむを得ないですが、機械エンジニアとしては大きな失敗

現場工事で機械設備の穴を開けることは、恥ずかしいことと私は認識しています。

テンプレートが必要な分だけコストは上がります。

適用先

埋込式を使うのは、大型設備に限定されます。

バッチ系化学工場では、大型の撹拌槽でコンクリート基礎上に脚を載せる場合に限定されます。

そもそも大型の撹拌槽を脚で固定するということ自体が無理のある発想なので、適用する例は珍しいです。

箱抜式

箱抜式は埋込式の簡易版という位置づけです。

箱抜式は以下の流れで行います。

コンクリート基礎のボルトを設置する周りだけ穴(箱)を開けた状態で、コンクリート基礎を成形します。

ボルトを箱の中にセットした状態で、機器を据え付けます。

据え付けする段階で水平レベル調整のために、ライナーをセットします。

最後に、モルタルを充填して完成。

メリット

箱抜式のメリットは埋込式のデメリットの逆と言えます。

安価・位置調整が可能です。

テンプレートがいらないし、位置調整をシビアに考える必要もありません。

デメリット

箱抜式のデメリットは埋込式のメリットの逆と言えます。

強度は若干弱いです。

コンクリートを一体成型しておらず、コンクリートとモルタルで不連続部分ができます。

これは強度を弱くする大きな要因です。

コンクリートを成形した後で、モルタルを塗るという二度手間もデメリットでしょう。

適用先

バッチ系化学工場では箱抜式は各所で使います。

コンクリート基礎に機械を固定する場合のほぼ全てで、箱抜式が使えます。

ホールインアンカー

ホールインアンカーは箱抜式よりさらに簡易版という位置づけです。

ホールインアンカーは以下の流れで工事をします。

箱抜式アンカーと同じように、箱をあらかじめ開けておきます。

機械を基礎にセットするときに、ボルトも同時に差し込みます。

差し込んだ後で、ホールインアンカーボルトの頭を叩いて、はい完了!

箱抜式のようにライナー調整やモルタルの工程がないのが特徴です。

メリット

ホールインアンカーのメリットは、安価・施工しやすいという点にあります。

工事会社には喜ばれます。

箱抜き穴が小さく、コンクリート基礎をコンパクトにできる点も特徴です。

デメリット

ホールインアンカーのデメリットは、強度が弱いという点にあります。

コンクリートとボルトの接触面積が小さく、ボルトの末広部だけがコンクリートと接触しています。

ボルトで設備を固定するときは、ボルトの引き抜き力が強度に直結します。

ボルトの引き抜き力は、ボルトとコンクリートの接触面積に比例するので、

接触面積の小さなホールインアンカーは強度面で不安が出ます。

また、箱部分に水が溜まりますので、モルタルやコーキングで蓋をする方が良いでしょう。

適用先

バッチ系化学工場では小型の設備はほとんどホールインアンカーを使います。

小型のポンプやカートリッジフィルターなどが該当します。

配管サポートもホールインアンカーですね。

ケミカルアンカー

ケミカルアンカーはホールインアンカーと似ていますが、箱に固着剤を充填します。

強度が高ければ施工も楽です。

一般の施工会社はケミカルアンカーを基本にしています。

化学工場ではケミカルアンカーの使用は慎重になった方が良いです。

というのも固着剤に化学物質を使っているから。

固着剤の組成を調べて、化学工場の雰囲気に適合しているかを判断しなければ、

使っているうちに、設備が傾いてきたり倒れるという最悪の結末を迎えかねません。

代表例としてビニルエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂がありますが、

これってFRPと同じ材質です。

化学工場でFRPを使っているなら同じ材料をアンカーボルトの固定に使っても良いだろう、という意見と

溶媒に弱い樹脂系は極力使わない方が安全安心、という意見の対立構造になります。

最後に

化学工場で使用するアンカーボルトの種類と特徴について解説しました。

埋込式・箱抜式・ホールインアンカー・ケミカルアンカー

エンジニアリングにおいて大事なことなので、メリット・デメリットがあるので正確に把握しておきたいです。

この記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

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